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    <title>gojo | specials</title>
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    <updated>2009-10-20T15:00:00Z</updated>

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    <title>ある短編映画の制作誌 - 制作篇</title>
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    <published>2009-10-20T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-10-20T15:00:00Z</updated>

    <summary> 　１１月７日アテネフランセ文化センターで開かれる万田邦敏監督の回顧上映用に一本の短編映画を作った。短編としての作品タイトルは『結婚学入門（恋愛篇）』。動機はオムニバス映画のなかの一本として制作されたが、成功したところも失敗したところも含めてとても愛着のある小さなコメディ映画となった。この制作誌を通して、現代の日本でコメディ映画を作ることの楽しさ、難しさを感じていただければ幸いである。 　万田邦敏監督から「一緒に短編映画を作りませんか」とお誘いのメールが来たのは７月３０日のことだった。話は簡単、この１０月に記念すべき万田さんの初批評集が出版され、それを記念して１１月５〜７日にアテネフランセ文化...</summary>
    <author>
        <name>佐藤央</name>
    </author>
    
    
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         　１１月７日アテネフランセ文化センターで開かれる万田邦敏監督の回顧上映用に一本の短編映画を作った。短編としての作品タイトルは『結婚学入門（恋愛篇）』。動機はオムニバス映画のなかの一本として制作されたが、成功したところも失敗したところも含めてとても愛着のある小さなコメディ映画となった。この制作誌を通して、現代の日本でコメディ映画を作ることの楽しさ、難しさを感じていただければ幸いである。 　万田邦敏監督から「一緒に短編映画を作りませんか」とお誘いのメールが来たのは７月３０日のことだった。話は簡単、この１０月に記念すべき万田さんの初批評集が出版され、それを記念して１１月５〜７日にアテネフランセ文化...
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    <title>月刊映画日記2008 - 13 『我が至上の愛　アストレとセラドン』 エリック・ロメール</title>
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    <published>2009-02-13T15:00:01Z</published>
    <updated>2009-02-13T15:00:01Z</updated>

    <summary>『我が至上の愛　アストレとセラドン』 エリック・ロメール 　片乳があれだけごく自然にさらされている映画を初めて見た。ロメールの狙い通り豊かな乳白色の乳房を片方だけさらすためだけに、衣装が、風が、木々が、俳優の動きが、色彩が、物語が、映画のそのすべてが奉仕している。これはまさに艶笑喜劇と呼ぶに相応しい、途轍もない映画だ。 　エリック・ロメールは80歳を越えて後（それはつまり21世紀に入って後ということでもある）、１作ごとに驚くべき大胆な世界を私たちに提示してくているが、これはおそらくは21世紀に入って以降に作られた映画の題材が全てコスチュームプレイによっていることが大きいと思う。18世紀後半のフ...</summary>
    <author>
        <name>佐藤央</name>
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        『我が至上の愛　アストレとセラドン』 エリック・ロメール 　片乳があれだけごく自然にさらされている映画を初めて見た。ロメールの狙い通り豊かな乳白色の乳房を片方だけさらすためだけに、衣装が、風が、木々が、俳優の動きが、色彩が、物語が、映画のそのすべてが奉仕している。これはまさに艶笑喜劇と呼ぶに相応しい、途轍もない映画だ。 　エリック・ロメールは80歳を越えて後（それはつまり21世紀に入って後ということでもある）、１作ごとに驚くべき大胆な世界を私たちに提示してくているが、これはおそらくは21世紀に入って以降に作られた映画の題材が全てコスチュームプレイによっていることが大きいと思う。18世紀後半のフ...
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    <title>月刊映画日記2008 - 12 『アンダーカヴァー』 ジェームズ・グレイ</title>
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    <published>2009-02-13T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-02-13T15:00:00Z</updated>

