BLOG

2.11

『余命』

へい復活。再三「風邪引いたら死ぬよ」と医者に言われてるわりには献身的な介護により今回も無事生き延びてみました。なので早速祝日のシネコンに向かったらどえらい混雑でびっくりした。映画産業は健在なのかと妙に腑に落ちないまま、『余命』( 生野慈朗監督、TVドラマ界では大変な巨匠らしく、前作『手紙』も見てない私は初めて知りました)を鑑賞。
結婚10年目にしてめでたく妊娠したものの乳癌が再発しかし妻はその事実を夫に伏せたまま出産する覚悟を決める…、 とわかりやすいお涙モノ(タイトルで既にラストわかるし)は苦手なはずがこれがもう真面目、誠実、これでいい、と断言したくなる映画で、ただ良かったのでした。特に何かすごいことをやってるわけではないけれど、とにかく主演の松雪泰子と椎名桔平が久しぶりに素晴らしくて(撮影日誌を読まれるとよろしいかと)。桔平ちゃんの鼻水と松雪のほぼ素顔には深く感動した。
131分、ちと長いよと思わなくもないが、東京の自宅と奄美大島の田舎を舞台にゆっくり季節が変わっていく感じとかみんなの細かい生活に対する丁寧さは決して退屈には感じず。お金の話やセックスの生々しさもなんか良かったな。最後、子どもが成長してからのエピソードはちょっと不要かなと思ったり、生まれたての赤ん坊がカットごとに明らかに別人なのはどんな理由があったんだろうと邪推してしまったけど、それくらいはまあ。
私はうっかり今日見に行ってしまったけど14日カップルで行くとふたりで二千円で見れるそうです。個人的には特にフリーランスの男性がパートナーと見てみることをお勧めしまーす。マジで。