そう言えば最近行ってなくね?ってことで、久しぶりにフィルムセンターさんへフラフラと足を運ぶ。ちょっと見ぬ間に受付のお姉さんたちの制服が変わっててびびる。
既に相当終盤の「映画監督 今村昌平と黒木和雄」特集、実はご両人とも殆ど見たことがないので、とりあえず有名どころからと今村監督の『楢山節考』(83年)を。
カンヌ映画祭グランプリ受賞作、にこんなこと言うのもいかがなものかと自分でも思いつつ、いやあ、ちょっとしんどかったです...。姥捨て山の伝説に基づいて語られるとある山村で生きている家族の物語。しょっぱなから役者の芝居についていけずずっこけ、途中で挟まれる虫や植物の生態映像(蛇がネズミ飲込むとか、カマキリの性交とか)のセンスにずっこけ。この時代の小さな村のとんでもない性事情は常本常一の本で大変興味深く読んだが、この映画は文章よりエロくも変態でもないし。カラスの扱いにはすげーなと感心したけど。あと、姥捨て山のお話ってもっと残酷なものと思ってたのでちょっと意外だと勉強にはなった。
そんな感じでごめん、なんか出会いが悪い監督だったっぽい...。

で、一本目がそんなだし迷ったんだけどせっかく来たんだからということで、そのまま2本目の今村監督作品『果しなき欲望』(59年)を全く期待せずに見たら、これがえらい面白くてびっくりする。
防空壕に隠された大量のモルヒネを発掘するために、4人の男と1人の女が手を組んで穴を掘りまくるお話。それぞれの私欲が重なりまくって最後は大変なことに。これが大変心地よいリズムとテンポでかっこよく撮られており、主要メンバー5人の芝居も素晴らしく。渡辺美佐子の、普段は着物なのに穴を掘るときはパンツ姿にノースリーブのギャップがエロかった(主演は一応長門裕之になってるがあんま絡んでこない)。執拗な地下と地上と二階へのこだわりも声を出して笑ってしまう面白さ。モノクロ画面の妖しい陰影も素敵だった。
うーむ、映画監督って歳と経験を重ねればいいってもんでもないのかとちょっと考え込んでしまった2本立てであった。

大雨でも髪の毛がうねらな〜い。

青森のイベントをチラチラ気にしながらも、とりあえず東京でジャック・ベッケル。ってことで、bunkamuraさんに『モンパルナスの灯』(58年)を見に行く。フランス人画家モジリアニの晩年を描いた映画。男前の女たらしのアル中芸術家が、真実の愛に出会うも精神のバランスを壊し...。
久しぶりに見た主演のジェラール・フィリップの相変わらずの美しさにうっとりするのは勿論、もう何もかもが面白過ぎてすご過ぎて半泣き。扉が開いたり閉じたりするリズムの良さに喜んでいると、モジリアニの過去の女たちが病に倒れた彼を眺める眼差しにドキッとさせられ、海辺を歩いてるだけの恋人同士の姿に泣かされたかと思うと、個展に男が1人現れただけでサスペンスになる恐ろしさに震えさせられ。金持ちアメリカ人に絵を売りに行くシーンから街のカフェにデッサンを売り歩くに至まで下り、そっからラストの恐ろしさには本気でのけぞった。まじ怖過ぎ。でもいやほんまに面白かった。
ベッケル監督、ほんと殆ど見たことないんですよー。東京でやってくんないかなー。

