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7.20

『恐怖』

暑い暑い暑い暑いとばかりも言ってられないのでホラー映画でも見て涼しくなるベ!と満を持して高橋洋監督作品『恐怖』 を見に行ってみたら、劇場のお客さんの8割がバリバリのギャル&ギャル男でまさかのアウェー感。別にいいんだけど。
ヒロシビッチ先生の脚本&監督作はもちろん御著書の「映画の魔」マニアでもある私はかなり期待して本作に臨んだ、のだが、タイトルの「恐怖」の対象が幽霊でも架空の存在でもなく「現実」に存在する「幻覚」という展開の複雑さについていくのが精一杯で、えええどういうこと!?とひとりパニックを起こしてる間に映画の大半が過ぎ去っていってしまい、無念。ああそういうことかとぼんやり理解した後に、ということは映画に映ってるその全てが「恐怖」なのかとぼんやり納得できたようなしかしそれも幻想だったような。 先生のあまりにハイレベルな「恐怖」感に全くついていけてなかったことだけは確か。あの世を妊娠した!という展開には思わず笑ってしまう始末だし、残念無念。マジで。
ただ、話の鍵となる(多分)謎の光とか手術後に見る幻覚の存在が全然怖くなかったり若者たちが練炭自殺する理由があまりにも不明だったりする感覚には完全に乗り切れなかった。長曽我部陽子さんは相変わらず素敵だった。オペ中の片平なぎさが思いっきりスチュワーデス物語で、なんか嬉しかった。なんか、もっと色々勉強して見直すから許して。

がしかし、こんな映画を見た後Bダッシュで新宿高層ビル群に向かい女友だちと「SEX AND THE CITYごっこ」と称してパークハイアット41階 でこジャレた名前のカクテル(まあ最低一杯二千円か)を飲みつつ東京の夜景を眺めながら色恋話に花を咲かせてる自分の頭が一番おかしいのかもしれない、くらいの自覚はある。超楽しかったけど。