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12.08

『冷たい水』

何度も上映されてるのにその度なんでかタイミングが合わず見逃しっぱなしだったオリヴィエ・アサイヤス監督『冷たい水』 (94年)をやっとこさ見る。今日も二日酔いと生理痛でヘロヘロやったけど頑張った。
70年代のフランス、若者が若者故に若者である、大変美しく哀しい映画であった。もうちょっと若い時に見たら終演後思わず盗んだバイクで走り出すところやったね。大人なんでしませんけど。いやこの映画に出てくる大人はみんな揃って大人故に最低で、やっぱり私は大人になりたくないとしみじみ感じたところだったのだ。でも無免許なのでバイクは盗まない。そう考えると日本の青春ってえらいダサイなと思ったけど、いつの時代もどこの国でも不満を抱えた若者たちは窓ガラスを割るのですね。やってみよう。
燃え上がる炎とラリる若者たち、寒そうな大自然と冷たそうな水、そこで抱き合う主演のふたりに思わず涙してしまったのですが、これ、フィルムが痛んでるのか映写の問題なのかわからんけどずーっと映像が細かく震えてて必要以上の手持ちカメラ効果と字幕の読みにくさでちょっと疲れてしまった。そしてやっぱり爆音上映の時に見れば良かったと大後悔。
上映前立ち寄ったコーヒー屋で隣りに座ってたおじさんが「シネキャピタル」を読んでいたので内心びびってたらその人が映画館にもいてて、内心勝手に親近感を抱く。