で、その後レイトショーでもう一本見たんですけど、フランスの雨がやんでエナン戦が再開した模様。どうしても見たいんで続きはまた後日。ごめん。

尊敬してやまない映画の先生その1その2(両者共に男性)から、偶然同じ日に「これは君が見るべき映画だ!」とのメールを頂いたので、それは見なきゃということで、いそいそと渋谷にレイトショーでトマス・グディエレス・アレア監督の『低開発の記憶 メモリアス』に向かう(さっき初めて知ったけど『苺とチョコレート』の監督なのね)。1968年に撮られたキューバのモノクロ映画。上映はDV。劇場にはなぜか東ちづるがいた。
で、観賞した感想。おい、こんな映画を今の私に薦めたお前ら、しばく。往復ビンタしに行くから2人並んで立っとけ。
なんてね、久しぶりに(超個人的な)映画の暴力を目の当たりにしてちょっぴり興奮してしまいました。
作品は、キューバ危機(詳しくは知らないんですけど...)の最中に生きる主人公(38歳男性)の、うじうじぐじぐじした人生観に当時のドキュメンタリー映像が入り交じりつつ、それがいちいちすっごい渋くてかっこいい素敵な映画でした。音や音楽にも痺れた。
この主人公がやたらとインテリぶってて、キューバの人々と若い恋人を「低開発」と決めつけてばっさばっさ切っていく。ほんま、ええ歳こいて自意識過剰な頭でっかちの感傷的な男なんて全員死ねばいい!と思わせられるも、彼が女の子をベッドに誘うまでのシーンにちょっとキュンとしてしまった私は死ねばいいと思う(女の子役の女優さんがほんとに魅力的で、それに惹かれたってのもあるんですけどね!)。でも心の中で「間違った」と思われるなんて悲し過ぎるよのさ...。
ということで、全く冷静に見れてません。主人公の背後に大波のカットとか、マジですごくて震えてんけど、全体的にいつも以上にちゃんと見れてませんでした。ごめんなさい。でも本当に面白い映画だと言うことはわかった、つもりです。やっぱりフィルムで見たかったなー。途中で映像バグってたし。

最近近所のコンビニで煙草を買うと店員さんが必ずライターをくれる。コンビニってそんな場所やったっけ?

最近やたらと「見た?」と聞かれる機会が多いので、とりあえず話題について行くためにアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督(頑張った)の『バベル』を見てみました。
周りの人たちの反応は総じてだめだめムードだったので全然期待してなかったんですが、まあ思ってた程つまんなくはなかった。面白いわけでもなかったけど。てか長い。てか説教臭い。比べると全然こっちの方がマシだけど、「てめーの善意の押しつけはもうええわ!」と途中で叫びたくなった『クラッシュ』を思い出してしまった。
この監督(もう書けない)の作品は『アモーレス・ペロス』しか見てなくて、これはそんなに嫌いじゃなかったんですが、「今回も一緒かい」という突っ込みは軽く入れておきたい感じ。ケイト・ブランシェットは相変わらず美しいし、ガエル・ガルシア・ベルナルは相変わらず可愛いし、菊地凛子の太ももは眩しいし頑張ってたと思うけど。
てか、個人的に、色んな人と場所が出てきて、群像劇的な展開に時間軸も交差して、という作りの映画がラストでスタート地点に戻るというオチは、なんだか映画が一つの完璧な円の中でしか動いてない感じがして窮屈であんまり好きではないのです。故に、最後のピっくん病院で涙の電話シーンで興ざめしてしまった。でもこんな映画で藤井隆が見れて嬉しかった。

ううう、とうとう全仏オープンが始まってしまったぜ。ごれで当分夕方から深夜にかけてはWOWOWに拘束される日々が始まる...。ミーハー丸出しの私はやっぱりエナンとフェデラーにクギづけ。2人とも年下ってのが未だに信じられない...。

今日は、父親から「お前を不幸にする男は本気で殺す」というお言葉を頂戴した。ありがたやありがたや。

そう言えばこれ見逃したまんまやな、とふと思い出したので久しぶりにアテネフランセへカール・T・ドライヤーの『裁かるるジャンヌ』(27年)を見に行く。
これまた今更私がああだこうだいう映画じゃないと思いますが、ゴダールの映画で何度も見たはずのジャンヌの涙に懲りずにぐだぐだ泣いてしまいました。ほとんどジャンヌの泣き顔と意地悪そうなおっさん達の顔しか映ってないのに、すごい映画があるもんやなあと製作されて80年後の日本の片隅で感動。
無声映画だけど、周りの工事の音や時報の音楽が気になるのはこの劇場においては致し方なし、なんだけど、我ながらどうかと思う程上映中お腹がグーグー鳴ってしまって、周りの人にご迷惑をお掛けしたことが無念。すんませんでした...。

