数日前から右手首に痛みが走る。ジョッキグラスの持ち過ぎで疲労骨折してるんじゃないかとちょと本気で思っている。
それはともかく、シネマヴェーラさんの「神代辰巳レトロスペクティブ」にて『少女娼婦 けものみち』(80年)&『四畳半襖の裏張り』(73年)をうっとりと鑑賞。『四畳半...』なんて今更なんか物申すのもいかがなものかと思いますがなんせ初見なもんで。絵沢萌子と芹明香はひとりずつでも充分泣けるのにふたりセットになるとスーパーヤバいなと思ってたらこの終わり方で、完全にやられた。たいへんおもしろうございました(芹明香の特訓とか股間からコイン落とすのとか、場内は静かだったけど笑うなって方が殺生な)。
『少女娼婦 けものみち』もこれまた非常に私好みな作品で、少女映画アレルギーの私も大満足。子どもが欲しいあまり赤ちゃんの人形を使って17歳の少女がオナニーをするのはエロなのかグロなのか、母性を求めるあまり17歳の少女が母親の乳を吸うのはエロなのかグロなのか、よくわからんけど面白かったから良し。印象的な主題歌もなんかえらく良かった。早朝の船上でのセックスとか大波の海に入っていく男ふたりとか、感動的だけどとんでもなさ過ぎて笑えた。内田裕也が思いのほかかっこよくてびっくりした。
連日テレビを見ていて、いつからデーブ・スペクターはマイケル・ジャクソン評論家になったのだと疑問に思っていたら宮根誠司がはっきり突っ込んでくれててほっとした。でも「ミヤネ屋」の、全国ネットになったからって別に気負ってませんよ的な姿勢を頑張ってとろうとしている気合いムンムンの気負いは見ててイライラする。
ってそんな下らないことばっか考えてるわけじゃあないんですよと誰かに言い訳するためアテネフランセさんにて開催された蓮實重彦特別講義『映画あるいは「類似の罠」完結編』を聴きに行ってみたりした。開場30分前に着いたら超長蛇の列&みなさん年齢層高めな状況にだいぶびびる。
講義内容は、映画は常に何かに似ている表象形式であるという説明から映画の中での類似、リメイクやそっくりさんの登場、一人二役や誰かの真似、などの説明が幾つかの映画を参考に進んでいった、のですが、もちろん詳細はもっとカシコな人の文章を参照下さい。上映された中で、マキノ雅弘の『阿波の踊子』とルビッチの『生きるべきか死ぬべきか』がもっとずっと見てたかった。蓮實先生のユーモアは相変わらず冴え冴えで大変面白く、ぴあ特集上映の大島渚をチケット発売日にゲットしておいて良かったとひとりホッとした。
基本的に映画について誰かが話すのを一方的に聴くという行為に興味がなく講義や講演の類いにはほとんど足を運ばないのだが(今回も人に誘われなければ絶対行かなかっただろうに)日々重症化する本を読み出すと眠くなる病な私にはこういう場所に半ば強引に拘束されて頭を使わされるのは結構有効なのかと今更思ったりした。
と微妙に心を入れ替えようかとした矢先、面白い写真を発見したので勝手に載せてみよう。
二日連続で朝帰り、へろへろで倒れ込んで目が覚めたらマイケル・ジャクソンは死んでるし家の中は見知らぬ人が十数人うろうろしてるし完全に夏ボケで気づいたらスウェット&ノーメイクで紹介されてるし。おかげで思春期以来のデカイにきびがおでこにできててかなりブルー。
そんな私が最近一番悩んでいることは、他人にとっては小林麻耶の進退問題くらいどうでもいいことだと思うんですけど、今年のファッションテーマは「年齢に抗う」と決めているので先日かなり調子に乗ってチューブトップ&ショートパンツのオールインワン的な(肩ひものないサロペット的な)服を買ってみたのですが、これって今流行ってるけどトイレ行くときどうするの?ってことなのです。 試着したとき店員さんに聞こう聞こうと思ったのですが相手がめちゃくちゃ可愛いギャルちゃんだったのでなんか緊張して聞き出せず...。ほんまにべろーんて裸になるしかないのかなあ。なんかえらい間抜け。それ以前に私がこれを着て外出する勇気があるかどうかも結構な問題なんですけどね。
