いつのまにやらシネアミューズ(ヒューマントラストシネマ文化村通り)さんが本日で閉館だそうで。98年に上京した頃、梅田の風俗店にまみれた雑居ビル五階の映画館(どーーしても名前が思い出せない。制服姿の中学生をレイトショーに入れてくれる良い劇場だった)出身の私は初めてここに来たとき「うへー、東京の映画館はお洒落でんがなー」と驚いたもんです。途中で完全に方向性を見失い最後まで迷走しっぱなしだった隣りのカフェも、映画も見ないのによく来てた。
と別に感傷に浸りたいわけではなく、ただ久しぶりに見たいからという理由でトレイ・パーカー監督『サウスパーク 無修正映画版』(99年)を劇場最終日に。中々心憎い作品チョイスである。
これを初めて目撃したときはあまりの事態にさすがの私もちょっと引いた、が、あまりの面白さに数分後には爆笑していた。今回もやっぱりファッキンに楽しいレジスタンス映画であった。ジョージ・クルーニーのお医者さんもサダム・フセインのブレイクダンスも黒人を盾にする作戦も最高やけどやっぱりクリトリスの女神(原文ママ)がもう。周りがノリのいいお客さんで良かったと安心する程笑わせて頂きました。スーパー下品でスーパー差別的やけど、やんちゃな小学生が主役の可愛らしい映画でもあるのでみなさんも是非DVDでご覧になるのがよろしいかと。アンクルファッカ〜がリフレイン。

昼、X-GIRLでコートを試着した瞬間、年齢によって似合うものってほんとに変わるんだという事実を身を以て痛感する。
夜、一部で何かと話題の松村浩行監督『TOCHKA』(トーチカ、ロシア語でコンクリートの要塞を意味するそうな)を拝見。ワンロケーションに登場人物が二人のみというこの映画、果たして大傑作か駄作かと興味津々丸で臨んでみたところ、意外と普通だった(悪気はない)。
トーチカが点在する荒野と海に赤いコートの藤田陽子と猫背の菅田俊と黒い犬だけで圧倒的に良かったので、途中のナレーションや最後の子どもがちょっと残念だった気がしなくもない。こんなに説明されると、ものすごくよくできた自主映画を見た後にいつも感じる「で、だから?」という感覚が疼いてしまうというかなんというか。いや実はその奥にある深い深い意味を私が理解してないだけかもしれない。やや弱気。
ほとんど幽霊みたいな菅田俊が暗闇の中で辛うじて携帯灰皿を使うのには笑ってしまった。最後にカメラが動く瞬間はおおかっこいいなとびっくりした。確かにこのものすごい音と風景は爆音上映で見てみたいと思った。

最近毎週水曜日はあらびき団で女芸人の頑張りを堪能した後深夜食堂 を見て男の人って単純でいいなあと感心してる、気がする。私には火曜日の鷹の爪くらいが丁度いい。麻生久美子より世界征服を目標として生きる。
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とあるドキュメンタリー映画を、上映時間以外何も調べず劇場に向かったら本日は男女共にサービスデーだからかまさかの満席で入れず傷心、そのまま近場で時間の合う映画を調べたら興味ゼロっつーかむしろマイナスな吉田大八監督『クヒオ大佐』 しかなかったもんだからどうしたものか。いやしかしまだ見ぬというか完成すらしてないであろう吉田監督次回作の文句を言うための予習と思えばなんとか。女一人客で堺雅人ファンと思われたらやだなーと過剰な自意識を振りまきながら(「情熱大陸」がなんか気に食わなかった)。
1970から90年代にに実在した「アメリカ空軍パイロットでカメハメハ大王やエリザベス女王の親類」と名乗っていた結婚詐欺師の物語に松雪泰子や中村優子が頑張って芝居してるとなればそれなりに面白くもなりそうなのに驚異的なまでの退屈感はもちろん主演の堺雅人が女をコロコロ騙せる程のいい男に全く見えないという点も大きいだろうがしかし監督の前作(腑抜けどもなんちゃらかんちゃら)やついでに『空気人形』の監督まで思い出してこういうネタさえ面白ければ映画が面白くなると思ってそれ以上のことを考える気がない人たちが作ったものを見るのはほんとイライラするというか時間の無駄というかTVかCMでやっといてよと言いたくなるものでつまりは頼むから次回作を公開中止にしてくれと言いたかったのでした。以上。
CKBのエンディングテーマと、相変わらず登場しただけで人を殺しそうな新井浩文だけはとても良かった。

