1.31
ダブルとは…
今日からフィルムセンターの「ドイツ・オーストリア映画名作集」が、無声映画の伴奏付き上映週間に。
無声映画の伴奏上映と言えば大概の場合がピアノなのだが、今回はヴァイオリンも有り、と噂を聞いていたので、演奏者が2人、もしくは交互に弾くのかなあと思っていたら…。
一本目『除夜の悲劇』(ルプ・ピック監督)が始まってびっくり。伴奏者のギュンター・A・ブーフヴァルトさん、ピアノとヴァイオリンを同時に弾くの!どうやってるのか気になって、スクリーンよりそっちの方を見てしまったよ…。暗くてよく見えなかったけど…。
いや、ちゃんと映画も見たんですけどね。
全く字幕もなく、ほとんど室内だけで進んでいく、物語もシンプル過ぎるくらいな嫁・姑を巡るお話。それだけで60分(66分?)の映画がちゃんと面白く成り立ってるってのがすごい。なんで今はこういうことが出来なくなってるんだろう、とぼんやり考えた(考えただけで、答えは出してないけどね)。
二本目『巨人ゴーレム』(パウル・ヴェゲナー監督)も、やっぱり伴奏はダブルだった。やっぱり気になったけど、見えなかった。
命を吹き込まれた泥人形ゴーレム。怪物のくせに何故か切ない、というか、怪物は何故かいつも切ない。ロケーションとかエキストラの規模が半端なくでかいのに、肝心のゴーレムはどこかこじんまり…。ラストのオチも「え!?」って言いそうになった程呆気なく…。面白かった。
面白い映画と素敵な伴奏を2つも堪能し、その後友だちと美味しいご飯とお酒にまみれ、上機嫌で帰宅するも、猫たちは未だ闘争中でちょっと悲しくなる。