    <summary>『アンダーカヴァー』 ジェームズ・グレイ 　2008年も残り数日という、ある意味商業的なヒットはあまり期待されていないのだろうという時期にひっそりと公開された本作は、寡作ではあるがウェス・アンダーソンやポール・トーマス・アンダーソンらと同世代であり、アメリカ映画のこれからを担う監督であるジェームズ・グレイにかけられた期待に見事に応えた力作であった。 　ごく当たり前のことであるが、ホアキン・フェニックスが素晴らしい。マーク・ウォールバーグとの「出来のいい兄貴と出来の悪い弟」というカップリングも映画ならではのリアリティをもって見る者の胸に迫り、彼らを厳しくも暖かい包容力を持って支えようとするロバー...</summary>
    <author>
        <name>佐藤央</name>
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        『アンダーカヴァー』 ジェームズ・グレイ 　2008年も残り数日という、ある意味商業的なヒットはあまり期待されていないのだろうという時期にひっそりと公開された本作は、寡作ではあるがウェス・アンダーソンやポール・トーマス・アンダーソンらと同世代であり、アメリカ映画のこれからを担う監督であるジェームズ・グレイにかけられた期待に見事に応えた力作であった。 　ごく当たり前のことであるが、ホアキン・フェニックスが素晴らしい。マーク・ウォールバーグとの「出来のいい兄貴と出来の悪い弟」というカップリングも映画ならではのリアリティをもって見る者の胸に迫り、彼らを厳しくも暖かい包容力を持って支えようとするロバー...
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    <title>フレッシュ！ - 8　現実の介入</title>
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    <published>2008-12-17T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-12-17T15:00:00Z</updated>

    <summary>８　現実の介入 　ここでの連載、小説としてさあこれからというところだったのですが、映画化が進み、ノヴェライズのほうも走り出すに至って、内容が重なってしまう箇所も多く、アイディアもなく、ここでいったん休止させてくださいませんか。 　私はそういうメールをこのサイトの管理者へ送ろうと考えていた。 　かなりのアイディアを注ぎ込むに至って、いままで書いたことをここで折れてしまい諦めるのは辛い。 　その煩悶のなかで、あ、これは、と思ったのは「ドン・キホーテ」であり、小島信夫の「別れる理由」という小説と出逢ったから。 　この二作品は「小説の為の小説」という構造をもつもので、とめどなくとりとめもなく続いていく...</summary>
    <author>
        <name>岸川真</name>
    </author>
    
    
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        ８　現実の介入 　ここでの連載、小説としてさあこれからというところだったのですが、映画化が進み、ノヴェライズのほうも走り出すに至って、内容が重なってしまう箇所も多く、アイディアもなく、ここでいったん休止させてくださいませんか。 　私はそういうメールをこのサイトの管理者へ送ろうと考えていた。 　かなりのアイディアを注ぎ込むに至って、いままで書いたことをここで折れてしまい諦めるのは辛い。 　その煩悶のなかで、あ、これは、と思ったのは「ドン・キホーテ」であり、小島信夫の「別れる理由」という小説と出逢ったから。 　この二作品は「小説の為の小説」という構造をもつもので、とめどなくとりとめもなく続いていく...
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    <title>月刊映画日記2008 - 11 『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』 &amp; 『リダクテッド 真実の価値』</title>
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    <published>2008-11-27T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-11-27T15:00:00Z</updated>

    <summary>『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』 ジョージ・A・ロメロ 　『ランド・オブ・ザ・デッド』以来のジョージ・A・ロメロの新作ということで、今年の東京国際映画祭でも上映されていたが、満を持して銀座シネパトスに見に行った。ゾンビ映画を見るには、六本木で開かれる華々しい映画祭よりも、旧大阪球場のコンコース上に、呑み屋に紛れてうっかり紛れ込んでしまいました、というような映画館（誉めてます）で見る方が盛り上がると勝手に思ってしまうのは昭和世代特有のことなのかいまいちはっきりしない。 　齢７０近いロメロの新作は、そのようなノスタルジー？、を小気味よく裏切ってくれる低予算故のチープさとは程遠い、知的で骨太な素晴ら...</summary>
    <author>
        <name>佐藤央</name>
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        『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』 ジョージ・A・ロメロ 　『ランド・オブ・ザ・デッド』以来のジョージ・A・ロメロの新作ということで、今年の東京国際映画祭でも上映されていたが、満を持して銀座シネパトスに見に行った。ゾンビ映画を見るには、六本木で開かれる華々しい映画祭よりも、旧大阪球場のコンコース上に、呑み屋に紛れてうっかり紛れ込んでしまいました、というような映画館（誉めてます）で見る方が盛り上がると勝手に思ってしまうのは昭和世代特有のことなのかいまいちはっきりしない。 　齢７０近いロメロの新作は、そのようなノスタルジー？、を小気味よく裏切ってくれる低予算故のチープさとは程遠い、知的で骨太な素晴ら...
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    <title>映画右往左往 作品篇 - 16　四畳半襖の裏張り（神代辰巳）</title>
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    <id>tag:gojogojo.com,2008:2152</id>

    <published>2008-11-14T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-11-14T15:00:00Z</updated>

