もちろん見る前から危険な映画だということは重々承知していたのですが、やっぱり幼少の頃「有閑倶楽部」を読んで自分の出自が財閥でないことを本気で呪った身としては一条ゆかり先生漫画家デビュー40周年記念作品を見逃すわけにはいかぬと金子修介監督『プライド』を見たのですよ(この原作漫画は途中までしか読んでないけど...)。シネコンでも上映してるらしいがなんとなくシアターNさんで。客は5人程。
亡き母の血を継ぐお金持ちのお嬢様と家庭環境にも恵まれない貧乏な女がお互いオペラ歌手という夢を目指して火花を飛ばす、と、一見古典漫画「ガラスの仮面」構造のようでそこはやっぱり一条先生、映画開始10分であっさり金持ち女の親は倒産しあっというまに無一文、貧乏女はただのひがみだけを理由にとことん性悪、オペラが夢のはずなのにふたりが初めて歌で闘うのはなんでか銀座の高級クラブ、と、映画と言うよりちょっと豪華な昼ドラを見てる感覚。役者の芝居もやたらオーバーアクション。 これが意外と、いや私が20年来の昼ドラ好きだからか(「ラストダンス」はやっぱり名作だと思う)、あまりのバカらしさにげらげら笑いながらも126分(長いよ)退屈はしなかったという点で結構満足出来たり。
主演の満島ひかり(新種の妖怪かと思う程髪の毛の量が多くて勝手に親近感を抱いたてしまった)が、立派にこの映画に馴染む芝居をやり遂げててなんか感心した。やったら歌上手いなと思ったら元folder5の子だったのですね。ミッチーもほんと漫画から出てきたみたいなキャラクターっぷりだったり、「あれ、この人クラブのママ以外に演じてたことあったっけ?」と思ってしまう程高島礼子もハマり役。キムラ緑子はここでも素敵で、役者は中々。
問題は、お嬢様役のステファニーくん。レコード大賞新人賞を受賞してるシンガーさんらしいが、初めて見ました。私は常々「ハーフ顔は色気がないから好きじゃない」と言っているのですが、彼女の場合それを通り越してちょいちょい男に見え出して困った(ココリコ田中の女装姿に激似)。オペラ歌手という設定には丁度いいガタイの立派さだとは思うのですが(お尻と足の形はマジ素晴らしかったが)画面の中でひとり浮きまくってる感がかなりスリリング。女の闘いよりもステファニーの姿にスリルを感じる、ってのがもし監督の意図なら、弟子入りします。
と、どうも憎めない映画だったですが、それでも、劇中出てくるロケ場所が私の出身大学だったりウチから徒歩一分の質屋だったりして、なんか自分のレベルがこの映画程度と思い知らされた感じがして、それはそれでちょっとショックだったり...。

夜、親切な御方に頂いた08年末の「すべらない話」をやっと鑑賞。個人的にはほっしゃんとケンコバが最高だった。

ああカメハメハ大王になりたいと呟きながら会社に行った後、雨の中真面目にシネマヴェーラさんに向かい森崎東監督『黒木太郎の愛と冒険』(77年)を鑑賞。コメディ映画だと思ってたらもんのすごい真面目な映画で驚いた。
映画素人の青年たちがスタントマンである主人公(田中邦衛)に関する映画を撮るという説明から映画が始まるもんで、そこに映ってることがその映画なのかこの映画なのかよくわからなくてちょっと混乱したのですが、途中からそんなことどうでもよくなるほど泣ける泣ける。岡本喜八が役者やってるの初めて見たけど、泣けた(超貧乏な聾唖役)。悲しい過去を持つ女教師がおかしいほど猫に囲まれて生活してるのとか麿赤児が他人のゲロを手で掃除するのとか割腹自殺とか(お兄さんのことかと思うとまた)、ATGだからかいつも以上にハチャメチャだったけどしっかりヒリヒリ。何が映ってるのかよく見えない程暗い夜のシーンでサングラスをかけてジープをぶっ飛ばす邦衛がかっこよかった。メインの青年、声がこもり過ぎでかなりセリフが聞き取りにくかったけど、ラストのパトカーのサイレン(じゃなくて赤色灯か)に掴まるアクションには痺れた。と本日も大満足なり。
しかしその後、すっかり今日が既に30日だということを忘れていて(まだ23日くらいに思ってた...)諸々の予定がぐだぐだになってぐれぐれ。我ながら取締役失格。

