説明求む
旅行帰りの私的恒例行事、発熱。
今日も予定通り朝からフラフラしておりましたが、オレンジジュースとアクエリアスのおかげでだいぶ復活しました。
そんなぼーっとした頭で山形のことを思い出しながら、やっぱりどうしても腑に落ちない、というか、納得出来ない、というか、理解出来ないことが一つ。
昨日の日記にも書いたように、今回の映画祭では「日本に生きるということ 境界からの視線」という特集が組まれ、主に在日韓国・朝鮮人についての貴重な映画がたくさん上映されました。
私の場合は、まあ、帰化してるけど一応自分が在日やし、という思いもあるけれど、ただ単純に、今まであまりにもこの分野の事柄や映画について不勉強だったので、いい機会だ!と思い、映画祭の半分以上をこの特集に費やした次第。
見た作品はどれも期待を裏切らない充実した内容。
『三つの名前を生きた映画人』(金載範監督)『2つの名前を持つ男』(田中文人監督)で、戦前から戦後にかけて、在日朝鮮人であるという事実に人生を翻弄された映画人たちについて初めて知る。めちゃくちゃ興味深く、衝撃的。なぜ自分が今まで知らなかったのか(知ろうとしなかったのか)、恥ずかしくなる程。
そして、ドキュメンタリー映画際ではあるけれど、この特集では、韓国が在日をテーマに扱って撮った劇映画や、朝鮮総聯が日本を舞台にして撮った映画なども見られた。
ので、私は『銀のかんざし』という在日本朝鮮人総聯合会結成30周年の記念に、総聯と北朝鮮の合作で撮られた作品を見たのだが…。
まあ、まず、日本を舞台にしているのに、登場人物が全員朝鮮語を話しているという時点で確かに笑える。その後も、主人公の行動がいちいち本気なんだか冗談なんだか、かなりビミョー。周りのお客さんは律儀に声を出して爆笑。まあええわ。
が、20年間献身的に総聯のために働いてきた(新聞配達)主人公に、娘がいい加減仕事を辞めることを勧めた時、主人公が「祖国が統一される日まで配り続ける」と応えることに対してお客さん大爆笑。なんで?ほんまに意味が分からん。何が面白いの???(映画の流れ的に、冗談で言ってるわけじゃないことは明らか)
笑ってる人たちは、みんな在日で、周りの日本人に対して皮肉のつもりで笑ってるのか、もしくは、みんな日本人で、あまりに何も言えないから自暴自棄で笑ってるのか、と、色々考えてみたが全く分からず…。
この笑いについて私が理解出来るように説明して下さる親切な方がいらっしゃれば、お手数ですが、メール下さい(本気)。
もし、日本人の客が、現在の北朝鮮に関するニュース番組を見るような感覚でこの映画を見て笑ってたなら、あまりにも悲しい。もしそうなら、そういう人たちは、同じ特集で上映された在日のカメラマン金井成一によって撮影された『家なき天使』という日本統治時代の韓国を舞台にして撮られた作品のラストで突然日の丸が上がる時、どういう気持ちだったんだろう。むー。そして話は韓流ブームの卑劣さについて繋がりそうな気がするが、今日はしんどいので保留。
なんかまとまりのない文章になってしまいましたね。熱のせい、ということでご勘弁を。