本日は、photographers' galleryでの平倉圭さんによる「ゴダール・システム」レクチャー第2回目を聴いてきました。
開演10分前に会場に着くと満員御礼、相変わらず皆さんなんかシュッとしてらして、相変わらず大変面白く充実した講義内容で、ゴダールの話を聴いてるつもりがついでに記号論まで勉強出来ちゃったりするお得感も有り。相変わらず22時近くまで続いたけれど既に3回目が待ち遠しい素敵なイベントでありました。
全3回のレクチャーを通して、平倉さん曰く「ゴダールの映画を一本も見たことがない人でもゴダールが分かる様になる」内容になっているそうなのですが、今までゴダールに対して「めっちゃ好きやけど、めっちゃ分からん」という状態だった私は、2回拝聴した時点で「相変わらず分からんけど、何が分からんかは分かった気がする」状態にまで大成長。勉強って大切ですね。
講義終了後の質疑応答タイムで、藤井仁子さんが「ゴダール=小津安二郎論」を仰った時には「そんなの気付いてたもんね」と一瞬得意げになるも、その後のアカデミックな会話のやりとりにはやっぱりぽーっとしてしまう。無念。

例年は4月スタートなんですが今年はさすがに本日日傘開き。この日差しはアレルギー持ちにはキツいっす。でも先日購入した紺色の日傘がとても気に入っているのでちょっとウキウキ。どっかで見かけたら褒めてやって下さい。

実は先日フィルムトラブルに見舞われた際お詫びとしてお客さん全員に招待券が配られていて、その期日が今日までだったので急いでシネマヴェーラさんの渋谷実監督特集最終日に駆けつける。連日の映画タダ見。
『好人好日』(61年)。この時代の映画によくある娘の縁談話を巡る物語かと思いきや、実は変わり者な父親の文化勲章授章を巡るドタバタドラマで、88分の作品にしては盛りだくさんな内容で面白かった。ちょこちょこ出てくる今イチ意味の分からない人物たちの狂いっぷりが笑えた(最後の右翼とか)。
若かりし頃の岩下志麻の可愛さは小津安二郎監督の『秋刀魚の味』でよく知っているつもりだったが、最近深夜のWOWOWで『極妻』を見ることが秘かな愉しみな私は改めて衝撃を受けてしまった。そして、父親役の笠智衆の変人で堅物なキャラクターにかなり萌えてしまった。ファザコンと言われようとなんだろうと、やっぱり理想の旦那である。すっごい綺麗けど、淡路千景の唇の色の悪さがちょっと気になった。あと、手書き風のタイトルクレジットが洒落てて素敵だった。
元は小津監督の企画だったとタイトルばかり知っていた『大根と人参』(65年)を初見。これも父親演じる笠智衆に萌え萌え。こんなに怒鳴る芝居を初めて見たけどやっぱり演技は下手クソでそれが可愛くて。
蒸発した父親を巡る、突然ミステリーになったり(造船所で話をするシーンにはドキッとした)コメディになったりするかっこいい作品。父親を心配して4人姉妹が集うシーンでは、いけないと思いつつ自分の家族を思い浮かべてしまい無駄にブルーになる(しかも末っ子の加賀まり子の可愛さが有り得なくてブルー度増大)。これもまた、微妙な存在の登場人物たちがみんなやたらおかしくて面白かった。森光子が当時から今とあんまり変わらないことにかなり驚いた。
それにしても、全編にちょっぴりエロな香りがするこんな作品を小津安二郎が監督したらどうなってたんだろう。小津作品の笠智衆の下ネタなんて見たいような見たくないような見たいような。

西島秀俊さん、お誕生日おめでとうございます。

で、今回はですね、時間と場所が丁度いいってだけでなく、親切な御方からチケットを頂く機会があったのでまあタダで見れるならってことでですね、蜷川実花監督の『さくらん』なんて見てみてみました。原作の漫画は未読。安野モヨコは反対派(ろくに読んだことないけどビジュアル的に)。
始まって数分で、出てくる女優たちがどれもこれも遊女として全く魅力的に見えないと言う致命的欠点に躓く。いくら監督が惚れ込んだからって土屋アンナにあの眉毛のまま着物着せるのはあかんと思う。木村佳乃が異様に頑張ってたけどこの映画じゃ頑張り損な気がした(結構激しい濡れ場でね)。そして数十分後には、とりあえず人物を左右に置いて真横からのフルショットという構図にも飽きた。もうちょっと考えて欲しかったにゃ。
あと、スチールでは成功してるのかも知れないけど、映画の画面であっちこっちに赤を置くこと(常に壁と着物は赤)はどーかと思ったし、椎名林檎に音楽を任せたことは最終的に失敗だったんじゃなかろうか(色んな意味でうるさすぎ)。
脚本も特にひねりがあるわけでなく「ふーん」って感じやし、柵越しの表情がちょっと良かったけどそこまで土屋アンナにのめり込めないし、と文句だけを言いたいところだが、安藤政信がとても良かったのは無視出来ず。さすが私が追っかけした男(してたんです、実は)。二階を見上げる表情とか、ちょっとした視線のやりとりが素敵でした。
しかし、個人的には遊郭モノの映画が大好きなのでほんの少し楽しみだったんですけどね。なんなんでしょう、この薄っぺら感。勿論いくら異種業からひょいっと現れたとは言え女性が監督することの苦労を無視するつもりはないけれど、稲垣浩や溝口健二になれとは言わんがもうちょっとしっかり作って欲しかったにゃ。カメラマンさんと照明さんの力ってすごいなと改めて感じた。
同じ時期に同じ世代の女性監督が同じような(時代物)作品を作ったってことで比較されがちだったソフィア・コッポラ監督の『マリー・アントワネット』との勝負はソフィアの勝ち。