ああ「映画秘宝」のベスト・シーン賞に『トロピックサンダー』が選ばれてわたしゃ嬉しいよー。

正式な発売は30日だそうですが本日送って頂いた「映画芸術」08年日本映画ベスト&ワースト10。
いやあこの結果は正直驚きでした。もちろん熊切和嘉監督ファンとしては嬉しい限りだけど、これならもっと早くに別の作品(『妹の手料理』とかさ)で評価されるべきだったんじゃないかしらん。その他の結果に関しては見てない作品が多いので(特にワースト)なんとも言えませんが。
しかしこうなるとどうせならトップバッターを飾りたかったと無意味な残念感が残る(自分の書いた物はほっとんど読み返さない党なので内容については既にうろ覚え)。それと、『ポストマン』に点数を入れてるのが私だけなのはちょっと寂しかったカナ...。

本日も、微妙な出遅れ感を抱きながらもアレクサンドル・ソクーロフ監督『チェチェンへ アレクサンドラの旅』 を見に行ってまいりました。
ソクーロフさんの過去の作品は結構見てるはずなのですがそのほとんどが妖怪・睡魔への敗北と終ってしまった悲しい過去が。なので今回もちょっと不安だったのですが結果そんな心配はモウマンタイなのでした。
やたらと存在感のあるロシア人のおばあさん(世界的に有名なオペラ歌手だそうな)がチェチェンの最前線で兵士として勤務する孫を尋ねてくるだけの物語と言えばそれだけの話が、冒頭、欧米人の老女特有な(象みたいな)足首が執拗に映された時点でドキドキ、目が覚めたら隣りで孫が眠ってるだけで、迷彩服の若い兵士たちがうじゃうじゃいる中おばあさんが静かに歩く姿だけで、敵地であるはずの市場で人々の視線が交わされるだけで、孫がおばあさんの髪を編むだけで、なんだかとんでもないものを見てる気がして終始ドキドキしっぱなしだったのでした。まさか戦争映画を老女の存在ひとつ(戦闘シーンはゼロ)で見せられるとは思ってなかったす。素晴らしかったです。
実際にチェチェンで撮影したという、半分以上壊れた建物なんかもやっぱり見てて怖かった。でもその中で交わされる女同士の会話も同じくらい怖かったりもした。 ソクーロフさんすごいこと言わせるなあと思ったけど、言える女たちもすごい。小さな部屋の中でたった今人を殺してきたことと孫の結婚話を同じように話す、でもおばあちゃんてこんなんだよなと思ったり。髪の毛をほどいてからのやりとりには泣き笑いでしか見れなかった。
と二日続けてチェ繋がりな戦争ものを見てみましたが、こっちの勝ち。

そうそう、先日私が感じた疑問はこういうことだそうです。なのでみなさんは明日見に行かれるとよろしいかと思います。

昨日は、近所に住むyonjoの新居にお邪魔し、あまりに完璧な「家庭」っぷりに驚いたり甥っ子たち(5歳&3歳)によるインディジョーンズ+スターウォーズ+E・Tのテーマ曲エンドレスリピートな合唱に耳を傾けたり。改めて、私にはまだまだ子育てなんて無理だと痛感致しました。それにしても最近のレゴってすごいのなー。

本日は、やや出遅れ感を抱きながらもスティーヴン・ソダーバーグ監督『チェ 28歳の革命』 を見に行ってまいりました(ソダーバーグの映画はあまり真面目に見てない派)。
おすぎに反論できないくらい、マジでTシャツレベルでしかチェ・ゲバラを知らないあたし(今回初めてアルゼンチン人と知りました...)。キューバに関しても、TVか何かで毛深い女がモテる国だと聞いて以来いつか行ってみたいと夢見てたレベルの知識。そんな人間がこの映画に対してへらへら感想を述べていいのでしょうか。よくないと思います(それでも、冒頭の、絶対日本でしか流れてないだろうゲバラのプロフィール1分間ダイジェストみたいなのがいらなかったのはわかる)。
えらく地味に、そしてあっというまに進む画面、登場する人物に対してもそこで起こってる出来事に対してもほとんど説明めいたことがないので一体誰が敵か味方かこの銃撃シーンは歴史的な事件なのかこの演説は何なのかなど大事なことを見失いっぱなしの132分だったのですが、決して退屈というわけではなく、ソダーバーグさんが真面目な方なんだということは理解できた、気がする。合間の白黒画面のかっこよさもさほど気にならず。以前から好きだったベニチオ・デル・トロはさすが大変かっこよかったが、どう頑張っても年下には見えなかった。続編を見終わった頃にはもうちょっと賢コになれてるといいなと切に願う。