私が必ず新作をチェックしたい数少ない劇団「ハイバイ」の最新作「おねがい放課後」を見に駒場まで足を運ぶ。
一年で5歳(4歳だっけ...?)歳をとる病気に冒されている大学生の物語。...いやああ、面白かった。これはチケット売り切れ地獄も納得。まさかハイバイの舞台に本気で泣かされるとは思わなかった。笑いと切なさと本気と冗談と愛のバランスがたまらなく絶妙。すごいよ岩井くん。
まず、主人公を本当のハゲ親父(志賀廣太郎さんですけど...)が演じてることから「おお、ものすご本気やな」と思わされ、その主人公が鏡に向かってひとりで氷室京介の歌を熱唱する場面にはどんな顔して見ていいのかわかんないような気持ちにさせられる。ラブシーンには涙止まらず。奇をてらわず、こんなに誠実なセックスの表現を久しぶりに見た。久しぶりのぐだぐだじゃないラストも良かった。
全体的にも、ものすごく質素なセットをめちゃくちゃ上手く考えて使われてる感じや、タルくなりかねない劇中劇の見せ方の見事さなんかに感心しきり。
今回はハイバイ専属の役者さんがあまり出演してなかったんだけど、金子缶憲は相変わらず素晴らしい役者であった。なんでこの人の戸惑ってる仕草を見るだけで泣きそうになってしまうのか。永井若葉の面白さも相変わらずやばかった。
最近どうもいい演劇に巡りあえなくて悲しかったのだが、ハイバイのおかげで持ち直した感じ。えがったえがった。

舞台観賞後、何気に生まれて初めてちゃんとしたもんじゃ焼きを食べる。美味しいものだったんですね!

宅配ロッカーに入った大量の水(コントレックス)に踊らされた一日。こんなことでいいんだろうか私の人生、とちょっと考えた。

そして笑い飯もびっくりのエンジンのかかりっぷりですが、岸川真さんの連載第2話が更新されました!是非ご一読&感想などあればよろしくお願いしまーす。

なんか暑そうだったので外に出る気がでなかった日。夏をどう乗り越そうか...。

なんてうだうだも言ってばっかりもいられず、気を持ち直して六本木に佐々木浩久監督の『学校の階段』を見に行く。佐々木監督の作品は発狂シリーズしか見たことなし...。
めっちゃ素で、スクリーンにタイトルが出るまで「学校の怪談」と思ってて、ホラーだと信じていたのが実はぶっ飛んだ青春ドラマだったことにひとり衝撃を受ける。原作漫画もあるんですね。知らなんだ。
「階段部」という、とりあえず学校の廊下を走りまくるクラブとそれを阻止する生徒会との戦いドラマ。設定自体も物語の運びも「んなアホな」と突っ込みたくなるものなんだけど、さすがは佐々木監督(&安里麻理セカンド監督)、ドラマとしてもアクションとしても無駄に予算のかかったどうでもいい日本映画なんかより全然立派に映画で、少女たちが走ってる姿に単純にぐっと感じさせられてしまったのでした。現実と回想のワンカットにはスゴいことするなつい笑ってしまった。
想像以上の主演アイドル黒川芽以アピール度だったが、そんなシーンもきちんと撮られてるのが見てて分かるし、地味顔でぽっちゃり体型な芽以クンが意外と可愛く、うっかりはまりかけてしまったので良しとする。
松尾敏伸くんもかっこよかった。三輪ひとみも素敵だった。なのにお客さん少なくて悲しかった!みんな見に行くべし!