とまあ映画気分が消化不良になったのでそのままレイトショーにて6回目のアンコール上映にしてようやくありつけた七里圭監督『眠り姫』 を(なんか、やたらタイミングの悪い映画ってあるやん?)。山本直樹は大好きだけどこの原作は未読。
風景画のような映像とナレーションで構成された映画ってのは事前に知っていたけど、こんなにホラーだとは予想外。濃い木の影が、落ちていくピンポン玉が、ペットボトルに巻かれる髪の毛一本がとても美しいけどめちゃくちゃ怖かった。こんな風に世界が見えていたらそりゃ気も狂うだろうよと思った。80分間だけでも狂えて楽しかったし、それはそれは不思議な映画だったけど、漫画が原作ってある意味これが正解だよなと思った。登場する猫がそらりーぬにそっくりだった。西島秀俊が語尾を上げるのは反則だなと思った。

とある洋服屋でへらへらしながらラビットファーのコートを試着してる真っ最中に動物愛護団体が毛皮反対のプラカードを抱えて店に乱入してくるというミラクルが起こる。店員と押し問答になっててなんかおもろかったのでその場で買ってやった。東京最高。
それでもやっぱりクリスチャン・ディオールのドレスが眺めたいのとアレクサンドル・ソクーロフ監督『ボヴァリー夫人』を見に行ったとさ。1989年の作品を09年に監督自身が編集しなおした作品だそうな。
感想としては、恥ずかしながらフローベルの原作は読んだことないんですが、それでもなんとなくこんなとんでもない作品じゃなさそうなことは想像がつく。映画を見てもボヴァリー夫人が愛人作って破綻したってことくらいしか具体的なことがわからなく、時代も舞台も一体どこなのか、始終響いてるハエの音とかやたらエコーがかかってるセリフは一体何なのか突然のアメリカンな音楽はどこから流れてるのか、あの足の病気は、あのでかい機械は何なのか、そして商人は何故Tバックを履いていたのか、意味はさっぱりわからなかったが大変エロくて面白かったー。馬車ってセックスできるほど広いんだという新たな発見もあった。瀕死状態で子どもを奪い合う女たちが恐ろしかった。
最後には目を光らせて完全にゾンビ化してたエマ役の女優さん、なんちゅう芝居をするんだと思っていたら完全な素人だとさっき知ってひっくり返る。

昨年の特集上映は完全にスルーしてしまったため何気に実は二本くらいしか見たことないキム・ギヨン監督『玄界灘は知っている』(61年)のため再びTIFF (ティフ、って発音するんですね)へ。の前に、ヒルズは喫煙所が少ないけれど警備員がうじゃうじゃいるわけでもないので道端でタバコを吸っても別にどうってことないという事実に気付く。
それはともかく。ギヨン監督といえば勝手に完全に「動く楳図かずお」なイメージで、今回もそんな映画を期待していたところ見てみてびっくり、楳図よりも白土三平だった。
太平洋戦争中学徒出陣で名古屋に配属された朝鮮人兵士たちの激しく熱い映画で、あまりの勢いに何故日本人役の役者まで朝鮮語を話しているのかと秀子さん積極的過ぎるやろとか(母親がやや楳図っぽかった)なんで上司の前でキスせなあかんねんとかいう細かいことはどうでもよくなって、まさかの衝撃のラストにはなんかもう朝鮮人すげえなと意味の分からない感動を抱いてしまったのでした。いやはやすごい映画だった。玄界灘は一切映ってなかったけど。
上映後の高橋洋&青山真治監督のトークで内容のほとんどが史実だという事実も衝撃的であった。気がつけば二日連続朝鮮人(俳優)が外国で戦争相手と腕相撲する映画を見ていたのであった。