そしてモチのロン昨日は、ゲットしたての「SEX AND THE CITY」映画版DVD鑑賞。二回目(と言いつつその直後にもう一回見たから三回なんですけど)でもやっぱサマンサ姐さんマジ泣ける。リスクは背負うのさ。
このDVD、豪華版はなんと141分の本編以外にも200分近いおまけディスクがついていて、ああ忙しや。

本日は、モチのロンばりばり着飾ってひとりでシネマヴェーラさんの森崎東監督特集へ。
一本目の『喜劇・女生きてます』(71年)は以前に見たことあったんですけど、今回が初見じゃなくて良かったと思うくらいちょっとフィルムの状態がよろしくない&順番間違ってるの?と思うくらいトリッキーな話の流れになっていたのがだいぶ残念。それでも、ポチが手を振る姿と安田道代の美しさには涙したのですが。
二本目の『時代屋の女房』(83年)は初見。直木賞受賞作品が原作&脚本は荒井晴彦とは思えないえらく地味なドラマだったが、泣けた。地味に骨董屋を営んでいる主人公の渡瀬恒彦(だいぶかっこよし)が雪の降る中突然消えた女を想う姿が妙に生々しくてやたらとドキドキした。一晩限りの女とのやりとりやいかがわしさ全開の津川雅彦もかなりぐっときた(赤いマフラーがさあ)。歩道橋が間近に見える部屋って面白いなと思った。
それにしても、夏目雅子って本当にキレイな人だったんですね。初めて知った気がする。

好きな映画は『アタラント号』と『男性・女性』というマドンナ初監督作品『ワンダーラスト』を見てみたら、意外にもと言うかさすがと言うか当たり前にと言うか、84分にまとまった派手さのない作品だけれど退屈はしない真面目な青春映画だったのでした。ラストのライブシーンには、マドンナさんええ人〜とうるうるしかけた。
宣伝のコピーには「これがマドンナの堕落論」とあるが別にドラッグやバイレンスにはまるわけじゃなく、 登場人物たちはストリップやら万引きやらSMの女王さまの男版(なんて言うんだ?客も男)やらをやりつつもロンドンで夢を追いかけつつ。この3人の関係が全く甘ったるくないのと、最終的には誰の問題も解決してないところが気に入った。せっかくだからストリップを上手く撮って見せてほしかったとちょっと思った。
主人公のユージン・ハッツ、NYの音楽シーンでは(チラシ引用)えらい人気者らしいが私は初めて見ましたが、この映画を見てるだけでマドンナが彼に惚れ込んでいるのはよーくわかった。確かにヴィンセント・ギャロほど重くなくオダギリジョーほど軽くないパンク気取りなダメ男キャラは中々かっこよく、ウクライナ移民という設定も面白かった。見ながら、ううこれは松田聖子には撮れねえなあと(この比較は既に古いか...)またしてもアメリカの力に勝手に敗北感。