久しぶりに目白に行ったら「田中屋」がなくなってた!なんかショック。

昨夜珍しく0時過ぎに就寝したのに、今日起きたら15時だった。普段なら「さすが私!」と感動するところだが、今日は絶対に日仏学院のジャック・ドゥミ特集に行きたかったので爆睡病の自分を責めまくる。馬鹿馬鹿馬鹿。

それでもまあ水曜やしなんか見とくかということで、ナンシー・メイヤーズ監督『ホリデイ』を。なんとなく、こういうどうでもいい恋愛映画を欲するお年頃でね...。
ほんま、月9辺りが喜んでパクりそうなベタに可愛い大人の恋愛ドラマ。見知らぬ土地で出会った男女が恋に落ちてあらら、みたいな。それはそれなりに楽しく、素直に癒されてきました。劇中にさりげなく「映画」が効果的に使われる感じにも好感を抱く。
ってかさー、もうキャメロン・ディアスのあまりのラブリーでキュートな魅力に心底やられて、劇場が明るくなった時自分がキャメロンになってるなんてことは有り得ないだろうかと久しぶりに奇跡を願ってしまった。あの豊かな表情、部屋着ですら完璧に着こなすスタイル。思い出しただけでもにやけるくらい可愛かった。これならCMのギャラ時給6000万円でも許す。
M字型ハゲに幼少期のトラウマがある私はどうしてもジュード・ロウがダメなんだけど、今回なんとなく素敵なのはわかった。ケイト・ウィンスレットの魅力も今イチよくわからないんだけど、なんとなく憎めない体型であった。ジャック・ブラックの中途半端な芝居はいかがなものかと思ったが、好みなので良しとする(この2人のドラマがあまりにもあっさり片付けられてるのはちょっと残念だった。あと、結構シャレた言葉遣いっぽい英語が簡単な日本語に訳されてる感じなのも残念だった。お前が英語勉強しろよってだけの話ですけど)。
しかし、キャメロン主演作『イン・ハー・シューズ』に続き、この作品もあらゆる点でドラマ『sex and the city』の影響を受けていることがわかる。やっぱりスゴいドラマやねんなあと改めて感心。
しかししかし、まだ3月だというのに劇場内がクーラー効き過ぎで寒かった。どうなんでしょう。

楽しみにしていたラピュタ阿佐ヶ谷さんでの田中登監督特集が始まったので、いそいそと『実録 阿部定』(75年)を見に行く。結構混んでて焦る。
76分と短めの映画なのに密度が濃くって観賞後はお腹いっぱい。特に前半の、雨戸を閉め切ってもスクリーンから匂いが漏れてきそうな狭い室内でひたすら定と吉がセックスしてるシーンの連続と、たまに現れる定(宮下順子)の無邪気な笑顔が怖くて美しくて。赤い着物と敷物が眩しかった。勿論後半の宮下順子の涙や独白もたまらなく綺麗だった。大島渚監督の『愛のコリーダ』は藤竜也のかっこよさに眼を奪われっ放しだったけど、今回の吉(江角英明)はなんか情けなくて笑えてこれはこれですごく良かった(そもそも阿部定事件って何を見たり聞いたりしても笑ってしまうけど)。ロマンポルノだからってわけじゃないだろうけど、お客さんが9割9分男性だったことだけが心残り。

で、再びいそいそと新宿に移動して、ほんまかいなと疑ってしまう程周囲で評判のいいトニー・スコット監督の『デジャヴ』(←新庄おもろい)を見る。私もトニー・スコットのここ数年の執拗さは大好きですけど、ここまでみんなが褒めるとはどんなもんかいなと。
で、見てみて、途中まで早合点して「これは「映画」に関する映画なのね」と思ってたら、突然色んなものが暴走しだして手に負えなくなって、大変面白かった。こんなに好き放題やってええんかいなと心配になる程めちゃくちゃやったけど(でもどうせならもっと暴れても良かったんじゃないかとちょっと思った)、でも相変わらずしつこくて、相変わらずデンゼル・ワシントンはかっこよくて(久しぶりに見たヴァル・キルマーの太りっぷりにはややショックを受けた)。犯人逮捕の瞬間は、それこそ巻き戻しして見たかったぜ。
と、結局は大満足。前評判は確かだったようです。

最近普通に立ってるだけでも痛くて辛いくらい肩と背中のコリがひどくなってきたので、救いを求めてマッサージ店の扉を叩いたわけですよ。それなのに、私の身体を触ったマッサージ師(多分中国人女性)の第一声が「ケッコウ肉ツイテルネー」。その後も施術中「コンナニ固イノ、女ノ体ジャナイヨ!」「モウオバアサンネ、アナタ!」と罵られまくり、最終的には「コンナニ凝ッチャッタラ何シテモ無理ネ」と匙を投げられる。でも帰り際には「アナタ顔暗イヨー。何デモ相談シテヨ!」と励まされる。「お前のせいで落ち込んでんじゃ!」という突っ込みをグッとこらえて店を後にするも、癒しを求めてお金を払ったはずなのに逆効果感満載。映画を見る気も削がれたので大人しく帰宅。ちょっとは身体軽くなったからいいんですけどね、別に。

地震には爆睡中だったため全く気付かなかったけれど、午後ふとTVをつけたらBSで大好きなくせに未見だったキルスティン・ダンストちゃん主演の『チアーズ!』(01年ベイトン・リード監督)が放送してるのには気付いたのでぼーっと見ていたら、西海岸の太陽の下、笑顔でチアリーディングを踊り狂うキルスティンのあまりの眩しさ、可愛さ、美しさに感動のあまり涙してしまう。相手役の男の子もかなりビンゴに好みで素敵だったけど、いい男を見て感動して泣くなんて経験は未だかつてなく。でも女だと泣けるんだよなー(ひなのちゃん・黒澤優ちゃん・キルスティンが涙御三家)。ロリコン野郎がこの世で最も許せない私が、なんでやろ。