11月5日からのアテネフランセさんでの万田邦敏監督特集に向けて久しぶりに佐藤央さんの連載が更新されました!予習のためにも是非ご一読を。

午後イチ、完璧に屋内なはずの携帯ショップで何故か私だけが蜂に襲われ店中大パニックというミラクルを起こした後、何気に実は初体験なホン・サンス監督『アバンチュールはパリで』 (原題は『Night and Day』...)を鑑賞。撮影はほぼ全てパリだけど登場人物はほぼ全て韓国人なこの作品にイケメンスターはひとりも出てこなかったけれど(北朝鮮の彼がちょっと西島秀俊っぽく見えなかったこともない。前髪短過ぎたけど)えらく面白かった。「韓国のゴダール」と呼ばれてるらしいホン監督(さっき知った)、でもこの映画のストーリーは庶民派なロメールみたいで、男と女のどーでもいいやりとりとゆるい会話とゆるい映像(全体的に褒め言葉)だけで展開される144分が見てて心地よかったのでしたセヨ。もちろんアホな男の身勝手な日記なんて読みたくないわいと怒れなくもないけれど30にもなると可愛くも見えるもので。女たちの性格の悪さも笑えたし。とすっかりホン監督にはめられたのでした。元オリーブ少女派におすすめ。
見ながら、犬のうんこが転がってる街にはときめかないけど確かに学生の頃パリで女友だちとやたらとアバンチュール!と叫んでたことを思い出した。詳細は忘れた。   

上映時間以外何も調べず劇場に向かったら本日は男女共にサービスデー&水着姿のゲイシャたちと大じゃんけん大会イベントの日だったらしく大変な盛況だった井口昇監督『ロボゲイシャ』 。その楽しげな様子をカメラ小僧に混じってばしばし撮影したのでみなさまにお伝えしようと思ったのに観賞後なぜか突然携帯電話がぶっ壊れてアップできずに無念。ごめんやす。
それはともかく。映画は、大好きな前作『片腕マシンガール』よりも何倍もスケールアップ、『G.I.ジョー』がハリウッドで許されるならこれは全然いけるんじゃないかと本気で思いました。そして生身の女優をダッチワイフに見立てて弄ぶよりもロボゲイシャ姿で胸からマシンガンをぶっ放しお尻から日本刀を振り回し敵と戦う姿を映画にする方が全然健全で素敵なことにも思えました。そしてCGの血しぶきはこういう映画でしか見たくないとも思いました(破壊されたビルが血を吹く)。と最近の不満を一掃してくれるような爽快な作品だった。まさかの戦車化はさすがに想像できなかった。普通のコメディ映画でさえ笑いを頭で考えて作るってものすごく難しそうなのにアクション且つ大爆笑(且つちょい感動)なんてもう想像つかないどすえ。
人気グラビアアイドルらしい主演の木口亜矢の頑張りも良かったしほとんど顔の映らない天狗コンビの身体もかっこよかった。裏ゲイシャたちもみんな楽しそうでちょっと羨ましかった、ビキニに髪結い姿ってどんな気分なんだろう...。

死ぬ前に一度実物を目撃しときたいなと思って前売り券を買ってみたのに舞台挨拶は見事にドタキャンされてしまったTIFF でのアッバス・キアロスタミ監督『シーリーン』は、それでももちろん作品だけで十分満足だったとさ。91分間、映画を見ながら別の映画を見ながら周りの誰かを見ながら自分を見てるような、不思議な驚きに満ちた時間でございました。ってこのワケのわからなさの正体はこの映画を見る他ないと思われるので公開の際にはみなさま劇場で目撃してみるのがよろしいかと思われます。69歳のおっちゃんが今これを二年かけて作ったという事実にも驚き。イランの女の人ってみんなこんな美人なんかいな!とも驚いたが、どうやらみなさん女優さんらしいですね。当たり前か。

