8.04
『チーズとうじ虫』
最近、暑さのせいか引っ越し疲れのせいかでボーッとしてて、映画の情報チェックが疎かになっている。はたと気がつけば今日が最終日だったので急いで東中野へ『チーズとうじ虫』を見に行ったのさ。
監督である加藤治代さんが、病気の母親を看病するために戻った故郷でカメラを回すドキュメンタリー。癌のお母さんは映画の途中で亡くなるけれど、映画はその後も続く。映画の中での季節の移り変わりを見てると、結構長い期間撮影してたんだろうと思われるが、作品自体は98分。
昨今流行(してるらしい)のセルフドキュメンタリーはあまり好みではないんだけれど、この作品には、特異な環境を映画にすることの下心が一切感じられず、見てて気持ちよかった。お母さんのキャラクター(めちゃ陽気)が素敵。自分が入院中撮影されてもあんな笑顔は出来ないなあ。それと、保険金の使い方がおもしろかった…。
なんか、すごい瞬間とか感動的なシーンがあるわけではないけれど、こういうもんだよねと思いつつ。
ただ、何故か、自分の孫が撮った娘の生前の元気な姿の映像を自宅のテレビで見る祖母の姿、というのが、感動的とか叙情的を通り越してものすごくグロテスクなものに見えてしまい、正視するのが辛かった。なんでやろ。