去勢してても発情期ってあるのか?最近ウチの猫の鳴きっぷりがはんぱなくてやばい。つい「うるさいんじゃボケ!黙れ!」と怒鳴ってしまう飼い主を許して欲しい。

またまたまた時間と場所が丁度いいからという理由だけで『パリ、ジュテーム』なんぞ見てみる。
パリを舞台にした18人の監督によるオムニバス映画。ガス・ヴァン・サントとかコーエン兄弟とかかなり豪華な監督陣ではあるが、やっぱり一人5分程度じゃ短過ぎるよー。どの作品も「おっ」と思った瞬間終わる、みたいな感じでちょっと切なかった。個人的には諏訪敦彦監督の作品が一番良かったけど(今までの作品で一番好きかも...)。他にも幾つか素敵な作品があったはずだが監督名をうっかり忘れた...。全体的にパリが全然美しく撮られていないことに好感を持った。
久しぶりに見たスティーヴ・ブシェミの老け具合にびっくりした。マギー・ギレンホールは可愛い上にフランス語も堪能なのかとうっとりした。やっぱりジーナ・ローランズになりたいと思った。

と適当な感想を抱きつつ、夕方から新宿のphotgrapheres’ galleryにて、平倉圭さんによる「ゴダール・システム」というレクチャーに足を運ぶ。普段は、こういうインテリジェンスな香り漂う偏差値高そうな映画のイベントには極力近づかない様に生きている私ですが、今回は信頼する友人が企画したものということなので期待半分「絶対理解できひんねやろうな」的観測半分で行ってみました(不慣れな場所過ぎてどんな人たちが集まってるのかとびくびくしていたのだけれど、お客さんも平倉さんもすごく若くて、なんかシュッとした感じで、かなり予想外であった)。
内容は、「ゴダール・システム」というタイトルがつくくらいなんだから勿論ゴダールの映画に関することなんだけれど、これがまたエラい面白く、私でもいちいち理解出来るくらいわかりやすく、ユーモアもあり、18時から最終的には22時近くに終了するまで集中力を切らさずに聴ける大変有意義なものであった。大体、映画のシーンやショットや音を分割して考える(しかもめちゃくちゃ細かく)という恐ろしく時間と能力の要りそうな研究をサラッと見せてしまうのがすごい。そのお話の細かい説明は、私が今ここで2・3行にまとめられるものでなく、まとめる能力もないので割愛。ごめん。HPとか見てみて下さい。
しかし、私と2歳しか違わない方がこんなに面白いことを考えて研究している(でも本職は映画専門じゃないそうな)のかと思うとちょっと世の中に希望が持てるってなもんです。なんでも行ってみるもんですね。

神さまこれ以上無理です、っていう位気合いを入れて衣替えを決行する。一年で最も猫が鬱陶しい日。何故もっと洋服とかバッグに興味のない人間に産んでくれなかったのかと両親を呪う。

今「神聖喜劇 漫画版」を読んでるんですけど、原作の小説は未読なんですけど、どうかと思う程文字が多くてさすがの私(特技漫画速読)でも最終巻に辿り着くのに一週間くらいかかりそう。漫画でこれなのに小説はどんなことになっているのだろう...。

それと、古泉智浩の2ページ漫画「ところでここどこ」が大変面白かった。こんなに考えながら漫画描いてる人もほんと珍しいと思う。対談も豪華(峯田和伸やら熊切和嘉やら)。

これまた時間と場所が丁度いいからという適当な理由で見た中国映画『孔雀』がどえらく面白くて嬉しかった。面白いっつうか、136分間何もかもが上手過ぎて、見ててだんだんむかつく位演出も脚本も画面も文句のつけようがなく。クー・チャンウェイという監督さん、これがデビュー作だけど、チャン・イーモウやアルトマンの撮影をしてた方だそうな。
1970年代後半から80年代にかけての中国の小さな地方都市に住む一家の物語。前半は1人娘の人生、後半は知恵おくれの兄と物語の語り部である静かな弟の人生をメインに話は進む。恋したり軍隊に志願したり神経病んだり仕事探したり親と喧嘩したり家族に殺意を覚えたり家出したり結婚したり離婚したり。チラッと映るハツカネズミのように平凡を繰り返す人たち。本当に静かな映画なんだけどあらゆるものが丁寧に作られて撮られてる感じがものすごくよろしい。最終的に悲しい気持ちになるのもよろしい。久しぶりに満足した「家族映画」。侯孝賢監督に関するトークイベントで中原昌也さんが仰っていた「なぜこういう映画が日本で撮られないのか」という言葉を思い出す。特に難しいロケーションとかしてるわけでもないのに、こういう満足感を与えてくれる作品て最近の邦画にないなあ。
まあそんなことより、主演のチャン・チンチューという女優が本当に良い。ビビアン・スーと中村優子を合せた風の可愛さで、つるつるの肌と髪の毛。彼女が不機嫌な顔で黙々と瓶を洗ってる姿だけで心打たれまくる。自転車で落下傘とトマトを選びながらの号泣が特にやばかった。他の役者さんもみんなとても良かったけど。
クレジットを見てると製作に日本が絡んでるっぽいのにあんまり宣伝もされず、上映終了も近いそう。でもこれ多分見た方がいいですよ。

と、メインの前に既に大満足感有りだけどこっちが目当てだったのだとジャック・ドゥミ特集にて『ベルサイユのばら』(78年)。原作は勿論池田理代子先生。日仏合作作品。なぜか全編英語&なぜかフランス未公開(この2つの謎の答えを知ってる人誰か教えて下さい)。でも映画になるくらいなんだからフランス人が読んだであろう「ベルばら」を、実は私は読んだことがなく。今回初めて「こんな話やってんや!」と知った次第。
作品は、こないだ見た『ローラ』のイメージはどこへやら、ほんまに漫画そのまんまコスプレ劇みたいに進んでいく感じに初めはちょっと戸惑ったけど、やっぱり音楽の使われ方とか子どもの歌声とかが素敵で痺れる。出てくる役者の顔がみんな美しくてうっとりする。でも見てる間ずっと「なんで日本人プロデューサーはこの監督に頼んだんだろう...」という疑問が浮かんでしまう違和感は拭えず、でもそれがまた面白かった。伝わるかしらこの感覚。
なんか変わったもん見てもうた、と混乱する頭を抱え素直に帰宅、のはずが、本日は数年に一度の奢られデーだったらしく、調子に乗って勢いづいて朝帰り。そして反省。

