1.11
『カールじいさんの空飛ぶ家』
そして新年映画リハビリにはもちろんピート・ドクター監督『カールじいさんの空飛ぶ家』をチョイス。3D版もあるけどピクサーアニメは2D&字幕が気分。
じいさんと亡き妻の思い出を描いた無声映画状態の冒頭数分で既に涙腺はゆるみっぱなし、その後の老人独り暮らしと資本主義に対する怖い程クールな感覚に既に満足しかけていたら、あっというまにじいさんは家に風船をつけて飛んでいき予想外の展開の早さにこの先どうなるんだとちょっと不安になっていたらこれまただいぶ予想外の展開、映画は『グラン・トリノ』か山中貞雄かと突っ込みたくなるような方向に進んでいったのであった(子どもがアジア人だったりよく似たシーンがあったりしたけどどこまで意識してるのかは微妙)。カールじいさんは風船で旅に出る冒険をするわけではなく過去の思い出を手放し新たに他人の子どもを命を懸けて守るという人生の冒険に出るのです。じいさんがひとり戦うシーンにめっちゃ泣いた。さすがにディズニーだから最後に死にはしないけどちゃんとバッチも受け継いで、やっぱりアメリカのアニメってすげえなあと心底感心。笑いのツボもお見事で、若者のTシャツのタグが出てるのとリーダー犬の声が高いギャグには笑いが止まらず。2010年の幕開けに相応しい素晴らしい映画でございました。よかよか。
成人の日の渋谷を歩いててほんと不愉快なのは振り袖の首周りのあの白いモコモコ。貧乏臭い以外の何ものでもないと思うねんけど、マルイの陰謀をすごく感じる。