実は映画前にめっちゃ今更ミッドタウンデビューを果たしてみた。別に用はないけどせっかく近くまで来たから行ってやるか的な上から目線で挑んだものの数分後には欲しいものがあり過ぎて半泣きに。資本主義は恐ろしい。でもレストランの種類は多いしかなり喫煙も可能やしで全然ヒルズより好きかも。

最近露出度の高いぽんずさん、一週間ぐらい前から妙な咳をするようになり(まんまこんな感じ)、昨夜はその激しい咳き込みっぷりで人間の目が覚める程だったのでこれはなんかおかしいとせっせと動物病院に連れて行ってみたのですよ(食欲や運動量に変化はない)。そこでケツに体温計を突っ込まれたりレントゲンをパシャパシャ撮られたり(一枚二千円もする...)した結果、ぜんそくとの診断。最後に注射をぶっ刺されてなんとか事なきを得る。
まあ結核とか肺炎とかいう大病じゃなくて一安心やし獣医さんも猫には珍しい病気じゃないと言ってはったけれど、 色々調べてみると原因は「急激な環境の悪化」だとか「器官の汚染」だとかで、えーでもウチは一応キレイにしてるし最近特に何か変えたわけでもないし一体なんだべとミストサウナを浴びながら色々考えてたら、はたと、こないだ浴室乾燥機に閉じ込めた事件を思い出した。あああああ。すまん。
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猫派のみなさんはうっかり乾燥にくれぐれもお気をつけ下さい。  
あ、でも高級ダイエットフードのおかげか体重は減っていた!夢の5キロ台!

予告を見た時点で半泣きになったので本編では渾身の下まつげを犠牲にする覚悟で臨んだニック・カサヴェテス監督『私の中のあなた』 。結果的にはそれほど泣きはしなかったけれど十分に感動的な良い映画でございました。
白血病の長女のドナーになるため遺伝子操作で生まれた妹と母親と父親と失語症の長男と。期待を裏切らないニックさんの「家族」を巡る物語は人工生殖技術と臓器移植に関する倫理にも非常に真摯でまっとうな、映画としても非常に真面目で優しい、「ニックさんええ人〜」というポイントで涙してしまうような作品。もちろん内容自体も涙を誘う感動ストーリーだけどどうやら原作小説とは大幅に違うらしい。
長女が同じ病気の男の子(初めて見たけどすっごい美しくていい俳優)と恋する場面の可愛らしさがほんとに憎めない。ノーメイクやぼさぼさ頭で頑張ってたキャメロン・ディアスは「母親」の普遍的なクレイジーさを上手く演じていたとは思うが、それより何よりやっぱりアメリカの10代ってほんと恐ろしいなとしみじみ思った。姉妹役の二人の芝居がすご過ぎる。榮倉奈々ちゃんなんかで満足してる場合じゃなかったと反省。歌詞付きの歌が流れるタイミングとその存在感が面白いなと思ってたら音楽は『SATC』の人だった。
で話変わるけどニックさんといえば先日WOWOWで偶然日本未公開の『アルファ・ドッグ 破滅へのカウントダウン』を見たんですけどやたらと豪華キャストなドラッグもので中々面白かったです。 でもこれももちろん家族映画。

まさかの早苗さんおめでたニュースにびっくりし過ぎて風邪もぶっ飛ぶ。最近読売新聞をとってないためリアルタイムで読めなかったことが今年一番の悔やみか。
なので無駄に元気になった体を持て余したため近所に根岸吉太郎監督『ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ』 を見に行ってみた。毎月15日はシネリーブルの日。
原作に大した思い入れもないものの、想像以上に立派な映画でこれまたびっくり。とてもフジテレビが制作してるとは思えない骨太な作品で感心致しました。もちろん根岸監督の演出力も田中陽造の脚本もすごいとしか言いようがなかったけれど、個人的に一番の衝撃だったのは、今まで好きか嫌いか判断する以前に興味がなかった松たか子がひどくいい女優さんに見えたこと。基本的に文語体の、不自然な台詞を違和感なく話すところは「やっぱり訓練してる俳優ってTV役者(妻夫木)とは違うんだなー」と感心できたし、あの田舎顔(失礼)がただ乱れた髪の毛だけでエロを感じさせる肉体はこの映画のためだけに生きてる感じが伝わって感動できた。竹内結子はこれを見て猛省すべきだと思います。
こんなにがちがちに芝居してる浅野忠信を久しぶりに見た気がするが、最低のヒモ男が憎めずなんともかっこよく、やっぱり良かった。現実に身近にいたら速攻コロッと落ちる。広末涼子は相変わらず眩しそうだった。男と女の後ろ姿が美しかった。と結構満足。
で話変わるけど、太宰治といえば、私が小学生くらいの頃役所広司が太宰役を演じていた二時間ドラマがやたら狂っててめちゃくちゃ面白かった記憶があるんですが、どなたかご存じないですかね?ビデオにもなってないっぽいし。