年齢と言えば昨夜は超久々の化け物サミットが催され、化け物みたいな女たちが化け物みたいな話をするためだけに茨城や浅草から大集合。気がつけばメンバーで独身は私だけでちょっぴり不安だったもののいざサミットがスタートすると高級フレンチで隣りのお客さんが本気でイヤそうな顔をするほどそれはそれは下品。一番のヒットネタを書こうかと思ったが、やっぱり無理。
この映画を公開当時映画館で見た時、ただひたすら疲れた、という感想しか抱けずそれ以来この監督から足が遠のいていたのですが、どうやら爆音ではえらいことになっているらしいとの噂を耳にしたのでちょっと興味がわいて吉祥寺バウスシアターさんの爆音オリヴィエ・アサイヤス特集 にて『デーモンラヴァー』(02年)に行ってみた。
たった7年前の映画を大好きなクロエ・セヴィニーが出演してることすら忘れてる自分にも驚いたが、さすがにこの爆音は強烈過ぎた。内容が今イチ把握できないバカ効果も合わさって、120分間ずーっとソニック・ユースのライブを聴いてるみたいな感覚に。ヘリコプターとか車のエンジン音もどこまでほんとでどこまで作られてるのか全くわからず(ついさっきboidペーパー読んでびっくりした)、始終響いてるノイズも意味わかんないけどなんか凄くて、わあわあ興奮してたら結果的に終演後めちゃくちゃ疲れた。でももちろん以前の疲労とは違う。金曜までの上映なのでだいぶ手遅れ感があるけれど、それでもこれは一度体験してみることを勧めたい。
で、レイトショーは終わるの遅いしね、吉祥寺はタクシー乗るには遠過ぎるしね、そのまま朝まで病人たちが。
いやあ負けたとは言えクルム伊達の試合は立派だった。さすがアラフォーの星。森上さんも一回戦敗退は残念だけどあの相手じゃしゃーなし。フェデラー様に夢を託す。
昼間、色んなケアレスミスが重なってあたふたした挙げ句近所で木村大作監督『劔岳 点の記』 を見ることに。水曜だと言うのに場内はおじさん祭り。
明治時代日本地図を完成させるためまだ誰も足を踏み入れたことのない(とされていた)劔岳に挑む男たち、というストーリーは一応あるけど139分間の8割はとりあえず山を登る登る雪崩に遭う吹雪に遭う大雨に遭うそれでも登るやっぱ引き返すでも登るまだ登る、その映像だけでひたすら押す。これは私が少し前にたまたま木村監督を特集した「情熱大陸」を見たからかもしれないけど、もうここまで撮影するなら色々ダサイ部分もいっぱいあるけどなんかもう細かいことなんてどうでもいいよ!あんたスゴいよ!エンドロールがキャストもスタッフも会社名も「仲間たち」の一括りで済まされてるのもなんかもう許すよ!(『ROOKIES』的な映画でやられたらスクリーン燃やすけど)と思える壮大さで、これはこれでいいんじゃないかと静かに納得したのでした。いや、地上(?)シーンの演出がひどいのでここまで自然を撮りたいなら登山家のドキュメンタリーでよくね?と一瞬思わないこともなかったが。
香川照之やモロ師岡の熱い芝居の中、浅野忠信の異様なくらいフリーな存在にほんと救われた(松田龍平の今風な芝居ってのとは何かが全然違うのね)。地図作りに疑問を感じた時に発するセリフのタイミングには戦いた。仲村トオルの衣装(登山家なのにスーツにロングコート)はあれでよかったのか?そして今改めて、宮﨑あおいはこれでいいのか?と問いたい。
金にもの言わして無事イーストウッド は大量購入したんですけど、チケット買いに行く時点で暑さに負けて半泣きやったのにそんな私が果たして8月に毎日京橋まで通えるのかは甚だ疑問(フリーパスとか買うだけ買って無駄にする派)。行けたらいいにゃあ。
うお何気に行くの初めてかもな有楽町スバル座にてオリバー・ストーン監督『ブッシュ』(原題は『W』)を鑑賞。『JFK』も『ニクソン』も未見なあたし。
予告とかチラシの様子からブッシュ前大統領の映像を集めたドキュメンタリー風な作品を想像してたが、見てみてびっくり、大統領本人や周りの人たちを全部そっくりさん俳優が演じている普通のドラマ映画だったのであった。その時点で「よくこんなことするなあ」と妙に感心。しかもご飯の食べ方とか挟まれる挿話とか、明らかにブッシュのバカっぷり全開な演出で、こんな人間が大統領になるアメリカってのも凄いけどこんな映画を作っても許されるアメリカってのも凄い気がした。