    <summary>16　四畳半襖の裏張り（神代辰巳） 　ヨーロッパの大抵の都市が、いやでも醸し出してしまう街路の歴史性を脱色されたような、平板な空間が続くここはロッテルダム。第二次大戦中に市街地が根こそぎ爆撃されて、それゆえ戦後の都市計画の中で斬新な現代建築の花咲く街になったとかいう経緯は、書物上の知識としては知らないではなかった。だが、それにしてもあっけらかんとした町並みだ。市の中心地区などは、自動車が入れないようにさえしていた。そんなところで行われる国際映画祭だから、やはり「進取の気性」でもなければやってられないだろう。毎年1月に開催されるロッテルダム国際映画祭は、2月のベルリン映画祭の前哨戦と位置づけられ...</summary>
    <author>
        <name>岡田秀則</name>
    </author>
    
    
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        16　四畳半襖の裏張り（神代辰巳） 　ヨーロッパの大抵の都市が、いやでも醸し出してしまう街路の歴史性を脱色されたような、平板な空間が続くここはロッテルダム。第二次大戦中に市街地が根こそぎ爆撃されて、それゆえ戦後の都市計画の中で斬新な現代建築の花咲く街になったとかいう経緯は、書物上の知識としては知らないではなかった。だが、それにしてもあっけらかんとした町並みだ。市の中心地区などは、自動車が入れないようにさえしていた。そんなところで行われる国際映画祭だから、やはり「進取の気性」でもなければやってられないだろう。毎年1月に開催されるロッテルダム国際映画祭は、2月のベルリン映画祭の前哨戦と位置づけられ...
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    <title>フレッシュ！ - 7　入学はしたけれど</title>
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    <id>tag:gojogojo.com,2008:2137</id>

    <published>2008-10-19T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-10-19T15:00:00Z</updated>

    <summary>７　入学はしたけれど 　空気のたがが緩んだような中に、生暖かい風が吹き、淡い色した桜の花びらが舞っていた。そのひらひらが、黄色に霞んだ街を一瞬一瞬切っていくような視界が広がっている。僕はぼんやり、港を見下ろしながらその光景を眺めていた。 　今日という日は、入学式。新しい生活だというのに、全然嬉しい気分も湧かないでいた。 　朝九時からの式に遅刻しないように、大慌てで小山をのぼった。なんという名のない小山なのだが、階段が延々続く急勾配。若い緑が萌えたっている段々畑を突っ切ってのぼりきったところで汗が噴き出した。 「こげんとこに毎日来るとか」 僕は一人でぼやく。膝に両手を置いて、背を折り曲げて地面を...</summary>
    <author>
        <name>岸川真</name>
    </author>
    
    
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        ７　入学はしたけれど 　空気のたがが緩んだような中に、生暖かい風が吹き、淡い色した桜の花びらが舞っていた。そのひらひらが、黄色に霞んだ街を一瞬一瞬切っていくような視界が広がっている。僕はぼんやり、港を見下ろしながらその光景を眺めていた。 　今日という日は、入学式。新しい生活だというのに、全然嬉しい気分も湧かないでいた。 　朝九時からの式に遅刻しないように、大慌てで小山をのぼった。なんという名のない小山なのだが、階段が延々続く急勾配。若い緑が萌えたっている段々畑を突っ切ってのぼりきったところで汗が噴き出した。 「こげんとこに毎日来るとか」 僕は一人でぼやく。膝に両手を置いて、背を折り曲げて地面を...
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    <title>映画右往左往 作品篇 - 15　ひとで（マン・レイ）</title>
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    <id>tag:gojogojo.com,2008:2133</id>

    <published>2008-10-13T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-10-13T15:00:00Z</updated>

