10.15
『ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ』
まさかの早苗さんおめでたニュースにびっくりし過ぎて風邪もぶっ飛ぶ。最近読売新聞をとってないためリアルタイムで読めなかったことが今年一番の悔やみか。
なので無駄に元気になった体を持て余したため近所に根岸吉太郎監督『ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ』 を見に行ってみた。毎月15日はシネリーブルの日。
原作に大した思い入れもないものの、想像以上に立派な映画でこれまたびっくり。とてもフジテレビが制作してるとは思えない骨太な作品で感心致しました。もちろん根岸監督の演出力も田中陽造の脚本もすごいとしか言いようがなかったけれど、個人的に一番の衝撃だったのは、今まで好きか嫌いか判断する以前に興味がなかった松たか子がひどくいい女優さんに見えたこと。基本的に文語体の、不自然な台詞を違和感なく話すところは「やっぱり訓練してる俳優ってTV役者(妻夫木)とは違うんだなー」と感心できたし、あの田舎顔(失礼)がただ乱れた髪の毛だけでエロを感じさせる肉体はこの映画のためだけに生きてる感じが伝わって感動できた。竹内結子はこれを見て猛省すべきだと思います。
こんなにがちがちに芝居してる浅野忠信を久しぶりに見た気がするが、最低のヒモ男が憎めずなんともかっこよく、やっぱり良かった。現実に身近にいたら速攻コロッと落ちる。広末涼子は相変わらず眩しそうだった。男と女の後ろ姿が美しかった。と結構満足。
で話変わるけど、太宰治といえば、私が小学生くらいの頃役所広司が太宰役を演じていた二時間ドラマがやたら狂っててめちゃくちゃ面白かった記憶があるんですが、どなたかご存じないですかね?ビデオにもなってないっぽいし。