もちろんバカな顔ばっかりじゃなく一応ブッシュにもそれなりの苦悩があって、父親と家名の圧力に耐えられず断酒会に通う程アル中になったりイラン攻撃に一応躊躇したり、大統領と言っても普通の人なのねと思えるのだが、個人的な感想としてはだから無自覚なバカが一番タチ悪いと改めてしみじみ。あかんでこのおっさん。
イラン・イラク戦争絡みのシーンになるとふざけた音楽が流れるのはまあいいとして、空爆の映像にもその音楽を流すのはなんか違うやろとちょっとむっとした。それ以外は中々いい映画だと思ったんですが。
最近の恒例行事、映画前に近くのカフェで軽く寝る、の後シネマヴェーラさん「神代辰巳レトロスペクティブ」 にて『噛む女』(88年)&『濡れた欲情 ひらけ!チューリップ』(75年)を鑑賞。意外と若い女性客率高し。
『噛む女』、不勉強な私にとってはこんな落ち着いた神代監督の作品は初めてで(それでもエロいシーンはあるけど)桃井かおりのTHEけだるい感じとか部屋に石が投げ込まれる瞬間の異様さとか(やっぱり松本人志はまだまだだったのか...)モチのロンに興奮いっぱいの映画ではあったのだけれど、残念なことにというか予想通りというか脚本の世界が気に食わずちょっぴり不満が残った。妻子持ちのダメ男が散々ダメっぷりを発揮した挙げ句「やっぱり女って恐ろしい」という結論は単に好みでない。それなら、『濡れた欲情...』とふざけたタイトルのロマンポルノ映画が実はかなり感動出来る友情愛憎物語で、童貞とヤリチン(失礼)が散々バカなことした挙げ句「やっぱり男ってバカ」ってお話の方が色んな意味で見てて楽しい。不意に映るお城の意味はよくわかんなかったけど。
芹明香は相変わらず姿と声だけで泣ける。ラーメンの屋台が疾走するシーン、絶対大正区三軒家付近(私が生まれた場所)だと思う。
帰宅後久しぶりにテレビを見てたら私の大嫌いな武田鉄矢が私の大好きな原田泰造を「こいつには二代目金八を譲ってもいいと思ってんだよ」とわかった風な口をきいててなんかムカついた。
昼、「王様のブランチ」の映画コーナーを見ながら30代はLiLiCo的ポジションを狙っていこうかと将来設計を考える。
夜、いそいそとラピュタ阿佐ヶ谷さんに足を運んで先週に引き続き「西山洋市presents!役に立つ山中貞雄」 。今回は杉江俊男監督脚本山中貞雄潤色黒澤明『戦国群盗伝』(59年)を観賞後西山監督のトーク。本日もえらく盛況。
映画は、主人公が弟に裏切られたり父親と恋人に死なれたりとお話自体はえらくダークでブルーなものの三船敏郎があまりに楽しそうにお芝居をしてる姿を見てるだけでなんかいいもん見たような気になった。鶴田浩二の目頭切開風アイメイクをマスターしたいと思った。
西山監督のお話は今回も素晴らしいわかりやすさと面白さで、山中貞雄と黒澤明の関係や悪と山中の限界についてなど、大変たのしゅうございました。
終了後ふらふらとくっついて行った打ち上げの場でそれはそれは酔っぱらい。すまぬ。
楽しみにしてたわりには通えてないし今日も寝坊して一本しか見れなかったんですけど、やっとこシネマヴェーラさんの「神代辰巳レトロスペクティブ」で『濡れた唇』(72年)を。公園セックスから始まるエロ映画がいつのまにか男女4人の逃亡劇に変わっていった。もちろん大変面白かった。絵沢萌子の衣装がいちいち可愛くて、長過ぎるロングコートがかっちょよかった。裸で疾走する姿もかっちょよかった。何故セックスするとき女は必ず首に何かをつけてる(ネックレスとかマフラーとか)んだろうとちょっと気になった。
映画後、渋谷ドンキ前で人を待っていたらギャル&ギャル男のグループが、みんな初対面っぽいけどどんどん人が増えていってしまいには外国人まで加わったりして一体なんの集団なんだとひとり悶々とする。加わってみればよかった。