    <summary>15　ひとで（マン・レイ） 　仕事柄、私は「フィルム・アーカイヴ」という言葉をかなり頻繁に使う。けれども、ある日小さな疑問が湧いてきた。日本で初めてそう名乗ったのはいったい誰なのか？　とそれなりに真面目に考えてみたのだが、その答えはどうやら「黙壺子フィルムアーカイブ」なのではないか（もしそれ以前にそう名乗った団体があればご教示いただきたく...）。なるほど、この国で初めてそのように自称した組織が、公的な映画保存所ではなく一つの自主上映団体だったことは興味深い事実だ。このことは、ある時代の日本の映画状況を雄弁に物語っていたのではないだろうか。 　「ぴあ」を開いて、アヴァンギャルド映画というものを...</summary>
    <author>
        <name>岡田秀則</name>
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        15　ひとで（マン・レイ） 　仕事柄、私は「フィルム・アーカイヴ」という言葉をかなり頻繁に使う。けれども、ある日小さな疑問が湧いてきた。日本で初めてそう名乗ったのはいったい誰なのか？　とそれなりに真面目に考えてみたのだが、その答えはどうやら「黙壺子フィルムアーカイブ」なのではないか（もしそれ以前にそう名乗った団体があればご教示いただきたく...）。なるほど、この国で初めてそのように自称した組織が、公的な映画保存所ではなく一つの自主上映団体だったことは興味深い事実だ。このことは、ある時代の日本の映画状況を雄弁に物語っていたのではないだろうか。 　「ぴあ」を開いて、アヴァンギャルド映画というものを...
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    <title>月刊映画日記2008 - 10 『トウキョウソナタ』 黒沢清</title>
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    <id>tag:gojogojo.com,2008:2130</id>

    <published>2008-10-10T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-10-10T15:00:00Z</updated>

    <summary>『トウキョウソナタ』 黒沢清 　菊地成孔は昨年発表されたキップ・ハンラハンの傑作『Beautiful Scars』のライナーノーツを「あなたは何故ニューヨークを出たのか？」という話題から始めている。 　ニューヨーカーだったキップが、今は去りしニューヨークで制作したアルバム、としてそこで表現された音に「距離感と悲しみの質の変化」を感じ取った菊地成孔は、キップ自らによって「美しい疵」（Beautiful scars）と名付けられたそれらサウンドたちを、「強く強くそこに居るあまり、移動による喪失が、トラウマのように疵化する」と表現した。郷愁にはつねに移動がつきものであり、強く強くそこにいればいるほど...</summary>
    <author>
        <name>佐藤央</name>
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        『トウキョウソナタ』 黒沢清 　菊地成孔は昨年発表されたキップ・ハンラハンの傑作『Beautiful Scars』のライナーノーツを「あなたは何故ニューヨークを出たのか？」という話題から始めている。 　ニューヨーカーだったキップが、今は去りしニューヨークで制作したアルバム、としてそこで表現された音に「距離感と悲しみの質の変化」を感じ取った菊地成孔は、キップ自らによって「美しい疵」（Beautiful scars）と名付けられたそれらサウンドたちを、「強く強くそこに居るあまり、移動による喪失が、トラウマのように疵化する」と表現した。郷愁にはつねに移動がつきものであり、強く強くそこにいればいるほど...
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    <title>フレッシュ！ - 6　入学前夜</title>
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    <published>2008-09-13T15:00:01Z</published>
    <updated>2008-09-13T15:00:01Z</updated>

    <summary>６　入学前夜 　「淫蕩」。僕は辞書で調べてみた。 「淫らな行為に耽る。それが度を過ぎた様子、情態」 　僕には当てはまらないな、と思って分厚くて埃っぽい辞書を閉じた。読みかけの「風の谷のナウシカ」「アキラ」「アドルフに告ぐ」をぱらぱらとめくりながら、ここ一週間のことを考えていた。考えていると勃起した。先端が痛かった。 　白里舞子とは、井上の家まで送って行った帰りにレンタルビデオ屋で会った。ぼーっと普段はかけない眼鏡をレーベルに近づけて見ている白里を見かけた。 「映画観ると」 「あらあ、うん、暇やっけん」 「一人？」 「うーん、いつ帰るか分からんけどお母さんもお父さんもスナック」 「じゃ」 「じゃ...</summary>
    <author>
        <name>岸川真</name>
    </author>
    
    
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        ６　入学前夜 　「淫蕩」。僕は辞書で調べてみた。 「淫らな行為に耽る。それが度を過ぎた様子、情態」 　僕には当てはまらないな、と思って分厚くて埃っぽい辞書を閉じた。読みかけの「風の谷のナウシカ」「アキラ」「アドルフに告ぐ」をぱらぱらとめくりながら、ここ一週間のことを考えていた。考えていると勃起した。先端が痛かった。 　白里舞子とは、井上の家まで送って行った帰りにレンタルビデオ屋で会った。ぼーっと普段はかけない眼鏡をレーベルに近づけて見ている白里を見かけた。 「映画観ると」 「あらあ、うん、暇やっけん」 「一人？」 「うーん、いつ帰るか分からんけどお母さんもお父さんもスナック」 「じゃ」 「じゃ...
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    <title>フレッシュ！ - 5　春の憂鬱</title>
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    <published>2008-09-13T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-09-13T15:00:00Z</updated>