諸事情により早速ドゥミ特集行けず。そんな程度です私なんて。

諸事情によりデジカメを新しくしたので、ちゃんとアップ出来るかをテスト。

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お、美猫対決成功。私やっぱりRICOHのカメラ好きかも。

実は昨夜友だちに「太った」と言われ、ショックのあまりヤケ酒→朝帰り→起きたら15時&二日酔い&顔むくみ過ぎ、で、今日の外出は悩んだんですが、体に鞭打ってフランス映画祭2007の一環であるジャック・ドゥミ監督特集に足を運ぶためユーロスペースに行ってきました。結果、本当に無理してでも行って良かった。しかも立ち見が出る程の盛況だったので早めに行っててマジ良かった。
『ローラ』(60年)、面白過ぎて美し過ぎて切な過ぎて85分間衝撃受けっ放し。こんな長編処女作があっていいのか。
ナントを舞台に、ローラと言うダンサーの女性を巡る物語。もうローラが可愛いの綺麗のなんのって。コロコロ変わるを見てるだけで満足、と思いきや、突然の水平さんの浮かれたダンス、突然のかっこいいジャズな音楽、突然のサスペンス、突然の大恋愛、突然のスローモーションで全然満足する暇を与えてもらえず。なんでこんな映画を今まで見ずに生きてきたんだろうかと自分を疑ってしまった。太ってる場合じゃなかった。痩せます。じゃなくてドゥミ特集可能な限り通います。多分。

さすがに色んな意味で危機感を感じ始めたので自分を立て直すためにロバート・アルトマン監督の遺作『今宵、フィッツジェラルド劇場で』を見に行く。
本当に面白くて楽しくて切ない素敵な映画。途中何作か見逃しまくりのアルトマン監督ですが、こんな映画撮って死ぬなんてスゴい。かっこよ過ぎる。私もこんな遺作撮りたい。遺作デビューしようかな。
30年続いた公開ラジオ番組の最終日の物語。殆どと言っていい程お客さんの存在は映らず、舞台と舞台裏のあっちへこっちへ話とキャメラが駆け回る。リンジー・ローハン以外出演者はおばちゃんおっちゃんばっかりやし、みんなが唄う歌も古くさいものばかりなのに見てる間はずっとうっとり。もっと長くてもいいんじゃないかと思ってしまった。
久しぶりにウディ・ハレルソンが見れて嬉しいなとかL・Q・ジョーンズ泣けるなとかあったけど、司会者のおじさんの芸達者っぷりには本気で驚いた。実際に有名ラジオ番組のDJらしいけど、ずっと出ずっ張りなのに喋りも歌も上手過ぎて見てて聞いてて飽きない。他の俳優さんたちの歌も吹き替えじゃないと後で知ってびっくり。なんとなく、アメリカ映画ってすごいなと思った。
ちゃんと動いてるところを初めて見たけど、変な顔なのにリンジーが可愛くて仕方なかった。拒食症&アル中&ヤク中には見えない。唄うシーンではちょっと泣いてしまったぜ。後のバンドの人たちが終始笑顔なのにもなんか泣けた。

と、だいぶご満悦状態のまま『僕は妹に恋をする』(安藤尋監督)をレイトショーで見たのだが。
さすが安藤監督ベタなことされても気にならず見れるなとか(それでもあの歳の設定で二段ベッドはないやろと思ったけど)、やっぱり鈴木一博さんのカメラはいいなとか、大友良英さんの音楽素敵とか、榮倉奈々ちゃんきゃわいいなとか思ったんですけど、なんか退屈してしまった。全てのシーンが見事にいちいち長く、そういう映画は決して嫌いではないのだけれど、途中で「もうちょっとさっさと動かんかい!」と突っ込みたくなった。その理由は単に、主演の松本潤の魅力不足かと思われる。芝居のパターンが2つ位しかなくて全然面白くないし、この作品に大した情熱もなさそうな演技で。途中からただのラクダにしか見えなくなって困った(デビュー当時は似てるとか言われてたんですけどね)。改めて『blue』の市川実日子がいかに大きかったかを感じた。
っていうか、始まって30分位で話の展開早過ぎてびっくりして、その後なんかおもしろ事件でも起こるのかと思ってたらそうでもなくて。役者で引っ張るにはあまりにも力量不足な主演。こんなことならもっと兄妹の微妙な関係を伝えることに時間かけた方がいいんじゃないかと思いました。
気になったのは、榮倉奈々ちゃんの驚愕のスタイルの良さと親近感を覚えずにはいられない髪の多さと、小松彩夏のひどいO脚と、平岡裕太はゲイの設定なのか?など。

えーっと、大量のお刺身とカレイとフグの唐揚げとその他諸々諸々食べました。麦のお酒を沢山飲みました。クレームブリュレとティラミスも食べました。太ったらヤダにょろ~。
食事中常に目の前にはフランス映画祭の大きな旗がぶら下がってたんですけどね...。はあ...。

えーっと、生ハム(美味し過ぎて2回オーダー)とフォアグラと鴨とイベリコ豚と甲イカのフリットとバケット(美味し過ぎて5回くらいオーダー)を食べました。赤いワインと白いワインを飲みました。太ったらヤダにゃ~。