帰宅途中には珍しくHMVに寄ってもちろんスペシャル特典付きバージョンを無事購入。

雨やし寒いし化粧もお洒落もする気起らんし近場でふらっと見れそうな映画をと大変失礼な理由で光石富士朗監督『大阪ハムレット』を見に行ったら、これがなかなか。原作の漫画もシェイクスピアの「ハムレット」も読んだことはないのでこれまたNO知識&NOロマンだったんですけど(なんとなくの内容くらいは知ってるけど)。
大阪を舞台に、父親が死んだ途端家に転がり込んできた父の弟に戸惑いつつもそれぞれ悩みを抱える三兄弟をめぐるお話。数か所泣き狙いの感動演出が少しクサくて気になったが、それ以外特に印象に残るような凝ったところはなかった(ように思う)のにも関わらず、松坂慶子の妊婦姿に思わずホロリとしてしまった。このガタイにこのお腹は反則な様な気もしたが。
メインの三兄弟もみんな良くて、長男役はどっかで見たなーと思ったら『ごめん』や『かぞくのひけつ』の彼だったのですね。納得。二男のヤンキーも末っ子のおかまちゃん(クラスメイトの物分かりのよさがやや引っかかった)もそれぞれちゃんと泣ける。なるほどシェイクスピアを大阪弁で読ませるのは漫画より映画の方が特殊効果度高いなと思った。岸部一徳があまりにもただ岸部一徳だったことがやや残念か。工事現場のコスプレは反則な気がしたが。107分、もうちょっとテンポよくまとめてくれたらもっと良かったかにゃ。
見ながら、いくら大阪で撮影してるとは言えどこもかしこも見覚えあり過ぎやろ!と思ったら、ほとんど私が生まれ育った町が主な舞台だった。岸の里玉出てあんた(いしいしんじさんならわかってくれるはず)。

コリの痛みが限界に達して寝るのも苦しいほどになったので近所の指圧マッサージに駆け込んだら、施術中に突然「あなた、飲み過ぎですよ」と言われてだいぶビビる。背中から酒の臭いでも発してると言うのか。あたしが死んだらアルコール漬けにして飾っておくれ(実際は肝臓のつぼが腫れ上がってただけらしいですが)。
そんなこんなで自分で自分に「なんで今更?」と突っ込みながらジョン・ウー監督の『レッドクリフ』を見にシネマロサさんへ。なんとなく、今見なきゃ一生見ないんだろうなあと思ったノリで行ってみたが、レディースデーとはいえだいぶお客が入ってたのは予想外であった。
  三国志については小説でもゲームでもほとんど接したことがなくてほぼNO知識&NOロマン。故に固有名詞の時点で躓くんだろうなと思っていたら、冒頭に丁寧な日本語解説&劇中にしつこいほどの名前テロップ。このしつこさはさすがにいらなかったんじゃなかろうか(それでも、これがアメリカでウケないのは仕方ないか)。なので、なんの思い入れもない「物語」に対しては普通にその辺の時代劇を見る感覚で普通に楽しんでしまった。既に重要人物の名前はすっかり忘れてるけど。
映画としては、戦闘シーンがそれなりにかっこよかったり(剣や弓矢が出る度に響くわかりやすい効果音は今イチ好きになれなかったが)、外国語を話す金城武は台詞の棒読み度が薄れていい役者に見えたり、チャン・チェンがやっぱめちゃんこかっこよかったり、そりゃこんなけ人間出てたらこいつらの食費や交通費だけで金もかかるわなと100億の製作費も納得できなくもなかった(それにしてはセットやCGがしょぼかったのがやや意味不明)。大量エキストラの芝居がゆるゆるだったのが中国っぽくて妙に安心した。中村獅童は例年通りの中村獅童であった。ジョン・ウーさんはもうちょっと笑いのセンスを磨く必要性は大いにあると思われる。
とまあそんなことより、この映画を見ながら私が一番ハラハラしたのは、トニー・レオンが死んだら中国映画界はどうなってしまうんだろうという不安だったのでした。多分2も見るかな。

昼間、09年初の病院に行ったらワンピースなんか着てきやがって聴診器当てれねーじゃねーかと罵られタイツなんか履いてきやがって股関節の調子診れねーじゃねーかと罵られ、散々。
午後には、数年前イメージフォーラムさんで行われてた特集上映に通い詰めた頃から薄々感じていた、もしかして私が一番好きな映画監督は森崎東なんじゃないかしらという思いを確認するためシネマヴェーラさんでの「森崎東の現在」特集に向かったらロビーで思わぬ方と感動の再会(2秒くらいやけど)を果たしてしまい大いにキョドるがそれはともかく、本日の上映作品『喜劇・女は男のふるさとヨ』(71年)も『喜劇・特出しヒモ天国』(75年)も見たことあったし鮮明に覚えてたけど涙涙涙。いやあやっぱり相当好きやった。前に森崎監督作品を見たときはまだマキノ雅弘監督も鈴木則文監督もほとんど見たことがなかったということを差し引いても、この感動はどうしたらいいものか。今回の特集はほとんど見た作品だからあまり通わない予定でしたが大幅に変更。今月後半暇過ぎてヤバいと思ってた悩みも解決。
てか今日見直して色々覚えてるつもりが色々忘れまくってたり以前は名前も知らなかった役者が色々出ていたり二度目でも十分新鮮だったのであった。今まで感じたことなかったけど、メイクの薄い池玲子は西原理恵子に激似である。『特出し...』の芹明香はさすがに放送禁止の匂いがしてハラハラした。この山城新伍の喋り方とか身のこなしとか、なんなんでしょうね。見ながら、ファレリー兄弟と一緒に見たいなあと思ったりした。