原作の伊坂幸太郎にも監督の森淳一にもなんの興味もないけどただ吉高由里子を眺めたいという目的のためだけに『重力ピエロ』 を見にってきましたよ。レディースデーだからかえらい混んでてびっくりした。
映画自体は、可もなく不可もなくとりあえず来週には見たことすら忘れてそうな無害さだったのですが、えーっとこれ私原作読んでないからよくわかんないんですけど、こんな内容でいいんですか?理由があれば人を殺してもその後法で裁かれなくても全然オッケー、ってかなり大胆なお話だと思うんですけど。そのことに対して一切疑いなく映画が終わっていくのには変な意味で感動した。でももちろんこれを家族愛の物語に還元するのはなんかおかしい、はず。作り手の真意がよくわからない。
由里子クンは登場が遅い上出番も少なく舌足らず過ぎてセリフが聞き取れなく大変残念。玉木宏かー、うーんビミョー。
岡田将生くん、ちょっと目を離してる隙にえらく立派なイケメンに成長してて驚いた。加瀬亮の「どした?」は非常にズルい。渡部篤郎の芝居が渡部篤郎の物真似にしか見えなくて笑えた。
本日は、父の還暦祝いパーティーin東京が催された。会場の某中華料理屋に着くと、上下真っ赤かの服、ベルトも靴もフランクミューラーも赤色でキメた親父が在た。
60歳になった記念日、小津安二郎が亡くなった歳に、家族も親戚一同も会社の人間全員も公認済みのガールフレンドと共に、娘と孫とその他40人程の部下に誕生日を祝われ浮かれている父親を眺めてると、彼を愛していいのか憎んでいいのかよくわからなくなってきました。ただ今私が彼に望むことは、正式な遺言を残さずぽっくり死ぬことだけはやめてくれってところでしょうか。遺産相続のごたごたとか想像するだけで白髪が増えそう。でもまあ9割9分私より長生きしそうな勢いで元気ですが。
わかるかな、AGマーク入りケーキ。
へい、横浜聡子監督最新作『ウルトラミラクルラブストーリー』 を見て参りました。結構広めの劇場に平日の午後にしては中々の客入り。
青森に生まれ育った発達障害の青年(松山ケンイチ)と東京から来た若い女(麻生久美子)のウルトラでミラクルなラブストーリー。全篇青森ロケの津軽弁セリフ、もっと意味わかんないのかと思ってたけど拍子抜けな程聞き取れた。
感想としては、むーん、確かにお話はとても突飛でウルトラミラクルだと思ったけどそれ以外の映画要素が普通過ぎてこれまた拍子抜け。ふたりが自転車を押しながら話す帰り道のシーンとか役者希望の男とひたすら発声練習したりだらだら話すシーン、なんかありそうでなんもなかった(それで今更『人のセックスを笑うな』を再評価したくなったり...)。松ケンの疾走も想像の範囲内的感動。 突飛なことでびっくりするってのは横浜監督の前作『ジャーマン+雨』で十分だったのでもうちょっと別の面白さが見たかったかなあ(映画とか以前に、発達障害の人間を描くということの問題点も山積っぽいがそれはとりあえず置いておく)。全然つまんなかったってわけじゃないけどこの勢いで3作目はもういいかも。
『ジャーマン...』の時もそうだったけど、とにかく出てくる子どもたちの素晴らしさには感動せずにいられなかった。なんなんでしょうこれは。大友良英の音楽と松ケンの衣装(伊賀大介?)が良かった。でも松ケンの胸キュンポイントが今イチなかったのには不満。麻生久美子は相変わらず肌のツヤ以外魅力がよくわからなかった。先日ちょっと人と話した最近の日本映画における不在の存在についても一応ぼんやり考えた。考えただけだけど。
多分学生時代に三百人劇場とかそのあたりのマニアック度な映画館で監督作は全部見てる、はず。内容も結構覚えてる、はず。それでも念のためラピュタ阿佐ヶ谷で開催中の「西山洋市presents!役に立つ山中貞雄」に足を運んで『人情紙風船』(37年)を改めて鑑賞。小さい劇場とはいえ満員御礼。
今回久しぶりに見直してみて、私にしては非常に珍しくストーリーや細かいことまで記憶通りやったけどそれでも「こんなに面白かったっけ!?」と今更びっくりし直した。切ない映画だとも覚えいていたが以前見たときと比べもんにならないくらい切ない気持にもなった。私も歳をとったもんです。いやはやはやいや全く素晴らしい映画でございました。当たり前やけど。
