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7.21

『メタルヘッド』

自分の入院以外で一週間近くも映画を見ない日々は久しぶりな気がする今日この頃、他にもっと見るべきものがあるような気もしなくはなかったがなんとなく気になっていたスペンサー・サッサー監督『メタルヘッド』を見に行ってみた。すっごい地味に公開されてるけど普通にナタリー・ポートマンとか出てます。
母を亡くしてものすごい陰湿な雰囲気になってしまった家で暮らす少年の元に突然正体不明のメタル野郎が乱入、キチガイじみた奇行に振り回されるも最終的には彼のおかげでみんなちょっと救われたかも、と中々良心的なアメリカ映画的物語、『(500)日のサマー』や『インセプション』で人気イケメン俳優なはずのJ・ゴードン=レヴィットがメタル野郎って言うよりただの下ネタ好きな長髪ホームレスにしか見えなかったりしたけど(大体メタルがほとんど流れないし…)、理不尽な世界に対して怒りをぶちまける少年の姿はかっこよく、ラスト、男性器を例にして失ったものの大切さと残されたものたちについて語るシーンではちょっとうるうるしてしまった。何かが特別冴えてる映画ってわけじゃないけど、笑えて泣けて良かったです。珍入者モノって言うからにはこれくらいやって頂かないとねー。
内容と関係ないけど、主人公の男の子が事あるごとにぽんぽん体を吹っ飛ばす(車にはねられて自転車からぶっ飛んだり、ショベルカーで持ち上げられてぶっ飛んだり)、その飛びっぷりが素敵だった。