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2.24

『メランコリア』

結局ずるずると『アンチクライスト』は見逃したまんま、ラース・フォン・トリアー監督『メランコリア』を見てみたんですけど、これは、鬱病あがりのおっさんがちょっと悪ふざけして作ったトンデモ映画ってことでいいんですよね。
冒頭の数カット、まさかこれを135分間やるんじゃないだろうなとの危惧は回避されたものの、その後も「まあ姉妹揃って鬱病やからとりあえず一回病院行ってみれば」って話を終末論にまでもっていく大袈裟さにどうかと思いつつ、ゴルフ場のど真ん中で花嫁の逆レイプとか怖過ぎるおかん(シャーロット・ランプリング)とか『ツリー・オブ・ライフ』よりは冗談が効いてたのでそんなに怒る気にもならず。相変わらずのドグマ的カメラには酔いそうになってしまったけど。全作品を見てるわけじゃないけどラース監督の、ドSと見せかけて実はドMな性格はえらくわかりやすくなってた気がしました。
今作でカンヌ女優賞を受賞したキルスティンちゃんはやっぱり可愛く、こんなわけわからん役を美しいヌード(裸体が出たときの音楽も笑った)と共に大変素晴らしく演じておられ、惚れ直しました。後半ほとんどお婆さんみたいになってましたが。シャルロット・ゲンズブールとこれっぽっちも姉妹に見えないってのもギャグと捉えていいんですよね。

帰りに立ち寄った呑み屋で隣のおじさんが気前よくがんがんビール奢ってくれるもんやからがんがんご馳走になってたら帰り際にぼそっと「君の彼氏大変だねえ…」って言われた。でしょうね。