11.03
『アンナと過ごした4日間』
TIFFでの特集上映は結局前売り券を一枚もゲットできず「映画獣たちどんなけ暇やねん!」とぷりぷりしてしまったのですが、本日イエジー・スコリモフスキ監督17年ぶりの最新作『アンナと過ごした4日間』 を見て、これならチケット即日完売もしゃーなしと大いに納得してしまったのでした。めぢゃぐじゃ面白かった(ついさっき自分の日記を検索して『ザ・シャウト』の監督だったんだと知ったけど…)。そりゃそんなに人気なら面白いのは当然なのかも知れないけど、個人的にもあらゆることがビンゴに好みで。
寒そうな田舎街を舞台に冴えない中年男が惚れた女にアタックする勇気もなく彼女の寝室に忍び込むも何をするわけでもない4日間の物語が、車を押す男たちも牛の死体もアコーディオンもぬかるみで転ぶおっちょこちょいさも勝手にボタンを縫う姿もひとりのパーティーもアンナの腰回りも犬の遠吠えもダサい滝プリントの照明とそこから流れる音も突然のヘリコプターも(備忘録)とにかく良かった。多分すごくおかしな映画なのに何の疑問も持たずに最後まで見てしまうのもなんかすごい。女と男が犯されるシーンがこんなに怖い映画も久しぶりだった。救いがあるようでないラストもなんとも。
といつもにも増して具体性のない感想しか抱けなかったのですが、とりあえず『サウスパーク』と併せてみなさん是非ご覧になるのがよろしいかと。祭日とはいえ結構お客さん入ってたけど。予告の時に駆け込んできたおじいちゃん4人組が気になった。