で、懲りずに二日酔い祭。やっぱり焼酎チェイサーに日本酒バカ飲みはダメですね。1人で一日中ワッショイワッショイ盛り上がっていたかったのだけれど、やっとyonjoが上京したとのことでまたちょっと引っ越し手伝いに行ったりする。えらいなあ、私。

今ROCのピーリングマスクをやりながらパソコンに向かってるのだけれど、異様にピリピリする。大丈夫なのかしらん。

夕方からの待ち合わせに時間と場所が丁度いいからという毎度適当な理由で見に行った『パラダイス・ナウ』(ハニ・アブ・アサド監督。サイトのインタビュー面白いよ)が、なんの期待もしてなかった割に面白く、嬉しかった。
イスラエルに占領されてるパレスチナに住む、ある組織に属してる青年2人が自爆テロを実行するまでの2日間の物語。日本でも見かけそうなニート風の若い男の子2人がダラダラ話したりパイプ吸ったりする行為と自爆テロという行為が同じテンションで撮られてるのが気に入った。彼らにテロを命じる組織がどうかと思う程ゆるゆるだったり。そしてまた、パレスチナの人間が殉教する心理を、歴史的とか宗教的な理由に頼らずちゃんと1人の若者の心の動きを通して物語られている説得力に感心した。途中の、主役の2人の場所と心が交錯するところとか、殉教者の娘の絡まし方とかもとても上手で。画面を見てるだけで撮影がめちゃくちゃ大変そうなのが想像出来るのもすごい。
ラストカットの、主人公の表情があまりにも映画の始まりの時のそれとは違い、正視してられない程据わってる目が本当に怖かった。

夜は、CMタレント風男性と大人の女性2人による「男厄年42歳は正当だ」説を聞き、大いに納得する。

案の定「人の引っ越しなんか本気で手伝ってられるか!」と地元を飛び出してしまい、とりあえず渋谷に出て、リニューアルされたばっかりのシブヤ西武のデパ地下をプラプラしてたら、あのピエール・エルメ御大に男性客の人だかりが。普段は100%女性なのに一体何事かと思ったら今日はホワイトデーだったんですね。世の中にこんなに洒落たお返しをするメンズがこんなに沢山いるのかとちょっと感動(マロングラッセ4個で2200円でっせ)。私の周りには阿鼻叫喚したくなる程いませんが。
ま、それでも一応レディーですからということで水曜なので新作でも見るべと『蒼き狼 地果て海尽きるまで』(澤井信一郎監督)を。
期待していいのかあかんのかビミョ~、と思っていたのだが、冒頭の馬が疾走しながらの花嫁強奪シーンに「おお、かっこいい」と興奮し、その後も、ニュージーランド以上に何もないモンゴルのだだっ広い荒野がひたすら大量の馬と人間で埋め尽くされる画面に一人盛り上がる。
チンギス・ハーンの正確な史実はよく知らないので、この映画はかなり本当のそれとは別のモノになってるらしいがその辺はうまく突っ込めないけど、『ドリーム・ガールズ』ばりの大胆な時間経過の省略の連続かと思いきや会話シーンがとても丁寧に撮られているので落ち着いて見られ、さすがは澤井監督、作品あんまり見てないし本もまだ読んでないけど、と思ったのでした。
役者の配役とその芝居に若干の疑問を感じなくもなかったが、まあこれはこれでバランス取れてて有りなのかな。反町隆史が想像してたより良くてびっくりした。さすがボン・ジョヴィとコラボった男。
久しぶりにスケールのでかいちゃんとした日本映画を見た感じがして満足(『どろろ』は大きそうに見えて実は小さいというのが気に入ったのだが)。ただ、かなり期待していた松山ケンイチくんの出番が少なかったことだけが悔やまれる...。相変わらず可愛かったけど。

そして何故か姉不在で始まった姉宅の引っ越し当日。「やばい!引っ越しマジやばい!」と叫びながらプレステ3の接続に専念する義兄と共に頑張ってきました。さすがに「私いい人じゃね?」と思ってしまった。
甥っ子たちの大量のおもちゃと、私の想像を遥かに超える量だった姉の服と靴(クリアケースを数えたら60個くらいあった。それ以外にもハンガーラック5個と立派な靴箱3個)にまみれてうんざりしかけたら美猫を眺めて癒されてみました。

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初登場、ベンガル種のピットくん。やばい、まじ多頭飼いしたくなってきた~。

久しぶりに映画館って怖いなと思いました。
先日からスタートした「監督 渋谷実。」特集をチェキろうとシネマヴェーラさんに向かうと、前回上映の映画(2本立て)がフィルムトラブル起こしまくりで30分程時間押してる&もうそのフィルムが上映出来る状態じゃないので急遽最終回は別の作品になるとの知らせを聞く。そっちの映画目的で来たのにー!とひどくショック受けるも、顔色変えてお客さんの対応に追われてるスタッフの方達を見ると苦情を言う気も起こらずとりあえず大人しくしておく。
渋谷実監督、ほっとんど見たことないので勿論初見の『自由学校』(51年)。「自由がほしい...」と戯言をほざいて勝手に会社を辞めて家を出て行ってホームレス生活して挙げ句の果てには事件に巻き込まれて警察に捕まる夫と、夫が姿を消した途端色んな男に言い寄られるも楽しみきれない妻。こんな身勝手で子どもじみた旦那なんて絶対イヤだ!と拒否反応を起こしたいが、佐分利信のぬぼーっとした風貌と芝居がなぜだか許せてしまうダメ男風で可愛くて笑える。誰かに似てるなーってずっと思ってたら、最後の方で星野仙一だと気付いた。似てない?高峰三枝子はとよた真帆に似てると思った。淡路千景は可愛過ぎた。
くるくる展開する物語のスピードもすごいけど、どう突っ込んでいいかわからないナンセンスギャグの連続について行けず戸惑う。佐田啓二のKABA.ちゃんキャラはどう捉えていいものか。面白かったけど。それなのに、笠智衆が今まで見たことない程バイオレンスなキャラクターで結構ショックだった。
後半の、妻と叔母がお昼を食べながら男のアホさについて語るシーンと、拘置所の窓から旦那の姿を見る妻のシーンがとても良かった。ちょっとしたセリフがやたらシビアでドキッとした。

