3.23
『ひとりで生きる』
怠惰なあたしのために早速のアンコール上映ありがとうバウスシアターさん、ってことで渋谷での特集を見逃しまくっていたヴィターリー・カネフスキー特集上映 へ。レイトショーと思ったらうっかり20時開始なので要注意。
今回初見の『ひとりで生きる』(91年)は前作『動くな…』の続編で、15歳になった主人公のワレルカくん成長物語。ロシアのクソ寒そうな町を転々とする少年を見てるだけでそれはそれはもちろん大変面白かったのですが、あまりにも救いのない不幸な状況のオンパレードに見ててちょっと疲れてしまった…。彼が不幸と言うより既に世界が不幸過ぎて。なんの前触れもなく不意に現れるワーリャちゃんの存在だけがワレルカくんにとっても私にとっても心の支えでありました。いくら撮影とはいえ少年少女にこんな体験をさせるって、映画監督ってひどい生き物だなと改めて思った次第。
学校で散々悪いことして先生に呼び出されて反抗して殴られるってのはいつの時代もどこの国も同じなのねとひとりしみじみ。まさか裸にされたり犯されたりはしなかったけどさ。火だるまになった鼠が逃げ惑う姿を生まれて初めて目撃、あまりのことについ笑ってしまった。私もいつか水たまりに浸かって寝ているところを通りすがりの知り合いに拾われる酔っぱらいになってみたいなとちょっと思った。