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12.23

悶絶!!返し

うっかり今日は祝日&明日はクリスマスイブってなことを忘れて渋谷に出たら街はどえらいことになっていた。そんな日にキチガイめいた帽子を被った29歳女がひとりポルノ映画を見に行くのってどうなんだろうと思いながらも渋い二本立てだったのでシネマヴェーラさんの「官能の帝国ロマンポルノ再入門2」(続夫婦刑事2的な)特集にいそいそと。
柛代辰巳監督の『悶絶!!どんでん返し』(77年)、わかりやすいっちゃあわかりやすいようなでも何もそこまで倒錯しなくてもと引き止めたくなるような性の倒錯祭りで、映画自体もお祭りみたいなめちゃくちゃなノリはもちろん大変かっこよく面白かったのですがそれでもふとたまらなく不愉快になるのにそれでも面白いと思わせられるこの人の映画ってどういうことなのだろうといった風なことを考えたりしました。最後の、声と映像が全然合ってない男女のやりとりがやったらかっこよかった。素朴な疑問として、冒頭に出てくるようなエロキャバレーって過去に実在したのでしょうか?
曾根中生監督の『新宿乱れ街 いくまで待って』(77年)をニュープリントで。日活マークの意味不明な激しい音楽とか突然の字幕とか、十分おかしな映画だとは思うが一本目の衝撃に負けてなんだかとても落ち着いた青春映画を見た印象。暑苦しいのにカラカラな、芸術家気取りの若者たちが見てて切なかった。でもこの時から荒井晴彦せんせいの脚本はビューティフルドリーマーだなあとちょっと思った。ゴールデン街の風情とそこで働く女の子たちの仕事が今とほとんど変わってないことにびっくりした。