上映後の西山洋市監督によるトークもとっても面白かった。山中貞雄から黒沢清から人生の生き方からを巡るめちゃくちゃわかりやすくも勉強になるお話(詳しい内容はもっとカシコな人の文章を参照下さい)は、前回までの二回を聞き逃したことが大変悔やまれる。ラスト一回も必ず拝聴したい。
終了後こっそり参加した打ち上げの場で久しぶりにお会いしたA先生に「あ、ドバイ」と言われたのには笑った。
ラッセル・クロウとベン・アフレックが主演とぼちぼち豪華キャストなのに全然話題になってないのが逆に気になってケヴィン・マクドナルド監督の『消されたヘッドライン』 をふらりと見に行ってみた。
代議士のベンと新聞記者のラッセル(上半身のシルエットは中原昌也氏)が大学の同級生という設定はちと無理があるんじゃないかと思いつつも、冒頭のひったくりシーンが中々かっこよくそのまま途中までは結構盛りあがったんですけどね。中盤から、記者が大企業相手に大スクープを暴くのと並行にベンの妻とラッセルが学生時代にやっただのやってないだのうじうじした男同士のやりとりが挟まれてくるのが余計に感じられてだるくなってしまった。原作が人気ドラマということなので無理矢理話を短縮したっぽい感じ有り。それでも最後、締め切りまでの短い時間に事件を追っていく流れはリズムも良くて中々ええじゃないの、と思いかけたところにこのオチはだいぶがっかり。ここまで盛り上げといて結局キチガイひとりの仕業はないでよ。なんで普通に、企業による軍事民営化の陰謀についての映画に出来なかったのかしら。大人の事情?エンドロールのほのぼの感はちょっと気に入ったけど。
でも、こんな地味な映画でも撮影場所がいちいちスケールでかくって、久しぶりにアメリカ映画を見るとそんなことだけで十分感心してしまう。
編集局長役にヘレン・ミレン、気を利かしたつもりっぽいキャスティングもこういう女性の使い方をする頭の悪さには辟易。お気に入りのレイチェル・マクアダムスはアホっぽい役で可哀想やったけどやっぱり可愛かった。ロビン・ライト・ペンは相変わらずばりばり美しかった。かなり好きかも。
山形でも渋谷でも見逃していた『長江に生きる ビン・アイの物語』(08年、フォン・イェン監督。経歴見てみたらすっごいエリートなのね)をやっと東中野さんにて鑑賞。
正直中国の河にまつわるエトセトラ的な映画には少し飽き気味だったのですが、これは三峡ダム建設により移住を強いられたビンさん(漢字の出し方がわからない...)を巡るドキュメンタリーと言うよりビンさん自身についての映画だった。そりゃさすが7年間も撮り続けただけあるわという面白さでございました。でも117分と長過ぎないのもよろし。
病弱でろくに働けない旦那と幼い子どもを抱えて貧しい中生きていくビンさんの姿は非常に感動的なたくましさなのだが、なんか既視感、と思ったら自分のおばあちゃんとかその姉妹の姿とえらく被ることに気づいた。今更アホみたいやけど、ただひたすら、やっぱり女って凄いと言いたくなってしまう。笑いながら中絶の話をする場面はもう怖い。それと、あんな無茶な崖っぷちに人を住まわそうとする中国政府もやっぱある意味凄いと思った。結局あそこには住まなかったという字幕に拍手したくなりました。
そのまま夜はもちろん「爆音映画祭2009」 にて加藤泰監督の遺作『ざ・鬼太鼓座』(81年)を鑑賞。どんな映画か全く知らなかったんですけど、先日見た歌舞伎と笑いの融合「歌舞伎あるある」 も結構な衝撃だったんですけど、和太鼓と電子音楽の融合にはびっくらこきまくった。今回、愛用の指定席が先に取られてたのでヤケになって最前列で見たんですがそれで正解だった。ただひたすら太鼓のもんの凄い爆音と鬼太鼓座の人たちのもんの凄い肉体(あんなに腹筋使う楽器だったとは)をびしびし浴びる喜び。楽しかった。でも死んでも私は鬼太鼓座には入れないなと思った。ダッシュの後に笛吹くとか、無理。
