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10.31

『ツレがうつになりまして。』

上映時間の合う映画がほんとにこれしかなかったんです、という言い訳と共に、パートナーをツレと呼ぶ感覚と、この宮﨑あおいに課せられてるビジュアル的イメージにも一言、嫌いと言っておく。ついでに、堺雅人という役者さんの笑顔が生理的にマジで無理。で、佐々部清監督『ツレがうつになりまして。』を見ました。
冒頭からのイグアナ目線に主人公が鬱病ってまさかの『バッド・ルーテナント』!?と一瞬期待するももちろん1000%裏切られ、以降言いたい文句はひたすら溜まっていくばかりだったのだが、とりあえず、一緒に生活してる旦那が突然鬱になりました、ってこと以外本当にドラマもなければ大きな事件が起こるわけでもない121分間(長いのなんの)が最終的に難病もの風泣ける映画に作られてるというタチの悪さは笑えない。途中で出てくる鬱病を誤解してるマッチョな兄を批判的に映してるつもりが映画自体がその兄みたいになってますからと呆れてしまった。それと、川村元気的やかましさも苦手だけど、この日常の描写を装った緊張感のない画面垂れ流し系映画ってのもそろそろ誰か止めてほしい。なんの面白味もない絵日記とか、要るか?それと、普通に考えて、20代の女子が旦那が鬱になって一番最初に相談するのが自分の親って、こいつどんなけ友だちいてないねんとずっこけると思うんだけど。そういう、脚本的にそこおかしいって誰か言おうよと突っ込みたくなるポイントが異様に多かった気がする。そして、誰かあおいちゃんの後れ毛をピンで留めてあげて。
それにしても、本当に一ミリも魅力がわからない俳優をスクリーンで二時間以上見るって想像以上に苦行なのね。笑顔以上に泣き顔も無理だった。ラストに梅沢富美男先生が夢芝居でもしてくれればまだ助かったのに。疲れた。