    <summary>５　春の憂鬱 　ミルクのような匂いが鼻孔に溢れた。 「うち、どげんやった？　ねえ、どげん」 女の部屋のベッドの上で、僕は天井の白熱灯をぼんやり眺めていた。その僕の視界に、覆いかぶさるようにして白里の顔が入ってきた。 　ポニーテールをといたウェーブがかかった髪が、僕の貧弱な胸にかかった。くすぐったかった。でも、僕は無表情を崩さなかった。 「ねえ」 白里は裸の上半身を預けてきた。そして胸に顔をのせて、僕を上目使いで見つめた。白里の卵形の顔の先端、顎の部分があばら骨をぐりぐりして痛かった。 「痛かなあ」 「ずうっと、栄助、ちんちんば入れんで卒業してさ、急に家に来るとやもん。そいでこうなってさぁ」 「...</summary>
    <author>
        <name>岸川真</name>
    </author>
    
    
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        ５　春の憂鬱 　ミルクのような匂いが鼻孔に溢れた。 「うち、どげんやった？　ねえ、どげん」 女の部屋のベッドの上で、僕は天井の白熱灯をぼんやり眺めていた。その僕の視界に、覆いかぶさるようにして白里の顔が入ってきた。 　ポニーテールをといたウェーブがかかった髪が、僕の貧弱な胸にかかった。くすぐったかった。でも、僕は無表情を崩さなかった。 「ねえ」 白里は裸の上半身を預けてきた。そして胸に顔をのせて、僕を上目使いで見つめた。白里の卵形の顔の先端、顎の部分があばら骨をぐりぐりして痛かった。 「痛かなあ」 「ずうっと、栄助、ちんちんば入れんで卒業してさ、急に家に来るとやもん。そいでこうなってさぁ」 「...
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    <title>映画右往左往 作品篇 - 14　ブリキの太鼓（フォルカー・シュレンドルフ）</title>
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    <published>2008-09-09T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-09-09T15:00:00Z</updated>

    <summary>14　ブリキの太鼓（フォルカー・シュレンドルフ） 　高校時代は、出身地とはまた違う、のどかな地方都市に住んでいた。教室の窓から外を見ると、湾の向こうにいつも大きな山が見える。晴れた日曜日には自転車に乗って埋め立て地に向かい、山がもっと大きく見える海岸のテトラポッドの上で、本を読んだり勉強したりしていた。それしかすることがなかったのだ。県立美術館へ行くことも覚えたけれど、頻繁に足を運ぶような場所ではない。そんなある日、若い美術教師のT先生が、美術室にビデオデッキが入ったから何か映画でも観るといい、と生徒たち（男子校である）に伝えてくれた。ビデオ！　何やら神々しい響きがした。まだビデオデッキがどの...</summary>
    <author>
        <name>岡田秀則</name>
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        14　ブリキの太鼓（フォルカー・シュレンドルフ） 　高校時代は、出身地とはまた違う、のどかな地方都市に住んでいた。教室の窓から外を見ると、湾の向こうにいつも大きな山が見える。晴れた日曜日には自転車に乗って埋め立て地に向かい、山がもっと大きく見える海岸のテトラポッドの上で、本を読んだり勉強したりしていた。それしかすることがなかったのだ。県立美術館へ行くことも覚えたけれど、頻繁に足を運ぶような場所ではない。そんなある日、若い美術教師のT先生が、美術室にビデオデッキが入ったから何か映画でも観るといい、と生徒たち（男子校である）に伝えてくれた。ビデオ！　何やら神々しい響きがした。まだビデオデッキがどの...
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    <title>月刊映画日記2008 - 9 『コッポラの胡蝶の夢』 フランシス・フォード・コッポラ</title>
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    <published>2008-09-09T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-09-09T15:00:00Z</updated>