あー、「非婚同盟」おもろい(って今初めてHP見て知ったけど、成長すんねや!!)。

実は見たのは昨日なんですが久しぶりの映画ハシゴにやたらと体力を消耗し家に帰った時点でヘトヘトだったので今日のネタになったのでしたとさ。
ってことでファティ・アキン監督『そして、私たちは愛に帰る』を見にシネスイッチ銀座さんへ。今年も相変わらず受付嬢はべっぴんさんだった。
ドイツとトルコを舞台に、はなればなれに生きる三組の親子がすれ違ったりくっついたり。07年カンヌ映画祭で最優秀脚本賞(&全キリスト協会賞)を受賞したらしいこの作品、だからと言うかなのにと言うかここまで全てが不幸な偶然によって物語が進む映画も久しぶりに見たわと言うか、あまりにも脚本の中だけで世界がぐるぐるし過ぎな閉塞感に途中で疲れてしまった感が残る。これには私がドイツとトルコの関係や歴史を知らな過ぎるからという理由が大いに関係してるとは思いますが(始まってだいぶ経つまでどこが舞台の映画かすら気付けなかったしね…)、いっそ母娘と娘の友達の活動家に限定した物語で引っ張ってもいけたんじゃないかしら。家族のサンプルが多けりゃ感動も増えるってわけじゃないだろうしさ。先に見た『英国王...』の軽やかな不自由さの影響もあるか。
冒頭の殺伐としたガソリンスタンドがえらくかっこよかったりハンナ・シグラの存在感がやっぱすごかったり(台所でトルコ人と話すシーンはホラーかと思った)トルコの女刑務所がやたらパワフルで面白かったり、良い部分も幾つかあるようには感じたのですが。122分の結論としては、09年もどうやら私は家族ネタが苦手なようです。


本日は、ぽんず様なんか首のあたりにボツボツいっぱいできてるし!事件勃発により動物病院へ駆け込む。結果、ボツボツ自体は大事ではなかったのですが、久しぶりに量った体重がなんと恐怖の6キロ越え!どーりで寝てる時に乗ってこられたら本気で殺意抱いてしまうわけだよ。メタボリックなアラサーキャット(人間にすると30過ぎらしい)に有効なダイエット法をご存知の方、本気で情報求む。

昨日は、久しぶりにフィルムセンターさんに行く気満々ちゃんだったのに正月ボケの頭がすっかり休日のタイムテーブルを勘違いしてそれに気づいた瞬間全てがグダグダになって銀座でワインを呑んだくれ。ネーミングは今イチと思われるが中々いい店だった。いやしかしなんで東京の店員さんはあんなにお皿をさっさと下げたがるのかという謎は日々深まるばかり。

本日は、チェコの映画なんてアニメも含めてほとんど見たことがないけれど人に勧められたからって理由だけで『英国王給仕人に乾杯!』 (イジー・メンツェル監督、その筋では巨匠だそうな70歳)を見に行ったらこれが大層面白い作品で嬉しかったのでした。ただ私が無知なだけで、日曜の午後にかなり混雑してたんですけど。
タイトルからは全く想像つかない(でも意味が分かるとかなりかっこいいタイトルですねこれは)、セックスとお金と権力つまり欲望つまり戦争つまり人間についての深刻な物語、なんですが、映画自体はものすごくポップで可愛くてまるでミュージカルを見てる気持ちになるような。これは頭でっかちなおっさんから永遠のオリーブ少女までみんな同じくらい楽しめる大変珍しい映画ではなかろうか。
ムショ上がりの老人が自分の過去を振り返るというかたちで彼の給仕人史とチェコとドイツの歴史(30年代)が挿入されていく、その過去のそれはそれは贅沢で眩しい美しさと現代(設定は60年代だけど)のボロボロな廃屋の美しさにうっとり。といい気分になるけれど、でもこの映画の中に出てくるほとんどの人のことは許しちゃいけなくて特に主人公はこんなに馬鹿でいいのかと不安になる程馬鹿で、でも最後にはお金も女も消えてもお酒がなんとかしてくるという非常に勇気づけらるメッセージも大変気に入りました。楽しかったです。終演時間が早かったのでその足でビール屋に駆け込めなかったことが心残り。
それにしても、このエロを笑いに持っていくセンスはほんと素晴らしいと思うんですが、それにしても、金持ちのおじいさまってそんなに若い女の裸を見たいものなのかと。まあおじいさまな監督が撮ってるんだから見たいものなのか。かなりの数の女性が出てきたけどひとり残らず裸になってるんじゃないかしらん。