ラスト一本見ようか悩んだけど、気分が落ち気味の時に映画運も悪いなんてむかつく!酒でも飲まなきゃやってらんねー!ってことで無理矢理友だちを呼び出して酒に収まる。

ああ、とうとう明日はyonjo引っ越し当日。私の中途半端な映画生活にもとうとう終止符が打たれるのだろうか。

なんか、話題の新作見てなくね?ってことで、新宿に『ドリームガールズ』(ビル・コンドン監督)を見に行ったら、コマ劇前の広場が30代以降の男性で埋め尽くされていて本気でびっくりする。何事かと思えば『ケータイ刑事』の舞台挨拶前だそうで。ご苦労さんどす。
そんなことより『ドリームガールズ』、ある程度現実の出来事に沿ったストーリーという噂は聞いていたけど、音楽の歴史や人物名に疎い私には役に立たない情報。映画は、前半あまりに大胆に物語や時間の流れを省略する作り方にちょっと驚くも、途中でミュージカル仕立てになるのを見て、ああそういう映画なのか(物語を語ることに重きを置いていないと言うか)と納得する。「お前は自分のことばっかり考え過ぎ~」みたいな内輪喧嘩がミュージカルで始まった時は冗談なのか本気なのか焦ったけど。いくらなんでも喧嘩の歌長過ぎると思ったけど。でも良い映画だなとは思いましたけど。
とにかくまあ、ソウル好きの私には圧倒的な歌とダンスを見てるだけで満足できました。舞台のシーンを眺めてるだけで十分過ぎる程楽しい。そしてやっぱり、ジェニファー・ハドソンの熱唱に次ぐ熱唱が凄過ぎる。出演シーンではとりあえず熱唱。さすが「アメリカンアイドル」出身。あんな至近距離で愛の歌を唄い上げられたらジェイミー・フォックスじゃなくても尻尾巻いて逃げたくなるよと思ってしまった。
そしてそして、ビヨンセの美しさ。あの黒人女性独特のゴージャス感、ほんとに綺麗だった。演技も頑張っていた様に思う。あの顎のラインとお尻の形を手に入れられるならなんでもします。エディ・マーフィーは歳とったなーと思いつつ、相変わらずの芸達者っぷりに感心。
観賞後、急ぎ足でロビーにサントラを買いに行ったら売ってなかった...。販売戦略として明らかに間違ってると思うんですけど。

で、珍しく新作ハシゴで『それでもボクはやってない』(周防正行監督)。周防監督11年ぶりの新作、という言葉に今更惹かれるものもあまりないけど、それでも見ておきたい監督さん。
警察や裁判制度に対する批判や問題提示を映画という手段を使って伝えたい、という意味において、この映画がこういう作品になったことは当たり前のことだろうと思うし、これはこれでよろしいんじゃないでしょうかと思った。法律や裁判に関するお勉強をしてるような気になる説明セリフ、地味ーに進んでいく裁判風景、途中退屈になる感は拭えないけど監督の誠実さは受けとりました、みたいな。主演が加瀬亮でホンマ良かったとは思うが(これも他の人だと一時間と保たないだろうに)。身体が細すぎるのでお付き合いするのとかは遠慮したいけど、役者としては見る度に「いつのまにこんなスゴい俳優に!」と驚かされる。もたいまさこも良かった。
それにしても、拘置所や裁判所の最低な実態は殆どただの軍隊で、ほんと男がトップの組織ってこういうの好きねー、気持ち悪ー、とつくづく思った。まあ映画作りもたいがいが男組織ですけどね。

なんてね、これは全て昨日のお話。本日は二日酔いで撃沈。やっぱりヤケ酒はダメですね...。

相当突然やけど、今日のTBS「ニュースの森」の特集(17時台の方)が面白かった。東京大空襲訴訟に関するもので、原告のおじいちゃんが「自分をさらけ出します。まずはカツラを取ります」とカメラの前で髪の毛を外した映像が衝撃的であった。

夕方、家の最寄り駅(結構マニアックな場所)で気の抜けた格好&顔でぼーっと突っ立ってたら、某映画評論家の方に遭遇して色んな意味で焦りまくる。不意打ちは苦手です。

やっとやっと黒沢清監督最新作『叫』が見れるとルンルン気分で街に出て、はたと水曜だと気付き、サービスデーだから混んでんじゃん!と軽く落ち込むも劇場に行くと大して人がいなくて複雑な気分になる。
ま、そんなことはさて置き『叫』。いやあ、噂と期待を裏切らないとんでもない映画で、笑っていいのか泣いていいのかよくわからない104分間でした。これがハリウッド式なのか(違うと思うけど)。
既に色んな人が仰ってるけど、本当に今までの黒沢監督とは別の場所に行っちゃったなあって感じで、改めて成熟だの落ち着きだのに興味のないかっこよ過ぎる方だなと惚れ惚れ&畏敬。鑑識現場や団地の部屋なんかの画でさえ前作『LOFT』ですらを大幅に上回る程ゾクゾクさせられるものだったのにも驚いた。
作品自体は、小西真奈美が画面に登場した瞬間彼女の正体(?)なんてすぐにわかるものだから物語を追うことにあまり意味はないし、葉月里緒菜が叫んだり飛んだり玄関のドア開けたりする姿に度肝抜かれながら、中途半端な丈のコートを着た役所広司が不安定に始まり不安定に終わる姿を眺めるしかないような、親切なのか不親切なのか、許されたいのか許されたくないのか、いやそんなことどっちでもええわと誰かが言ってるような。美しくてかっこよくて切ない。
それにしても、何故役所広司は髪の毛がボサボサなだけで気が狂って見えるのか。
そして、葉月里緒菜の肌の白さにはどんな細工がなされてるのか(アップになった時「こんなに美人だったのか!」と今更びっくりした)。加瀬亮は上手いけどずるいんじゃないか。伊原剛志はセリフを話す呼吸がおかしくないか?そして更に全く個人的な意見を述べさせて頂くと、オダギリジョーの役は西島秀俊の方が良かった気がする。
こんな映画を作った人が次は何を見せてくれるのかと思うと本当にどきどきする。あんまりお客さん入ってなくても、誰か、ちゃんとお金出して良いものが撮れる環境を用意しましょうね。