    <summary>『コッポラの胡蝶の夢』 フランシス・フォード・コッポラ 　マット・デイモン主演の『レインメーカー』（１９９７）以来、コッポラ１０年ぶりの新作が完全自主制作でかつHDビデオ撮影という記事を何かの雑誌で目にしたのはいつのことだったか。思い出そうとしてみたものの、まるで思い出せない。 　前作『レインメーカー』は、僕が初めて劇場で封切り時に見たコッポラ映画であり、確か大阪の今は無き北野劇場で見たような気がする。１０年前にはまだ年に数本を劇場で見れば良い方だった僕は、取り立てて意識することなく、暇つぶし程度の心持ちでこの映画を見たのだった。前情報もほとんど知っておらず、マット・デイモン主演のヒューマンド...</summary>
    <author>
        <name>佐藤央</name>
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        『コッポラの胡蝶の夢』 フランシス・フォード・コッポラ 　マット・デイモン主演の『レインメーカー』（１９９７）以来、コッポラ１０年ぶりの新作が完全自主制作でかつHDビデオ撮影という記事を何かの雑誌で目にしたのはいつのことだったか。思い出そうとしてみたものの、まるで思い出せない。 　前作『レインメーカー』は、僕が初めて劇場で封切り時に見たコッポラ映画であり、確か大阪の今は無き北野劇場で見たような気がする。１０年前にはまだ年に数本を劇場で見れば良い方だった僕は、取り立てて意識することなく、暇つぶし程度の心持ちでこの映画を見たのだった。前情報もほとんど知っておらず、マット・デイモン主演のヒューマンド...
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    <title>月刊映画日記2008 - 8 『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』 ホウ・シャオシェン</title>
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    <published>2008-08-09T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-08-09T15:00:00Z</updated>

    <summary>『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』 ホウ・シャオシェン 　この日記を始めて早や半年が過ぎ、２１世紀日本特有の東南アジア型熱帯猛暑（スコール付き）を迎え毎日ひいひい言いながら間もなく撮影を始める『シャーリーの好色人生』（シャーリー・テンプル・ジャポン（以下stjp）・パート３）の準備に明け暮れている。 　この『シャーリーの好色人生』という中編劇映画は、冨永昌敬監督による『シャーリーの転落人生』（stjp４）との二本立て公開ということで制作される作品なのだが（年内に池袋シネマロサにて公開予定）、拙作stjp３は水戸短編映像祭の方々の全面協力による一種の「水戸市のPR映画」として制作できればと...</summary>
    <author>
        <name>佐藤央</name>
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        『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』 ホウ・シャオシェン 　この日記を始めて早や半年が過ぎ、２１世紀日本特有の東南アジア型熱帯猛暑（スコール付き）を迎え毎日ひいひい言いながら間もなく撮影を始める『シャーリーの好色人生』（シャーリー・テンプル・ジャポン（以下stjp）・パート３）の準備に明け暮れている。 　この『シャーリーの好色人生』という中編劇映画は、冨永昌敬監督による『シャーリーの転落人生』（stjp４）との二本立て公開ということで制作される作品なのだが（年内に池袋シネマロサにて公開予定）、拙作stjp３は水戸短編映像祭の方々の全面協力による一種の「水戸市のPR映画」として制作できればと...
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    <title>映画右往左往 作品篇 - 13　雁来紅（鈴木重吉）</title>
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    <published>2008-08-09T15:00:00Z</published>
    <updated>2008-08-09T15:00:00Z</updated>

    <summary>13　雁来紅（鈴木重吉） 　先日ある古書展で、巨匠キャメラマン三浦光雄の遺品だという写真帖を見る機会があった。10冊まとめて箱に入っていて、入札最低価格は100万円だと事前に聞いていたから、購入する気などもともとなかった。しかし古書店の方に伺うと、それでも前よりは値が下がったという。中には豊田四郎『夫婦善哉』の撮影現場のアルバムだってあるのだからどれも貴重な資料には違いないのだが、それでもそんなものが眼中になくなるほど静かに輝いている一冊があった。それは、三浦が修業中の身であった1919年から、撮影技師として一本立ちした松竹蒲田撮影所時代を経て、不二映画、入江ぷろだくしょん、そして東宝に所属し...</summary>
    <author>
        <name>岡田秀則</name>
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        13　雁来紅（鈴木重吉） 　先日ある古書展で、巨匠キャメラマン三浦光雄の遺品だという写真帖を見る機会があった。10冊まとめて箱に入っていて、入札最低価格は100万円だと事前に聞いていたから、購入する気などもともとなかった。しかし古書店の方に伺うと、それでも前よりは値が下がったという。中には豊田四郎『夫婦善哉』の撮影現場のアルバムだってあるのだからどれも貴重な資料には違いないのだが、それでもそんなものが眼中になくなるほど静かに輝いている一冊があった。それは、三浦が修業中の身であった1919年から、撮影技師として一本立ちした松竹蒲田撮影所時代を経て、不二映画、入江ぷろだくしょん、そして東宝に所属し...
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