なんか、最近色んなことのタイミングが噛み合ってないと痛感する一日であった。しょーもないことに振り回されて映画を見る気力が起きなかった一日。

そういや誰かが面白いって言ってたなーと軽い気持ちで『明日、君がいない』を見に行ったら結構混んでてびっくりした。監督のムラー・K・タルリさんは84年生まれという超ヤングボーイなオーストラリア人。勿論これがデビュー作。
作品は、分かりやすく言うとカス・ヴァン・サント監督の『エレファント』オーストラリア版って感じで、でっかい高校のある一日を舞台に交錯する時間軸と人物たちをゆっくりとカメラが追い、合間に、思春期らしく将来や家族や異性愛や同性愛や病気やドラッグに悩む主要な6人の高校生のインタビューめいたものが挟まれている。
と、簡単に説明出来る程特に驚きのある映画なわけでなく、10代の孤独なんて今更語られても的な気がしないわけでもないが、脚本が監督の実体験を元に書かれているという事実が映画を真摯なものにしていて、つまんないとか全然ダメとか言う気にはならない。最後のインタビューシーンさえなければもうちょっと映画としてかっこよかったのにーと突っ込みたい気持ちはあるが。
レイプシーンとラストの血が本当に怖かったのはちょっとすごいなと思った。あと、音楽や細かい音にかなり気を使ってる作品だったのに劇場の音量が小さめで悲しかった。
日本でこういう映画を撮る場合、なんで妙にノスタルジックだったりロリコン臭が漂ったりするのだろうと考えて、単に外国の高校生が日本人より大人っぽい外見だからか!と今更気付く。

夜、友だちに誘われるがままによくわからないイベントに足を運び、最後まで見ても結局よくわからないイベントだったのだが、田畑満さんのギター&トークが色んな意味で面白過ぎたので満足。記念に写真を載せたいけれど色んな意味で自主規制。

ふううう、ゴールデンウィーク前から続いていた誕生日パーティーラッシュが本日にてやっと一段落。締めくくりに相応しい楽しい宴になって、イベント企画者としては大満足。満足し過ぎて真夜中まで中華食いまくり→カラオケで朝まで歌いまくり→家に移動して飲みまくり→初対面の男性の前で転がって仮眠→寝起きにとりあえずビール、という、出来れば冷静に振り返りたくない一日を過ごしてしまった。まあめでたい日だから仕方にゃいか。

笑い飯もびっくりのスロースターターっぷりですが、今頃活気づいてきたgojoサイト、今回は岡田秀則さんの文章が新しくアップされました!
映画体験に関する素敵な文章となっておりますので是非ご一読を。

雨や!でも髪の毛広がらない!文明万歳!!

ってことで、いくらおでこの狭さが気に入らないは言えやっぱり気になる成海璃子をチェックするために、市川準監督の『あしたの私のつくり方』に足を運ぶ。
小学生から高校生にかけての、思春期の女の子のそれなりの汚さとそれなりの美しさを離れた場所に住む2人の少女のメールのやりとりを通して描かれている映画、とでもいうのか。
女子グループの残酷で陰湿ないじめ、そこを上手く渡っていく処世術、家族の不和、ネタとしてはなんの新鮮さもないけれど、でも相変わらずおでこは狭く肩の細さにドキドキさせられ竹内結子に増々似てきてるのがちょっと不安な成海璃子の芝居が良くて、見ていて退屈にはならず。少女嫌いで有名な私でも、なかなか面白いじゃないかと思いました。脚本が女性だからかな。実はちょっと泣きました。
終盤のテレビ電話のシーンは余計なこと語らせ過ぎで興ざめしかけたけど、璃子クンの涙が美しかったので許す。相手役の前田敦子(AKB48のメンバーだそうな)もとても良かった。しかし2人の視線は交わらない。
市川準監督は、最近ちょっぴり変わったことがやりたいお年頃なのか、分割画面やかなり大胆な携帯メールの映像(これにはドコモさんも大満足でしょう)と文章の使い方(途中、懐かしの『(ハル)』みたいになってた)なんかをちょいちょい挟むんだけれど、その辺は今イチよくわからず...。別にじっくり女の子たちを撮ってるだけでいいんじゃないかなあと思ってしまった。まあ携帯電話を物理的・心理的距離感を表すものとして映画の中に存在させる時、それがメールに限られた使い方だとただ普通に映すだけじゃ難しいのもわかるけど。
石原真理子が可愛かった。でも母親がこれで父親が石原良純なのはさすがに濃すぎるんじゃないかと思った。あと、文芸部の顧問がホストみたいすぎて腑に落ちなかった。
映画を見ていてなんとなく頭に浮かんだのは「蹴りたい背中」。青春も色々ですね。果たして自分のは、と思い出しただけで吐き気がするけど。