数日前に見た緒方明監督『のんちゃんのり弁』 が、地味だけどすごくいい映画で色々感心した、はずなのだが、そのまま風邪気味の体を引きずって呑んだくれた結果久しぶりに本格的な風邪状態になってしまい、ただ今いつも以上に頭がぼーーっと体がだるーーく冷静にものを考える能力がゼロ状態のためまた後日改めて...。全ては自業自得。子犬フェイスの小西真奈美がもはや市原隼人に似てきてることはメモ。

体調不完全を理由に今年のヤマガタは断念したくせに呑みには行く。昨夜は、友人が働いている新宿ゴールデン街のとあるバーが盛大に25周年記念パーティーを開くと言うのでお祝いに駆けつけたのでした。
新宿西口の高層ビル最上階にある立派な会場、久しぶりの立食形式、と想像以上にちゃんとしたパーティー(失礼)だったことにちょっとびびったのは最初の数分、場所はどこでも酔っぱらいたちは立派に酔っぱらいで、あっというまに愉快な大人たちのクレイジーな宴となって大変楽しかった。お客さんのほとんどが開店当時から来ているというばりばりの常連さん(半分くらいが養老孟司に見えた)で、でもみなさん本気でママさんにお祝いするため盛り上がってて、なんかすごく素敵だった。私も25年後、こんな風にお祝いしたりお祝いされたりする大人になりたいなあとしみじみ感じた夜。二次会のカラオケ、三次会の呑み会で色んな人と話したけど誰の名前も聞かなかったし誰にも聞かれなかった。こういうのが好き。
はじける大人たち。
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生まれて初めて生でゴーゴーダンスを見たかもしれない。  

楽しみにしてたわりには最終日になってしまった「キューバ映画祭」になんとかぎりぎりで滑り込む。平日の昼下がりだと言うのに結構な混雑。
トマス・グディエレス・アレア監督『ある官僚の死』(66年)&『12の椅子』(62年)を鑑賞。グディエレス・アレア監督と言えば『低開発の記憶』、ものすごく面白いけど個人的にははらわた煮えくり返る風映画をお作りになった方、今回も感動しながらイライラさせられるのかしらと思っていたら、両方とも大いに笑えるコメディ映画でびっくりした。『ある官僚の死』では昔のアメリカ映画ばりにパイ投げまで出てくるし『12の椅子』の元使用人はかりあげくん(ほんにゃらごっこ)ばりにやんちゃ。それでも内容は革命後のキューバ(知ったか)を舞台に大いに皮肉。両方とも冷静に考えるとだいぶ切ないお話だとは思う。
『12の椅子』のラストカットにぐっときたり(冒頭のアニメもかわいかったー)流れる音楽がいちいちかっこよかったり。大変おもしろうございました。キューバ人はでかいサングラスと太ぶちメガネがよく似合う。そして、私がキューバ映画を見に行くと100%の確率で劇場に東ちづるがいる。

