8.25
『ぐるりのこと。』
見た過ぎる映画を中々見ない癖がありまして、それで気づいたら上映終わってたなんてポカもたまにありまして、やっと橋口亮輔監督最新作『ぐるりのこと。』を見に行きまして、ここまで人間人間そして人間で押す映画も久しぶりに見た気がしました。これを無神経と言ってしまうことも出来るんだろうけど、私は個人的には擁護派。ただの無神経にしては度が過ぎるのでそんなことわかってやってらっしゃるんでしょうし。映画的にダサイよーとか140分はやっぱたるいよーとか思うところもあったけど、いい作品なんじゃないでしょうか。こんな映画を見ても泣かないなんて私も大人になったもんやなと自分で自分に感動しました。希望的なラストのように見せかけて実は全然そうじゃないところが気に入った。お茶室の少女の笑顔が良かった。メイン(であろうと思われる)の長回しシーンでの夫婦のやりとりは今イチ冷静に判断出来ない。木村多江は凄いと思ったけど。
それにしてもこのリリー・フランキーはずるい。そりゃこの人モテるわな。微妙な声(鼻にかかった低音)と微妙な訛りがたまらなく、しょうもない小説なんて書いてないで俳優になればいいのにと思った。安藤玉恵と新井浩文はやっぱりええ役者やなと思った。片岡礼子にはうっかり気づかなかった。
次回作はできれば早いうちに見たい。
そうそう、とある方から『ハプニング』の車内にいるのは監督ではなくただのインド人だという指摘を受けました…。失礼…。
っていうかマジでぽんずの肉球が臭過ぎる。