たまには映画と酒以外のことにも興味もってみるべと久しぶりに美術鑑賞。今週末までの「ルーブル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」 に行ったら事前の下調べも虚しく80分待ちの札が。東京で開かれる大規模な展覧会を見る度いつも、いつのまに日本人はこんなに芸術好きになったんだ?てかお前ら大して興味ないやろ!と思ってしまうんですが、それでもみんなちゃんとお金払って行列に並んで絵画を見ようとしてるのがほんと不思議。こんな大勢の人が本気で興味持ってるならもうちょっとましな国になってる気がする。
80分はなんとかしりとりでやり過ごし大混雑の展覧会も、もちろんルーブルは本場パリで訪問し『はなればなれに』ごっこをして警備員に本気で怒られた微笑ましい思い出があるのですが、やっぱり本物はいいべと二年以上眠りっぱなしのマイ油絵道具を久しぶりに起こしたくなったのでした。隣りのギャルたちの感想がいちいち面白く、勝手に勉強になった。でも閉館間際のアナウンスがうるさいうるさい、出て行け出て行けと騒ぐわりにはぎりぎりまで売店営業で商売丸出し、やっぱり日本は日本だなと微妙な後味。
あたしったらほんとうっかり八兵衛に新文芸坐さんでの高倉健特集の日にちを勘違いしてて半泣き。本格的に脳がイカれてきたのかしらんというかなり切実な悩みを抱えながらとりあえず気を取り直してカップルと女子高生で溢れる映画館で独り廣木隆一監督『余命一ヶ月の花嫁』を見に行ってみた。
内容はもちろん実話を基にしたらしい乳癌に侵された余命一ヶ月な花嫁のお話で昨今流行りの人の命を食い物にして金稼ぐ系の映画なんだけれど、すんません号泣しました(榮倉奈々にでも瑛太にでもなく柄本明にだけど)。映画中盤から劇場は鼻水の音祭り。
見る前から主人公が最後に死ぬってことはわかってるし、病人にしては肌つや良過ぎやろとか癌なのに闘病シーンは咳き込むだけかよとか(20代のリーマンがアウディ乗れるかよとか)突っ込みどころが満載なのもほぼ半笑いなんだけど、半笑いを通り越して「これでいいのかも」と思えてくる妙な感覚。それは多分、この映画の大元である筈の主人公が自らマスコミに接触する場面と肝心の死亡シーンが拍子抜けする程あっけなく描かれていることに関係あるかと(どう関係あるのかを深く考える程興味はないけど...)。 おかげで129分退屈することはなかったが、最後のビデオレターは半分くらいの尺でよかったと思われます。さすがにちょっとだるかった。でもこのカップルの微妙な主従関係とかビデオの中で言う「日本語にない」という言葉にはほんの少し胸が痛んだ。
初っぱなの自転車のシーン、すごい良いけどなんかおかしいなと感じてたら人止めもせずに撮影したそうで、さすがに凄い(私があの場に居合わせたら走って追いかけるくらいしてるかも)。主治医役が安藤玉恵でなんか笑えた。瑛太より顔の小さい女優を初めて見た、榮倉奈々ちゃんのあの肉体はだいぶ偉大だ(三味線もおじょーず)。
それにしてもこのお話、ちょっとネットで調べるだけで下世話な情報がわんさかわんさか。読んでるだけで気分悪くなった。
たまには映画と酒以外のことも興味もってみるべと久しぶりに観劇。お気に入りの劇団ハイバイさんの最新作「リサイクルショップ『KOBITO』」、平日なのにアゴラ劇場超満員でございました。
多摩地区(らしい)にあるリサイクルショップに集まるおばさんたちのカオス、これでもかってくらいのカオス。冒頭の、全く意味不明なでもやたらしつこい演劇から笑いっぱなし。でもやっぱりやたら切なかった。一回も暗転もせずにものすごいスピードで場所や時代が見事に変わっていく舞台に、勝手に「えらく立派になって...」とひとり感動。うるさいくらい騒がしいおばさん(男が演じてるけど。これが全部女性だったらもっともっと面白かったとは思った)たちを見ながら、役者が発する言葉と音の意味に関して昨日見た『こんなに暗い夜』との真逆な表現がなかなか興味深かった。絶対適当であろうセリフを発しながらワケの分からないものを作る工場の場面とかカツラが取れる程暴れてた台風の場面とか、明日見たらまた全然違うんだろうなあ。楽しそうで素敵でした。ただ、罰ゲームか?ってくらい劇場が暑くて苦し過ぎたことだけが無念。