まあ「自虐の詩」の映画化はマジ有り得ないとして、「夕凪の街 桜の国」も結構微妙よねー。

背に腹は代えられぬ、ということで、こんなに見事な五月晴れな日に、原宿駅前のビルの一角で数時間も座り続けて化学物質を浴び続けて、無事サラサラヘアーをゲットしてまいりました。何年かぶりのストレートパーマ。「余計な刺激与えないで!」と医者に言われてるんですがね、やっぱりどう考えてもこのくせ毛で梅雨を乗り切る勇気が私にはありませんでした。未来の脱毛のリスクを負ってでも現在のストパ優先。
時間もお金もかかったけど、おかげで髪の毛ぺっしゃんこ~。これで強風に襲われても、髪の毛がでっかい1枚の海苔みたいにがばっと動くのではなく、一本一本なびいてくれます。幸せ。

ブリュノ・デュモン監督の『ユマニテ』を公開当時見た時は「主演俳優の顔が気にいらねー」くらいの感想しか抱けなかったのだが、最新作の『フランドル』は、カンヌでグランプリ取ってるし、映画館のポイント溜まってタダで見れるしってなワケで見に行ってみました。
フランドル地方の、本当に何もない小さな田舎町に住む若者たち。青年は戦場に行き、少女は手当たり次第の男とセックスをする。徐々に何かが狂っていく。
確かに、フランドルの美しい風景とそこで行われる異常な性行動、緊迫感があるんだかないんだかよくわからない、でもとても恐ろしい戦場の映像がある種の誠実さを持って性と暴力と戦争と平和と男と女を描いていることはわかるし、それはとても重要なことだと思う。が、だがしかし、そういうことを伝えるためにあらゆる男性のセックスを受け入れる女性という存在をキーとして使う、という発想がなんだか古くさく感じてしまった...。今更そんなことされても、みたいな。その女性の存在が映画の中で意味がなくなるくらいのものになってくれればそういう不満も抱かずに済んだんだろうけど、あまりにも意味を負い過ぎ感がでかくて。別に、女が男とセックスする時に意味がない場合だってあるんじゃね?みたいな。と、こんなことを言うとまた「個人的感情で映画見過ぎ」と怒られるのかしらん...。
あと、監督の意図とは関係ないと思うが、チラシの説明文に「マリアのごとき少女の姿」って書いてあるのが笑えた。誰とでもやってくれたらそれだけでマリアかよ。勘弁。
あと、色んな映画を見てて思うけど、この辺りの土地の若い女の子ってミニスカート好きですよね。

渋谷センター街をひとりでフラフラ歩いてると、見知らぬ男性2人組から「お疲れ様でーす」と挨拶された。とりあえず、「あ、お疲れ」と返しておいたが、誰?

ずっと見るのを楽しみにしていたのになんでか延び延びになってたスティーヴン・フリアーズ監督の『クイーン』をやっと観賞。
ダイアナ妃が交通事故死してから葬儀が行われるまでのエリザベス女王の一週間の姿。薄情だと国民やマスコミからバッシングされまくってもひたすら毅然としてる女王(ヘレン・ミレン)の姿がただ美しく素晴らしく、ほんとそれを見てるだけで満足。でも母親の前や1人で山の中にいる時に見せる普通の女性としての姿がまた良くて。やっぱり私は『マリー・アントワネット』みたいな子どもじみたお姫様より、これくらい大人な女に女王であって欲しいとしみじみ感じた。
脚本や物語的に何か盛り上がりがあるわけじゃないので、104分がちと長く、90分くらいの作品だともっと満足出来た様な気もしなくもないけど、まあこれはこれでよろし。
それにしても、英国におけるダイアナ人気は未だに解せない。日本でも好きな人多いけどさ。わかりやすいシンデレラメロドラマに憧れるってのはなんとなくわかるとして、ただあのゴツい体と三白眼にどうしても夢を見れないんですけど。