あ、そうそう。明日から週末にかけてまたyonjoが居候予定なので日記止まるかもです。ご了承下にゃい。

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可愛いでしょー。素敵でしょー。渋いでしょー。
gojo日記でも数回登場しているジュエリーデザイナー任梨沙さんの展示&販売会「明日に向かう四ツの手」が日本橋三越新館8で今日からスタートしたので早速行って参りました。
今までは彼女のジュエリーしか見たことなかったんだけど、今回は新しい試みとしてクラフト作品が出品されてて、これがまたえらく良いので3つもゲットしてしまいました。色もデザインも豊富で、手作りだから同じのはひとつとなくて、ほんとは全部集めたいくらいだったけど悩みに悩んでこの子たちに絞ってみました。
中学生の頃からの仲良しさんがこんなかっこいいアーティストになるなんて、友人としても感無量であります。3月12日(月)まで開催だそうなので、お時間のある方は要チェキ。

今日は、見知らぬ方から腕周りのアクセサリーを連続で2回頂く。そんなに私の腕が貧相に見えたのかとちょっとショック。

春の嵐が暴れる中、「狼少女ジェーン」の初日に駆けつけた速水真澄の如く(初日じゃないけど)身体を濡らしくせ毛をうねらせながら吉祥寺バウスシアターに『夢十夜 海賊版』を見に行く。
日活の正式『夢十夜』に対抗(?)して作られたこの作品(日活版は未見ですけど...)、10人の監督たちによる10分程度のオムニバス作品、なんだけど、監督たちのプロフィールを見てるとみんな若いのな。80年代生まれがゴロゴロ。作品の良し悪し以前に、こんな若い人たちが自分たちで動いて劇場公開にまでもっていくそのパワーにまず敬意をはらいたい、
が、いざ作品を見ると、やっぱり10分前後で映画を成立させるって年齢の問題じゃなく難しいよなーと痛感する。無理矢理物語を語ろうとするとセリフや映像自体が説明的になってしまってつまらなかったり、物語を放棄しようとすると映画というより「映像作品」みたくなってしまったり。正直、10分見るのがいっぱいっぱいみたいな作品も幾つかありましたが、具体的には言いませんが、言った方が良いなら言いますが、そんな中でも勿論「お!」と思えるものもありました(偉そうでごめんなさい)。私の中では第五、六、八夜が面白かった(全てに友人知人が絡んでるってのはほんと関係なく...)。
船曳真珠監督による第五夜は、こんな限られた尺の中でSFラブストーリーという完全に作られた世界を成立させた力量に驚く。ロケーションにも妥協が見られず、もっと長編バージョンも見たいなと思った。
高井大樹監督による第六夜は、改めて杉山彦々という役者の凄さを実感させられた。彼がただ1人で動いてるだけで画面が成立するという事実。故に中途半端な話の展開がもったいなく、もっと彼に委ねても良かったんじゃないかと思わなくもないけど(故に彼以外の役者だと成立しない映画だとも思うけど)、これはこれで良し。この監督が役者に頼らない作品を撮った時にどうなるかが気になる。
そして佐藤央監督による第八夜。これは、キャメラマンが芦澤明子さん(黒沢清監督『LOFT』『叫』)だという技を抜きにしても(勿論カメラ自体が群を抜いて素晴らしかったが)唯一「ああ、映画見てるな」と思える作品であった。限られた時間の中で何を伝えるか、という問題に対して一番真摯に向き合ってるなと言うか、映画が自意識の中で留まっていないと言うか。役者の芝居、廃墟と鏡を使った演出、上手いにゃあとひたすら感心。これのためなら1300円払っても文句は言わないさ。次回作に期待大ですね~。
と、本当に現在の若者が映画を撮るということに対する意識が色々垣間見えてとても充実している作品であります。古典的なアメリカ映画も流行のハリウッド映画も見る必要はあると思うけれど、これから世界を作っていくだろう人たちが今作っている映画、こういうものを抜きにしてあーだこーだ言う時代もそろそろ終わりな気がする。是非一度ご覧になることをお勧めします。

最近何だか重い映画が続いて疲れたので気分転換に演劇鑑賞でも、と思って劇団ポツドールの「激情」に行ってみた。そしたらあなた、これがまた...。最近どころでなく、今まで見た映画や演劇の中でも上位を争う程のブルー&ダーク&ディープな内容で...。今はこういうの見なきゃいけない時期なのかなと逆に開き直った。
物語は、奇しくもポツドールの看板女優安藤玉恵が出演してる映画『松ヶ根乱射事件』とよく似た設定で進んでいくのだけれど、あれを千倍くらい救い難くした感じ。小さな田舎町の限られた人間関係の中でどうしようもない男女がどうしようもないことを繰り返す。見ててホントに「男ってイヤ!女ってイヤ!セックスってイヤ!」と叫びたくなったよ。
演劇の演出をどうのこうのと言える程お芝居を見ているわけではないので詳しくはわからないけど、とにかく、ここまで最低な人間(出演者全員)を演じ切れてる役者さんたちがすごいなと思った。私なら絶対稽古中にノイローゼーとかになりそう。ということはそれだけついて来させる演出家さんに力があるのかなとは思うけど。
なんやろー、このオチの持っていき方(最終的に、強姦同性愛暴力被差別部落のごった煮)、いくらんでも安易にやり過ぎやろと思いつつ、でもこういうわかりやすい奴らってほんまにおるしなー、とも思いつつ。まだきちんと消化し切れてない感じ。すまん。
現在注目度No.1の安藤玉恵の芝居を見ることをすっごく楽しみにしてたのに、役によって違い過ぎる女優なため一体どの役が安藤さんなのか最後まで判別せず...。町田マリーは相変わらず可愛かった。季節感を表すセットが丁寧に作られていて感心した。ロビーで宮崎吐夢を目撃できて嬉しかった。

