京橋→有楽町
フィルムセンターで今年から始まった「映画の教室2006」という企画が相当すごいらしい、という噂を耳にしたので行ってみる。念には念を、と開場1時間以上も前に着いたのに、既に長蛇の列。確かにすごかった。
それでもなんとか席はゲット出来たので、無事『赤い靴』を観賞。1948年の作品で、マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガーという監督。名前くらいは聞いたことあったけど、詳細に関する情報は一切知らず。チラシには「バレエ映画の名作」とあるけど、バレエ映画なんて殆ど見たことないから想像もつかず、という状態で見る。
始まって数分は、バレエ団のエラいさんと若いプリマドンナと作曲家(←クラスター役の俳優が老け過ぎだったのが気にかかりまくり…)を廻る物語、くらいに思ってたのだけれど、途中で出てくる「赤い靴」(アンデルセンの)の舞台のシーンに度肝を抜かれる。15分くらい続くそのシーンの、映画的なバレエの舞台の演出や撮影の素晴らしいことすごいこと。唄うわけでもなく話すわけでもなく、ほんまに主人公のプリマドンナ(モイラ・シアラー)が踊ってるだけやねんけど、映画にしか出来ないバレエなんて存在したのか!という感じ。舞台上だけでもなく画面上だけでもなく…。上手く言えませんが。踊りもキレイで、ひたすらうっとり。その次のシーンが静かな稽古部屋ってのも良かった。
それでも全体の物語はありきたりなラブストーリー、とナメてたら、ラストがすごかった…。これは幻想的なお話(「赤い靴」のような)なのか、超現実的なお話(女性が仕事と家庭の選択を迫られた時の唯一の行動として)なのか…。意外と怖い映画でした…。
で、先日プレゼントに送っておきながら自分が最新作を見ていない、ということを思い出したので、『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』を見にいく。これも監督は2人組か。
上映終了間近だからなのか、キャラクターグッズが殆ど売り切れでかなりテンション下がるも、作品がおもしろ過ぎて1人興奮しまくる。アカデミー作品賞の『クラッシュ』より、長編アニメ部門受賞のこっちの方が絶対にあらゆる意味で面白い。まじで。
姿を現さない巨大ウサギとの追いかけ合いのシーンはいちいちかっこいいし、フツーにドキドキするし。細かいギャグもちゃんと笑えるし(個人的にはオルガンネタがツボだった)、パロディも嫌味じゃなく。大満足でございました。が、相変わらずウォレスの女性の趣味がビミョーなことだけが気になった。