早速気を取り直して09年もお世話になりそうな予感のするシネマヴェーラさんへ行き、柛代辰巳監督『黒薔薇昇天』(75年)と崔洋一監督『性的犯罪』(83年)を見たのですが、両方ともフィルムの状態があまりよろしくないらしくぶつぶつ途切れ気味で少し残念な初見体験となってしまったのでした。それでも両方面白かったけど。
ブルーフィルム(という言葉は野坂昭如のエッセイの中でしか知らんから詳しくは分からないけど)の監督が見知らぬ女を映画に出演させるためにひどいことをする『黒薔薇昇天』は、見ながら相変わらず不愉快に楽しかったのでした。撮影場所がほとんど知ってる大阪の町だったので(生まれる前のだけど)なんか不思議だった。自分の男が他の女とセックスしてるのを眺める芹明香はやっぱり泣けるなと思った(って、そんな状況ならどんな女でも泣けるか)。でも大して長くない廊下をローラースケートしながらセックスする意味はまだまだ未熟者の私にはよくわからなかったのであった。
若い頃の崔洋一監督作品は初めて見たのだけれど(そして近年のものもほとんど見てないのだけれど...)、これが中々面白かった。こんなに画面が落ち着いたロマンポルノを初めて見た気が。未熟者の私には河原さぶが何故こんなにモテるのかよくわからなかったが、男と妻と愛人が3人で横になったりお風呂に入るシーンがかっちょよかった。初めて見た三東ルシアンという女優さんは確かに安室ちゃんにしか見えなくてびっくりした(裸体で這って男のところに行く後ろ姿がやたら怖かった)。見た後に知ったけど、実話なんですね。これまたびっくり。
と、二作品ともかなりセックスシーン度高めだったが若い女性のお客さんが結構多くて。えがったえがった。

YES、呑んでます。何がめでたいのかよくわからないまま新年会の嵐に呑んで呑まれて。お酒と映画鑑賞の二部構成でお届けしてる私の生活(ハワイ以降お買い物は自粛気味)、ちょっとでも酒の態度がでかくなるとすぐに映画時間を犠牲にするような、そんな程度の人間なんですってば。
がしかし、さすがに三十路を目の前にした女が二日連続フルメイクしたまま朝まで爆睡してしまう(顔がテカテカなのにガサガサで、上下のマスカラが絡まって目が開かないの)のはいくらなんでも笑えないだろとそれなりに凹んだので本日は家でおとなしく反省しながら年末見逃した「ガキの使いやあらへんで 絶対に笑ってはいけない新聞社」の録画分を見て笑い死ぬ。個人的にえらくツボだったのが前田美波里。登場しただけでじゅーーぶん面白いのにその上むち打ちの設定にする構成作家の思考回路に本気で感嘆。目黒祐樹のR2-D2とC3-PO二役もだいぶやばかったけど。一気に全部見るのがなんだかもったいなかったので後半部分は別の楽しみにとっておく。と書いて、ほんまに今日はガキを見た以外、個人経営風なクリーニング屋と100円ショップにおけるレジ横のミニコンポから微妙に時代遅れなJ-POP(TMレボリューションとか)が流れてる率の高さについて思考したくらいしか動いてないなあと気付いた。不景気やねえ。

昨日は、実はちょっとした事情により帰省中友人御夫婦に預けていた(マジ感謝)キャットたちを引き取りにえっちらおっちら。そら嬢はもちろん、ぽんず様は飼い始めて3年目にして初のお泊まり体験。いくら天然ボケな彼でもさすがに緊張して寂しがってるやろうなーと心配しまくった甲斐も虚しく、ヤツらは人様のおウチのコタツの中で今まで見たことないくらい体を密着させてくつろぎまくっていらっしゃったのでした。親って寂しいもんですね。
DSC02129.JPG  
最近は結構仲良し。