この映画を見る前の予習のために結構なお金を払って白土三平「カムイ伝全集」を購入したのに友人にあっさり「カムイ伝とカムイ外伝は全然別物だよ」と言われてしまったため(続編だと思ってたからまず「カムイ伝」から入ってみた)「カムイ伝」も読みかけのまんま崔洋一監督『カムイ外伝』を強風の中見に行ってしまったとさ。
で見た結果、私が原作を知らないからという理由では多分ないと思うんだけれど、真面目にカムイの映画化を望む人たちは決してそこに『マトリックス』も『パイレーツ・オブ・カリビアン』も求めてないよなあと。いくらなんでもなCG使いに興ざめしてしまいました。忍者の動きが滑らか過ぎてただの空を飛べるすごい人にしか見えなかった。そもそも、いくら外伝とは言えカムイの出自が非人だという説明がほとんどなされないもんだからカムイがただの無口な強い人でしかないし。中途半端な身分差を表現するくらいなら純粋な忍者映画にした方がえがったんじゃないでしょうか。もっと他のやり方は許されなかったんだろうか。まあ明らかに続編があるようなこれから過去に遡るような終わり方ではあったのでどんな思惑があるのかはわかりませんが(ほんの数分の、非人時代の回想シーンは良かった)。小雪が黒い馬に乗って現れるシーンと松ケンのふんどし姿にはちょっぴり興奮してしまいしたが。あと、大後寿々花ちゃんがやっぱり良かった。脚本がクドカンである意味はパンダ効果以外よくわかんなかった。

天気同様、猫たちも大変荒れております。
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なんか今日からの新宿ロフトはすごいことになってるらしい(DRIVE TO 2010)との噂を聞きつけ、ミーハー全開で初日イベントに行ってみた(某画伯はドタキャンしたらしいですけど...)。さすがにこのメンバーなのでチケットはとっくに完売、だったらしいが、こういうときに持つべきは未だ正体不明の夜のおにいさま。おかげで雨の中当日券を求めて並ぶ人たちを横目にするする入場させて頂きました。めんご。しかし相対性理論のライブは一曲聴いたら「人多い!」と愚痴ってするするbarスペースに引きこもるあたしたち。めんご。そんな中、初めて見た&聴いた「キノコホテル」のかっこよさには久々興奮した!こんなガールズバンドが存在するのかと知れただけですごく嬉しい(サイトの映像より実際のライブは全然パワフル且つプロフェッショナルだった)。今のうちに絶対誰かPV撮っとくべきでっせ。
いやあそれにしても久しぶりのオールスタンディングライブは疲れるもんやねえ(耐えきれず途中床に座ってたけど...)。雨でのむくみも相まって足ぱんぱん。

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これでも痩せた!って言われるんです。
実は先日ついうっかり、浴室乾燥機をつけた風呂場にほぼ一日監禁されてしまったぽんずさま...。あの乾燥度は人間でも相当キツい状況だと思われる。いやこっそり忍び込んだ彼が悪いと思うんですけど。
それ以来、体毛は全体的にばっさばさ、鼻の頭はかっびかびで微妙に心配っちゃあ心配。でもこんな顔して寝てるから大丈夫か。
飼い主は飼い主で時たま原因不明な心臓の激痛(何これ)に襲われながら一日かけてしくしくと衣替え。全然大丈夫じゃない。買っても買ってもハンガーが足りない。
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メス猫はすぐにこんなポーズをとるから恐ろしい。  