で、続き。
3本目は、某映画監督さんから「絶対見てこい!」と強く言われていたので超楽しみにしていたキャスリン・ビグロー監督の『ラブレス』(82年)。ポマードべったりのばりばりリーゼントで決めたいかにもワルなウィレム・デフォーがハーレーに乗りながら、刑務所で知り合った仲間たちと流れ着いた小さな田舎町で過ごす一日の物語。彼らは一体何処から来て何がしたいのか、ただ櫛で髪型を整えたりラジオに合わせてダンスを踊ったりコーラを飲んだり町の女を口説いたり。怠慢にも感じられそうな映画のリズムの中で、突然ワケのわからないショットが映ったり、役者の顔にいちいちドキッとさせられたりで、これまた何とも言えない変な映画だった。すっごい面白かったけど。ラストの狂騒シーンにちょっと泣いた。
ラスト1本は、今回の目玉であろうトビー・フーパー監督『悪魔のいけにえ』(74年)。実はワタクシこれが悪魔のいけにえ初体験。爆音で初体験てある意味幸せだねと何人かの方に言われる。見てみて、その言葉の意味を深く理解する。
今更「マジ面白い!」とか「マジすごい!」とか言ってもあまり意味のない映画でしょうけど、マジ面白くてマジすごかった。最初から最後まで「ひゃー!ひゃー!」と心の中で叫びまくり。スプラッター映画が大の苦手なのでちょっと危惧していたところもあったのですが、そんな映画じゃなかったんですね。勿論めっちゃ怖かったけど。全編背後に流れている意味不明な轟音が、爆音ならではのお腹に響く感じで怖さ倍増。チェーンソーの迫力も爆音だからか本気で怖かった。あと、役者さんたちの頑張りっぷりに心底感動した。
何回も見ると多分もうちょっと冷静に見れるんでしょうけど、初めて見た身としてはただその恐怖っぷりにやられるだけでいっぱいいっぱいでした。面白かったー。

本日の教訓、今後オールナイト上映に行く際は眼鏡を持参すること。眠気には一切襲われなかったが、コンタクトレンズの乾燥による眼の痛みがひど過ぎて途中退場しかけた。

なんとか都合を付けまくって、無事boid爆音「成層圏の映画」オールナイトに向かう。夜21時半からスタートの上映、本日は四本。
上映の前に黒沢清さんと柳下毅一郎さんのトークショー、があったのだが、70年代アメリカ映画についてのマニアックなお話について行けずしょっぱなからぽーっとしてしまう...。こんな調子で一晩保つのか私、とちょっと不安になったのだが、いざ上映が始まると睡魔を感じる余裕は何処にもなく。
1本目は、青山真治監督の『Helpless』(96年)。高校時代、今以上に何も考えずにぼーっと映画を見てた時以来の再見。今更ながらというか、今だからこそというか、もの凄い衝撃を受けてしまった。爆音効果も相当なものだった。既に見たことのある人はたくさんいるだろうけど、これは是非いや必ず監督の最新作『サッド・ヴァケイション』を見る前にもう一度見直して頂きたい。見ると見ないじゃ全然違うと思われます。
2本目は、モンテ・へルマン監督の『断絶』(71年)。旅先でのカーレースを生業にしている青年2人と突然現れた放浪少女と彼らとレースを続ける中年男性を巡るロードムービー、なのか。なんだかとても変わった、とても素敵な映画でありました。ひたすら車に乗って移動し続けることでしか生きられない男たちが痛い。突然の事故現場や、突然の青年と少女の恋に更に不安を感じてしまったり。車が走る音の爆音っぷりもかっこよかった。