今日はひな祭りですね。何故5人姉妹の我が家にお雛様が飾られたことがないのかは未だに謎。片付けるのが面倒だから、という母の弁はこの歳になるとなんとなく分かる気もしますけど。

ま、そんなトラウマはともかく、みなさまご存知?千趣会の12ヶ月通販「よくばりデリカ」。姉の姑から頂いたカタログを見てるだけでも興奮し過ぎでやばいラインナップ。12ヶ月毎月全国有名店のチーズケーキやらチョコレートケーキやらモンブランやら餃子やらハンバーグやらが届くことを想像しただけでも目眩。ほんとは本気で全部注文したいくらいやけどさすがにそれは自粛。でも近日中には必ずベルギービールとパンは申し込む予定。サンドイッチも捨て難いけどなー。ワインも飲みたいけどなー。

今更OASISのベストアルバムを聴いて消息不明の幼なじみに想いを馳せる。生きてたら、頼むから連絡下さい...。

ジム・オルークさん御本人からの強力プッシュを改めて受け、これは急いで見なければ!と足立正生監督『幽閉者(テロリスト)』に駆けつけた、のだが、またしても時期的に作品のチョイスを間違ったっぽく、必要以上に疲れる...。拷問シーンで責める映画を週に2回も見るもんじゃない。全く個人的な事情でこんな感想でごめんなさい。
「足立監督35年ぶりの新作!」「映画のモデルは岡本公三!」という騒ぎに一緒になって盛り上がってみたものの、よく考えると足立監督の作品や経歴を詳しくは知らず、72年のリッダ空港襲撃事件についてはほぼ無知状態な自分に気付く。およよ。なので、劇中に出てくる有名らしきテロリストや思想家に扮した登場人物が一体誰のことなのかわからない、って時点で躓いてしまい、多分この作品に対する理解度の低さでは1、2を争う観客に成り下がったはず。およよよ。
高橋洋監督『ソドムの市』風の画面のノリとまるで本を読んでる様な気分になる程ひたすら観念的な言葉で責めてくる方法は、世界にはこういう映画も必要なのだという意味で理解出来たけど、ちょいちょい現れる主人公の「物語」が結局はトラウマかい、ってのがなんとなく残念だった。あと、田口トモロヲの芝居はすごいと思ったけど、もうちょとやつれる過程を表現してもいいんじゃないかと細かいことが気になった。大友良英&ジム・オルークによる音楽はかっちょよかった。

と、若干の疲れを抱えつつも私にしては珍しく1時間しか間を置かずにル・シネマさんのロバート・アルトマン監督特集に向かう。初期の作品殆どスクリーンで見たことないなってことで、『ロング・グッドバイ』(73年)。遺作である新作の前売り券を提示すると千円で見れるというお得企画。
これがまあかっこいいの面白いので「アルトマンすごい!」と今更感動。エリオット・グールド演じるグダグダな私立探偵が事件を解決してないようなしてるような、地味なお話&画面なんだけど、まずこの主人公がかっこいい。私もこんな風に地球全てを利用して煙草に火をつけたい(最近の映画で、銃も撃たずにセックスもせずに、地味だけどかっこいい主人公ってなんであまり成立しないのだろう)。
ほんでから、主人公の家の向いに住む裸女の集団とか物真似好きの警備員とか物語に一切関係ないのに頻出するというやんちゃが面白くて気に入った。それ以外にもギャグがちゃんと笑えて。海辺の家も素敵だったし、入水自殺したおっさんを助けにいくシーンは見てるだけで撮影の危険を想像すると恐ろしくなった。ほんと昔の人は無茶しますね。
ラスト、ぽんぽん謎解きが進んでいった挙げ句主人公のとった行動と一瞬のダンスに痺れた。この映画も音楽がかっちょよかった。と大満足なのだが、飼い猫(演技派)の行方だけが心残り。

で、パーティー終了後女子を2人お持ち帰りして、そのまま3人で大人しく就寝。のはずが、昼頃起床すると台所にはビールの空き缶がゴロゴロ。私より数時間早く起きた彼女たちが宴の続きを催し中。若いってすごい。

で、日が暮れた頃やっと外出できる程度のパワーが出てきたので映画でもと思ったら今日は映画の日だということを思い出し、新作見に行って混んでたらやだなーってことで久しぶりに新文芸坐に行く。ちょっと気になってた<池部良の魅力のすべて>。
ラスト一本800円で中川信夫監督の『吸血蛾』(56年)を観賞。池部良が出てるってことくらいしか情報を持っていなかったのだが、さすが中川信夫、恐怖!同監督の『女吸血鬼』ばりにタイトルになってる吸血蛾なんてこれっぽっちも出て来ない!その意味不明さが作品自体より怖い!
と思ってたら、同名の横溝正史原作だったんですね。故に物語は結構まともなミステリー(でも狼男出てくるけど)。普通に謎解きについていけなくて困った。金田一耕助役の池部良が二枚目過ぎて焦った。でも顔が濃いのに芝居は妙にあっさりしてて、昔の人(失礼)には珍しい感じで面白かった。もっと見たいな。
ラストの、ツァイ・ミンリャン最新作(邦題は『黒い眼のオペラ』だっけか)を軽く先取りしてるコンクリートの廃墟を舞台にした犯人と金田一の追いかけ合いがかっこ良くてしびれた。