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9.01

車とエロと外国人と

9月!涼しい!ってか寒い!

周りでやたらと評判がいいので気になっていた『カーズ』(ジョン・ラセター監督)を上映最終日に駆け込んで見に行く。もちろん字幕版ね。

同じ監督の(2やけど)トイ・ストーリみたく、人間界の中での車たちの物語と勝手に想像してたら、全てが車で構成されてる世界(蠅までも!)の物語でちょっとびっくり。

冒頭のレースのシーン、あんなスピード感とリアル感をこんな完璧なCGで見せられたらもうどうにもできないですね。撮り方(?)も良いし。話の展開(主人公の車が田舎に行っしまうところとか)にもうちょっと工夫が欲しかったけど、主人公がヒロイン役のポルシェ(キャラクターとして全然可愛くない…)に恋する瞬間(水際を走る姿がスローモーション!)なんて『ハチクロ』より胸キュンできた。背景のCG(とその見せ方)も見事過ぎる。

そして、楽しみにしていたエンドロールは期待を裏切らず『モンスターズインク』に引き続き泣かされた。ほんまにすごい。映画自体は正直中盤ちょっとだるかったけど、このエンドロールで全部オッケー。一見の価値有り。この手間と愛を想像するだけでひたすら尊敬の念。重要なキャラの声優がポール・ニューマンだと見た後に気付いたことにはややショック…。

と、珍しく可愛らしい映画を見てしまったので、バランスをとるために、夜はレイトショーで石井輝男監督の『異常性愛記録ハレンチ』。自分でもうっとりするほどのギャップ。

確かに、異常な性愛のハレンチな記録で、69年の作品なのにDVやらストーカーやら同性愛やらその他諸々現代でも通用するネタ満載。ほんとなら笑えない内容のはずなのに若杉英二の芝居のせいで会場は大爆笑。小太りの天パで顔の濃いおっさんが「愛してるよ~ん」「寂しいんだよ~ん」を連発する姿(変なダンスとか…)は、個人的に「生理的に無理!」と叫びたかったのだが、作品が面白過ぎて最後まで凝視してしまう。夢に出てきそうで怖い。それでも89分見れるんだからすごい。

始めの方は他のお客さんと一緒に笑えたんだけど、だんだんほんまに怖くなってきて、こんな男にだけはひっかからないようにしようという教訓まで得られた映画でした。主人公の橘ますみの可愛さが救い。

それにしても、劇場内に関係者がいるわけでもないのに上映終了後拍手が起こる映画は久しぶりだったな。

と、私がボケーッと映画を見てる間にこんなことがあったそうな。どうするよこれ。