BLOG

4.26

人間アラベスク…

初めて高田馬場駅から東西線に乗って阿佐ヶ谷に行ってみる。乗り換えがなくて楽やけど電車賃が大阪並みに高くてショック、を受けるフリをしながらラピュタ阿佐ヶ谷へ。結局、絶対に見ようと思ってた作品を幾つか逃してしまい、かなり悔いの残る中川信夫監督特集に最後のあがきを。

1本目は『番場の忠太郎』。

めちゃくちゃ面白いし泣ける、んですが、いかんせん1955年の作品で、フィルム状態がかなりよろしくなく、いい場面で突然ぶちっと映像が途切れたりするもんだから若干の消化不良感は拭えず…。それでも勿論素晴らしかったですけど。何度も出てくるチャンバラシーン(特に宿屋で暴れるところ)にはサブイボ立たずにいられない。子どもの歌声がバックとかさー。

良い人なんだか悪い人なんだか、役どころの意味さえもよくわからない森繁久彌がやたらと良くて、忠太郎(若山富三郎)との別れのシーンには涙。で、山田五十鈴がかっこ良過ぎた。「忠太郎~」の声にもらい涙。そう、愚痴っときながら実は終始涙。

2本目は『怪異談 生きている小平次』。中川監督の遺作で、77歳の時に前作から13年も間をおいて撮られた作品だそうな。

これがまたどえらい映画で…。あまりに色んな意味で色んなことが衝撃的で、見ながら「ちょっと待って!」と言いそうになってしまった。一本目とのギャップありすぎ。このプログラムの組み方、わざとか?

いやあ、いくらATGとは言えこんな前衛的な時代劇、『オペレッタ狸御殿』以来だわってくらいわけわかんない、けど面白過ぎる。やっぱりおじいちゃんって過激な人種なのねと再確認。

劇中2人の男と1人の女(ジム・キャリーではない)しか出て来なくて、ただその3人の三角関係のもつれ→殺人→うわ生きてたんか!の繰り返しなだけなのに。映画ってすごいねえ。

とりあえず、おちか(宮下順子)を一目見るためだけにでも見る価値有り。騙されたと思って見てみ(DVDとか出てるのか、全然知らずに言ってますけど)。

クドカンが昼ドラの脚本書くんですってね。ちょーっとだけ見てみたい、かも。