この辺りで日付が変わったと思われるので続きは明日。

今日こそ新作へチャレンジ。今見るべきはやっぱり『スパイダーマン3』(サム・ライミ監督)ですよね。平日の昼下がりだからか、予想より空いてた。
公開前から「全然ダメ」という噂を耳にする機会が多かったので、2は大好きなのに今回つまんないのは悲しいなーなんて思ってたんですが、見てみたところ、普通に面白くてgojo的には全然オッケーでした。
冒頭と後半の、多分見せ場であろう激しいアクションシーンは、最後まで三次元の感覚が掴めず何がなんやらわからなかったのですが、あまりにもわかりやす過ぎるという理由で不評なストーリーとメッセージ性もそんな嫌みに感じる程ではなく。結局悪者もみんなええヤツ、という発想は、親鸞好きの私には逆に嬉しかったり。むしろ途中で映画が変なテンションに変わる異様さの面白さが勝った。
こんな世界的大ヒット映画のヒーローである主人公が全然かっこよくなく、とんでもなくだめんずなことが凄いなと思った。それをぶよぶよの肉体で体現してるトビー・マグワイアも凄い。ブラックスーツを着た後のあの前髪、全身の脂っぽさ、スタイルの悪さ。ここまでうっとりできないハリウッドスターも珍しい。でも彼だからこそのスパイダーマンでもあると思うけど。
キルスティンちゃんは、赤髪であろうがパツキンであろうが、可愛過ぎることには変わりなかった。ロン・ハワードの娘は整形し過ぎなんじゃないかと思った。
と、結果的には大変満足だったのですが、これがキャストや監督を変えてシリーズ化されるというニュースをさっき見て、それはちょっとどうかなあと思わずにはいられない。ううむ。

家の近所のカフェで姉とランチしていたら、目の前の道を塚本晋也監督が自転車に乗って横切って行った、という報告。

いい加減新作見なきゃなー、と思いつつもやっぱり今日もシネマヴェーラさんの鈴木則文監督特集に足を運んでしまう。
『女番長(すけばん)ブルース 牝蜂の逆襲』(71年)。アテネ団と称するスケバングループのハチャメチャな物語。リーダーの池玲子が、筋を通すためだけにあっさりヤクザの男とセックスしたり、新入りの女の子をリンチしつつも最終的には泣きながら和解したりする姿がかっちょよ過ぎて、これで16、7歳だなんてほんとに信じられない。脱ぎっぷりのよさもラストカットの笑顔も良かった。他のスケバンの女の子たちもなんか泣けた。沖縄返還のチラシとかさ。
色々素敵なシーンやセリフはあったが、やっぱり一番衝撃的だったのは「カーセックスの時代は終わった!これからはバイクファックだ!」ですね。セリフだけでも十分ショックなのに、男女の集団がバイクに乗りながらファックしてる映像はちょっとしたトラウマになりそうです。一見の価値有り。
『ドカベン』(77年)、は漫画「ドカベン」の映画化作品だそうで、漫画の方は殆ど読んだことない私でも野球漫画ってことくらいは知ってた、はずなのに、映画の9割は柔道物語だった。なんで?
でもまあ面白かったから良し。冒頭のドカベン登場シーンから思わず「うわあ」と声が出そうになった。他のキャラクターも、多分漫画そのまんまなんだなと思われるテンション高めな感じ。でも、ドカベンと妹が岩鬼というぶっ飛んだキャラクターを探しに行く夜のシーンでは思いっきり泣かされた。短いシーンなのに。
全体的にはそんなしっとりした場面はほんとごく一部で、そこ以外は突然現れるキャラクターたちが脈略なく入り乱れて柔道やったり野球やったりしてるだけなのにそれがいちいち笑えるし感動できる。鈴木監督、ここまでハズレがないとは思ってなかった。凄過ぎました。

