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4.13

『ドライブ』

海外に行っても時差ボケにすらならないのに何故か大阪ボケが未だ体から抜けない状態のまま、ニコラス・ウィンディング・レフン監督『ドライブ』 を見てみたら、これは決して悪くないと言うかむしろかなり面白い映画だと思ったんですけど、冒頭10分があまりにもかっこ良過ぎて、そのあと全部の寸止め感にちょっとやきもきしてしまった。それが面白いところでもあるんだろうけど。突然現れるビッチとか、もうちょっと活躍してほしかった。殺される瞬間はすげーかっこよかった。
蠍の刺繍を背負った寡黙な凄腕ドライバーの主人公が、黙々と仕事をし黙々と愛する女のために人を殺す、THEロマンチックな男の生き様っぷりもここまでやってくれれば文句言う気は起きず、音楽と音の使い方や無駄に裸な巨乳のストリッパーたちに、本当にこの監督さんは頭のよろしい方なんだろうと感心。それをもうちょっと隠してくれた方が素直に楽しめたのにと贅沢な文句をつけたくなるほど。まだお若いんだからもっとやんちゃしてもよかったんじゃないかしらと島国から余計な老婆心を送っておく。スローモーションでヤクザが爆笑とか、笑いのセンスはだいぶ悪くない。
主人公演じるライアン・ゴズリングの微妙に時代遅れな顔は役に合っていてとても良かった。お気に入りのキャリー・マリガンちゃんも、『SHAME』のあとちゃんとした仕事をしてくれてて、ほっとした。 頸動脈を切って人を殺すという方法には本気でぞっとした。