4.05
『MAD探偵 7人の容疑者』
ええいつの間に新作公開してんのと思ったら今週いっぱいで終わりやんと思ったら2007年の作品かよと紆余曲折を経て、ジョニー・トー&ワイ・カーファイ監督『MAD探偵 7人の容疑者』を見に行った。午後一回のみだからか結構お客入ってた。
映画に関する一切の予備知識なく、だいたい監督がふたりってどういう映画の作り方なのかもよくわからず、でもまあジョニー・トーやしとりあえず男臭い復讐劇なんだろうなと勝手にイメージしていた矢先、タイトルが出るまでの3分間で十分に狂ってて、こんな不思議映画だとはかなり予想外。本編終了後に上映された特典映像でのワイ監督インタビュー曰く「もしもゴッホが刑事だったら」という発想で作られたそうです。おかしいでしょ。
なのでつまりはちょっとおかしな元刑事が第六感で事件を解決していくも周りからはただのキチガイにしか見られずそれでも頑張るって内容で、今更の多重人格ものかと特に驚きもないお話を相変わらずかっこ良過ぎる食事シーンや鏡の中の銃撃戦で見せてくれて、でも突然の雨とか男子トイレでのやりとりとか絶対にふざけてるとしか思えず、どこまで本気なんだか冗談なんだかわかんないけどやっぱり面白く最後の夜にはつい興奮、なんでこういうことを日本でやると途端に『交渉人』(米倉涼子主演の、先日たまたまWOWOWで見てあまりの酷さにひっくり返った)みたいになるんだろうと面白かったけど切なくなった。がんばれ日本。
7人の容疑者、のネタ自体は単純なんだけど、なるほどそうなると7人はみんな一緒になってしか行動できないのかとちょっと笑った。