本日は、実は新作より『エレクション2』が見たいんだけどなーと思いながらも、ジョニー・トー監督『エグザイル/絆』 を見に新宿へ。
冒頭からのチョイダサ&チョイワルな銃撃シーンは期待通りというかこれを見たくてジョニー・トーを見る的なところもあるのだけれど、今作はさすがに色んなものが過剰でだいぶ胸焼けしてしまった...。主人公が一匹狼とかならまだしも、濃ゆい男たち5人の友情物語(全員顔も濃いこと濃いこと)、煙立ち過ぎで何が起こってるのかよくわからない銃撃戦の連続(いくら闇医者宅でも他人の家であんなことしたらあかんやろ)、本気なのか冗談なのか微妙過ぎるスローモーションの連続にはどうも過去の作品みたく本気で「かっこええ〜」と乗り切ることが出来ず(全然違うとは思いつつ、少し前に見た『アンダーカヴァー』の余韻の影響があるかも)。ラストのチョイダサ過ぎるオチにはずっこけてしまった。それでも途中突然『ランボー』みたいになるところとか女が赤ん坊抱えながら撃つところとかはドキドキしたけれど。109分の結論としては、グループに最低ひとりはしょうゆ顔が欲しい、でお願いします。

09年ふたつ目の発見、奇妙な帽子を被っていると、ひとりで夜の歌舞伎町を歩いててもホストの客引きやキャバクラの勧誘に一切声を掛けられない。素晴らしい。

  


DSC02236.JPG

今更ですが、明けましておめんそーれ。本日無事沖縄経由大阪発で東京着致しました。ちかりた。
お正月の沖縄は、どうかと思う程寒くそしてどうかと思う程観光客が多くその予想外さに驚きました。特に期待もなかったので別にいいんですけどね。それでもそれなりに楽しみにしていたちゅら海水族館も、あまりの混雑っぷり&姪っ子の双子ちゃん(2歳)が魚類を恐怖の対象として認識しているらしく館内に足を踏み入れた瞬間阿鼻叫喚の大騒ぎだったのでなんだか可哀想になって即退散。宿泊したホテルの朝ご飯バイキングがかなりハイレベルだったことが一番の思い出でしょうか。芸能人もちらほら見かけた。
大阪に戻ってからは 久しぶりにゴロリストとしての任務を遂行すべく、昼過ぎにうだうだ起きて用意された朝飯をもぐもぐ食ってそのままごろごろ転がってお笑い番組見てる間にぐうぐう昼寝してそのままむくむく起き上がってだらだらネット見ながらべろべろビール飲んでたらさすがに母親にキレられたので、近所のエセシネコン(天王寺だもんで)にどーでもいい映画でも見に行くかと『K−20怪人二十面相・伝』 (佐藤嗣麻子監督、誰がこんなに宮崎駿を求めているのだ?アニメよりひどいと思ったけど、ちゃんと「女性監督」に数えてあげてね)とか『ワールド・オブ・ライズ』 (リドリー・スコット監督、久しぶりにディカプリオがかっこよく見えたので良しとする。ラッセルくんはひどかったけど)とか『地球が静止する日』 (スコット・デリクソン監督、字幕がひらがなだらけでびっくりしました)をぐだぐだ見てみたらこれが見事にどーでもいい映画たちで、既に記憶は曖昧。すまぬ。その間に、相方と朝までカラオケコースで健気に夜明のニューハーフとしての任務も果たしてみたり親娘で朝の四時まで若い男の人に囲まれて騒いでみたり、そんなお正月だったのでした。関西ローカルの深夜お笑い番組を見て、若手芸人にまみれる友近の姿にもの凄く自分を見た気がした、ってのが09年初の発見でしょうか。
それにしても久しぶりの10日間実家はいかんせん疲れた。家族と一緒にいてこんな疲労するってさすがにどうなんだろうと考えなくもないが、しかし疲れた。いやあ疲れた。
ということで、今年も私には東京がなきゃだいぶ困るのです。みなさま09年もよろしくお願いします。