7.29
『レスラー』
渋谷での用事ついでに今更ダーレン・アロノフスキー監督『レスラー』を見に行ってみたら、劇場前で男ふたり組が見る見ないで大喧嘩してて怖かったです。
主演のミッキー・ロークの実人生とかぶりまくる落ち目なレスラーの物語、と言われても、ミッキー・ロークをそりゃ名前は知ってるし顔も他の映画でわかってるけど「ああ昔はかっこ良かったよね」と言える程どんな人か知ってるわけではなく。そんな私でもとりあえず、この映画がミッキー・ロークじゃないと成立しないんだろうなということはわかりました。老いてボロボロの体(特にお尻)とあの顔を見てるだけで泣けと言われれば泣ける(老体に鞭打った迫力あり過ぎなプロレスシーンは生傷が恐ろしくてほとんど目を瞑ってしまいましたが)。ストリッパーとの恋も娘との関係も切なくて良かった、と思うのですが、なんとなく、俳優にここまでさせてそれで何がしたかったんだろうという宙ぶらりんな疑問が残ってしまった。ギリギリな男の生き様を描くのにいちいちドキュメンタリー風に撮ってみたり日サロ行かせてみたりスーパーの店員させてみたるするわかりやすさが邪魔な気が。面白くなかったってわけじゃ全然ないんですけど。
楽屋でのレスラーたちのやりとりがなんか面白かった。きちんと裸になってストリップするアメリカの女優はすごいなあと感動した。それでもやっぱり、プロレスというスポーツ(?)の魅力は私にはまだまだ理解できなかった。なんであんなことするのんな。