数年前から欲しい欲しいと騒いでいたAirMax95のイエロー×グレーを先日やっとゲットし早速張り切って履いて出掛けるも万が一AirMax狩りに遭ったらどうしようと不安で胸が詰まって中々心落ち着かず。街中で若者に靴を脱がされてる私を見かけたら助けてやって下さい。
数ヶ月前から見たい見たいと騒いで大阪まで行ったはずなのに何故か(嘘、ごめん)見逃しっぱなしだった小出豊監督作品『こんなに暗い夜』をやっとこさ見に池袋シネマロサさんで開催中の「CO2inTOKYO」 に夜な夜な向かったらえらい混雑。
映画は、あたしフィルムとかノワールとかよくわかんないんで頭良さそうなことは言えないんだけど、どうも作品の世界について行けず乗り切れず無念な結果に。監督の前作『お城が見える』は11分の短編だったので男性から女性へのDVという問題を映画として面白く不愉快に見ることができたけど今回は一時間以上の映画の中で女が男を殺したい程憎む理由に石女やらDVやらを使った理由が物語の中で一切わからなくて、テレビのコードでDVしたり死体の頭でガラスを割ったりする描写がただの不愉快に作られたものとしか感じられなかったと言うか。見ながら、せっかくここまでやってるのに色々もったいないなあと歯ぎしりしきり。色々次回作に期待。主演の宮本りえさんの声の低さと自主映画とは思えない綺麗な撮影と保健所の美術には心底感心した。ワンちゃんの演技もすごかったな。自分の家のテレビのでかさに改めて違和感を感じた。あと、めちゃくちゃ個人的にめちゃくちゃ大爆笑な会話がひとつあった。盗聴でもされてたのかしらん。
でまあ生中継の決勝戦を見逃したんですけどね。とりあえずフェデラー様優勝おめでとうございます。
こんなに通ってるくせに未だ毎回新宿駅で吉祥寺に行くにはどれに乗ればいいのかとオロオロ右往左往してしまうんですけど。
で「爆音映画祭2009」にて富田克也監督作品『雲の上』(03年)を。大好きな『国道20号線』よりも幾分ドラマチック(?)な作品ではあったけれどそれでも映画全体に漂う国道感が見ててなんとも言えない気持ちになって。チンピラくんが自分のアホさ真面目に話してるところで泣きそうになってしまった。面白かった。てか普通の状態で見たことないから比較できないけど爆音効果が凄まじかった、と思う。バイクのエンジン音も不愉快な程の蝉の声もお経と木魚も滝の音もどこかから聞こえる笑い声もなんか笑えるくらい凄いんだけど、後半のヤク中の男女がぽつぽつと話す声と人間を殴る鈍い音の響きはほんと怖かった。なんかヤバいことになってる、と主人公じゃなくても呟きたくなるような。こんな恐ろしい映画がいっぱい作られても困るけどでも確実に作られ続けては欲しいような。
この二日間、岩波ホールさんにてハナ・マフマルバフ監督『子供の情景』 (私は好きな映画でした)、吉祥寺バウスシアターさんの「爆音映画祭2009」 にて西村潔監督『ヘアピン・サーカス』(72年、酔っ払って見るのに最適。お腹に響くベースとエンジン音がたまらんかった)、ジャン=リュック・ゴダール監督『映画史』(98年、二回目にしてやっと268分一睡もせずに完走!)、ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ監督『放蕩息子の帰還/辱められた人々』(03年、蠅の音がすげかった)、更には黒沢清監督&樋口泰人さんのトークも拝聴、と珍しく真面目な映画を真面目に見たら異常に体力を消耗してしまい、ヘロヘロ。尾てい骨も限界を超え、さすがに昨夜は帰宅するなり化粧も落とさずソファに倒れ込んで寝てしまった。ゴダール&ストローブの爆音映画祭の混雑っぷりに、やっぱり東京っておかしな場所やでと再確認。でも相当楽しいのでまだまだ通い隊。
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