発売日の昼過ぎには既にチケット完売って有り得へんって!シネフィルみんなおかしいって!!
ったく、オリンピックも落選で(だろうとは思ってたけど)土建屋の希望も見失った中、もうこの監督の新作には興味なし〜と思っていたのに主演のぺ・ドゥナがダッチワイフ役と聞けば見に行かずにはいられね〜と誘惑に負けて是枝裕和監督『空気人形』 にまんまとはまってしまったとさ。
心を持ってしまった空気人形を演じるドゥナちゃんが126分間ひたすら超ミニスカのコスプレでこの世のものとは思えない美脚を披露、惜しげもなくヌードも披露、サービスカットに入浴シーンまであり、でも人形だから拙い日本語と超純真なハートがエロの対象ながらもヨゴレには見せないという、ファンにはたまらない作りとなっております(途中プロモーションビデオ化してます)、が。隠しきれないロリコン臭に個人的には拒絶反応。それでも相変わらず素晴らしいドゥナちゃんの存在感とおおおここまでやるかという監督の変態性(人形の空気が抜けたりそれを臍から入れたりするシーンとかドゥナちゃんが自分で膣を洗うシーンが愉快なくらいキモい)は楽しめた、が。
業田良家の原作を読んでいないのでなんとも言えないんですがけど、これってどこまで本気でどこまでギャグなんでしょうか。内容的にはダッチワイフが阿部定に大変身というホラー且つ大いに笑えるものだ思うんだけど、途中で挟まれるACのCMみたいな過食症の女とか不穏な父子家庭とか老いと闘うおひとりさまとか中途半端に人間の孤独を表現しました的なダサ過ぎる感覚は冗談と受け止めるべきなのか否か(もし深刻に心を持った人形と心の動かない人間の存在を描きたいならダッチワイフの持ち主である板尾創路をもっと有効に使うべきだろうよ)。もちろんこのステレオタイプな世界にいまどき感動も共感もできないけれどいや是枝監督なら真剣にやってそうやなと思ったもののラストの微妙さに混乱のまま。ゴミ置き場にゴム人形が転がってる風景に「きれい...」は普通言わないでしょう。飛躍的にクレイジー。...でもまあ多分、この映画で伝えたいことは作品見るよりも「悲しきコピー・ロボット」聞く方が泣けると思う。ごめん。
結果、とにかくぺ・ドゥナになんでもかんでもやらせたい!という監督のアブノーマルなカミングアウトに敬意を表して文句を言う気にはならないけれどそれでもやっぱりリー・ピンビンと種田陽平がモッタイナイ感は残る(もちろんすごかったけど)。ARATAの急速なトヨエツ化には驚いた。板尾の「俺のブログ...!」はもっとウケるべきだと思う。いやいやそんなことより何より空気人形のドールスキンはどうやって作るのだとエンドロールをガン見してたらメイク協力はドゥ・ラ・メールだった...。

こういう、低気圧が近づくにつれほんとに体の芯からダルくなってベッドから一歩も動けない現象って絶対20代前半の頃にはなかったと思うねんけど、まさかこれが加齢?それとも私が日々虚弱になってるだけ?と悩んでる間に10月に。それでも体に鞭打って、夜のおにいさまが催してくれた快気祝いには夜な夜な足を運んで呑んではいる。そこで生まれて初めて(多分)堂々と人を騙してみたりもしている。
しかしさすがにそんなじゃいかんと反省、本日は雨の中渋谷へ向かいシネマヴェーラさんでの「追悼、長谷部安春」に行ってみた。今までほとんど見たことないよな〜と思ってちょっと調べてみたら、なんと「あぶデカ」作った人だったんですね。タカとユージと浅野温子(と木の実ナナの一時停止ラストカット)にはだいぶ楽しませて頂いたもんです。追悼。
一本目『女番長 野良猫ロック』(70年)、出てくる男たちがとことん情けなく、女たちがどこまでもかっこいい潔さに痺れる。あんまりはっきり描かれてなかったけど梶芽衣子以外のスケバンたちはレズビアンなのかな?この頃から男に間違われるキャラの和田アッコ姐さんも、今じゃ芸能人の軽犯罪すら許してくれないけどここではバイクを乗り回しサバイバルナイフを振り回しでだいぶ男前。新宿の地下街や歩道橋でカーチェイスって、40年前でもなんで可能だったのかが不思議。梶芽衣子のサングラスがニコール・リッチーみたいで可愛かった。
二本目『広域暴力団 流血の縄張(しま)』(69年)、 タイトル通り文句なしなヤクザ映画だったのだが、めちゃ個人的に男と女が絡むシーンのエロさ不足に不満が、って別に全然エロ映画じゃないからいいんですけど。観賞後、それにしても若い頃の小林旭って吉川晃司に似てるよなーと不謹慎なことを考えながらエレベーターに乗ったら見知らぬおじさんに「やっぱり旭は最高だよね!」と声を掛けられたので、うつろに「うん、最高!」と返事をしておいた。