女、28歳間近ともなると映画より大事なことがある...。ということで、今日は同じ年の友人と「ドキ!女だらけの子宮トーク」「愛・子宮博」(安彦麻理絵)を開催。なんか面倒なことも多いけど、歳とるってオモロいなあとつくづく感じる今日この頃。

なんて、実は昨日も飲んだくれてたんですけど、男の子が男の子にピエールエルメのマカロンをプレゼントする瞬間を目撃して、なんか新鮮だった。

ふう、やっと映画見れました。相変わらずのシネマヴェーラさんの鈴木則文監督特集ですけど。
『シルクハットの大親分』(70年)、見始めてから気付いたけど、緋牡丹博徒の番外編的な作品。
若山富三郎演じる親分が、ほっぺた赤く塗ってそばかす描いて着物に金のネックレスにシルクハットというふざけた風貌なのに、渋くて格好よくて本気で泣ける。映画ってすごい。
日露戦争後のヤクザと軍の入り乱れた抗争、大親分の仁義や関西ヤクザの人情に心打たれまくり。後半突然現れる藤純子の美しさにもやられまくる。やっぱり則文監督映画には人がいっぱい入り乱れて欲しいもので、冒頭の乱闘シーンで壁の穴が人のカタチだったのが嬉しかった。勿論入り乱れなくても、斬り合ったり撃ち合ったりするシーンの度に立ち回りやら武器の使い方がかっこくて見てて楽しくてにやけてしまった。あのラスト、結局親分は無事だったのかがちょっと気になる。
『トラック野郎 度胸一番星』(77年)。デコトラものの映画は工藤静香主演の『爆走!ムーンエンジェル 北へ』しか見たことないんですけど、私以外のこの映画を見てる人に会ったことないんですけど、菅原文太がこんなにキュートで面白い役者だとはほんと知らなくて見ててびっくり。普通にかわいい。愛川欽也の芝居には涙が止まらなかった。
映画は、これも勿論トラック野郎たちの乱闘シーンやトラックによるカーレースのシーンなんかがたまらないことは言わずもがななんですが、全体として先日拝見した某監督の某最新作を思い出さずにはいられない感じでした。テンションとか作風はこれっぽちも似てないんだけど、なんだかね。みなさんも両方見て感じてみて下さい。

ううう、結局今日も色々タイミングが合わず映画が見れなかった...。って、冷静に考えると別に生業にしてるわけでもないのになんでここまで映画見なきゃ感に追われてるのか自分でもよくわかりませんが。
熱の方は無事治まり元気なんですが、風邪を引いても煙草をやめないやんちゃな性格なため、咳が止まらず熟睡出来ません。とほほ。

ついさっき、猫の前足に妙な赤いできもの(にしては広範囲)を発見。ちゃんと見ようとしても逃げて見してくれない。どういう病気の可能性があるかご存知の方いらっしゃいませんか...?

ちゃお、お久です。
前回の日記を書いて以降映画を見る時間はやはり見つけられず、連休後半はひたすら姉に付き合って買い物したり買い物したり友だちの誕生日を祝ったり祝ったり、普段よりはだいぶアクティブに過ごしてみました。天気もよくて楽しかったけど体力使い過ぎたせいか最終日の今日は高熱を出してダウン。でも明日には復活してる予定なのでいい加減映画見たいな。引き続きお付き合いよろしくお願いします。

シネマヴェーラにて鈴木則文監督の『関東テキヤ一家 喧嘩火祭り』『不良姐御伝 猪の鹿お蝶』『文学賞殺人事件 大いなる助走』をなんとか無事観賞。どれもこれもマジ最高。私も全裸で日本刀片手に雪景色の中舞いたい。

待ち合わせしたわけでもないのに劇場には知り合いだらけ。案の定酒に飲まれて大変なことに。渋谷のお洒落なバーで酔っ払ってグラス割りました。ごめんなさい。下北沢のお洒落なバーで隣りに憧れの俳優さんが座ってたのに一言くらいしか喋らず、後何をしてたか記憶がございません。ほんとごめんなさい。