『雪夫人絵図』
7月に引っ越して以来ずっと気になっていた近所のおにぎり専門店「ぼんご」(寿司屋風カウンター形式)にやっと行ってみた。午後4時と中途半端な時間なので空いていたが、TVの取材中らしく今イチ落ち着かなかったけどおいしかった。女性ならひとつで結構十分な大きさなので今回は高菜にぎりしか食べれなかったけど、20以上ある具はこれから攻めていきたい。
その後あれやこれや買い物や買い物やをしてたら丁度いい時間だったのでフィルムセンターで再開した溝口健二監督特集に行って『雪夫人絵図』(50年)を見る。結構な混雑。
婿養子の旦那に、自分の財産を使って愛人を作ったり変な商売に手を付けられたりと散々ひどいコトされてる主人公・雪(木暮実千代)。周りの人たちも旦那の悪行を知って雪の見方をしてくれてるのにどうしても旦那と別れられない。なぜなら彼女は旦那の肉体の虜だから。と、渡辺淳一先生もびっくりの熟女エロもの。エロいのなんのってあなた。まだまだ小娘の私には刺激が強過ぎて困ってしまいました。能面の帯締めとか、怖過ぎるし。
それがまた、具体的なエロ描写なんてものはあるわけなく、木暮実千代の表情がエロいとかでもなく、ただ木暮実千代が立ってる全身の姿だけで雰囲気が異様でエロくいのよ。なんか、着物の襟元の開き具合とか、人がいっぱいいるシーンでもそんなところに目をひかれてしまうマジック。昨今の、過激なシーン連続!みたいなちょいエロ系映画を作ってる人らに、女優をムダに脱がさなくても十分18禁の映画は撮れるんですよと教えたくなった。木暮実千代、他の映画ではこんなエロ気ムンムンな女性に見えなかったのなあ。ほんと不思議。
もちろんエロいだけが魅力な映画じゃなく、白黒画面に芦ノ湖の霧がかかるシーンの美しさ(それすらもなんでかエロいんだけど)や、人が動き回る旅館のセットやカメラの動きにもうっとり。終盤、旦那の姿が哀しくて泣ける。
フィルムセンター、最近混んでるわりには知り合いが少なくてちょっぴり寂しいデス。