BLOG

6.14

『SEX AND THE CITY2』

アメリカ映画について語り尽くした後見るべきはチャップリンかジョン・フォードかと悩んだ結果、満を持してのマイケル・パトリック・キング監督『SEX AND THE CITY2』!!もちろんpart1を見に行った時と同じ女友だちと一緒に鑑賞、今日の夕方ピカデリーの入り口で「楽しみ過ぎて見るの怖い!」と騒いでいたのは私たち。
がしかし、さすがにここまで期待しまくった映画が実際その想いに応えてくれることなんてほとんどないことくらいは学習していて、なのでどんな映画にも極力期待はしない派だったのですが、結果、想像を遥かに超える出来映えに大々々満足。終わった瞬間本気で「すごい!!」と叫んでしまった。これジェンダー教育の教材として全国の中学生に見せるべきだと思います。R15なんてマジで馬鹿馬鹿しい。
前作の映画では現代のNYを舞台に完璧なシンデレラを再現してみせたSATC、大人の女でも白馬の王子様に出会えるんだという淡い希望を与えた結末だったのだが、今回は執拗なまでに男女間の恋愛関係における保守的な感覚を否定、更に異性愛至上主義も完璧に否定、日々色んなものと戦って生きる女たちが現実と折り合いをつけながら進んでいく姿が監督(とっくにゲイをカミングアウト)の愛によって涙なしには見れない映画となっております。でも徹底的に「伝統的」なものを拒否しときながらラストカットはこれ以上無理ってくらい古典アメリカ映画だったりするのが憎らしいくらい。
4人が旅行で訪れた中東アブダビのディスコで「私は女」をカラオケで熱唱し地元の女たちと大合唱するシーンは、本当に凄いことが起こっていると鳥肌が立ちまくった。 ミランダとシャーロットが乾杯したその相手に泣いた。サマンサと若手女優の友情に泣いた。キャリーとホテルマンのやりとりに泣いた。本当に良かった〜〜〜。これで論文一本書くくらいの自信はあるけどさすがにブログではやめときます。
それでも無理矢理なんとか残念な点を挙げるとすると、アブダビがいかにバブリーで非現実な場所かということをアピールするためにホテルや街の様子をちょっとダルいくらい丁寧に撮っていたのだが、その贅沢の全てをドバイで経験済みのgojoさんにとってはあんまり夢の国でもないってことと、先日黒沢清監督に「ああ、あの変な顔の女優ばっかり出てる映画」と一蹴されたことでしょうか。

観賞後どっぷり余韻に浸りながらイタリアンを食いまくりワインを飲みまくり23時頃新宿駅に行ったら人が全然いなくてびっくり。サッカーって人気なのなー。