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6.21

『ソウル・サーファー』

サーフィン映画党としては見逃すわけにはいかぬとショーン・マクナラマ監督『ソウル・サーファー』 を見に行ってみたら、なんかおかしな映画だった。午前中に試写で見た某邦画よりは数百倍良かったけど。
冒頭からの、ワイハのビーチを舞台に、幸せな家族に囲まれたパツキンの若いかわいこちゃんたちがカラフルなビキニ姿できゃっきゃとサーフィンを楽しみ、たまには親の目を盗んで夜遊びしたりしちゃったりして、というアッパーな世界は、なんの前触れもなく突然現れたサメによって即破壊、あっというまにヒロインの片腕はサメに食いちぎられ海は血に染まる。しかし落ち込む暇もなく、彼女は抜糸を待ち切れんばかりにサーフィン再開。とにかく彼女の精神力が、途中ちょこっと挫折するとは言え、鬼のようにタフ。いくらなんでも展開早過ぎてえらい大味な映画だなと思ってしまったけどこれが実話だって言うんだから仕方がない。エンドロールに主人公のモデルとなったサーファーの女性本人の映像が流れるんだけど、ほんと映画そのまんまで、いっそ本人が演じてもまったく違和感なかったんじゃないかと思えるくらい。伝道師に傾倒したみたいだけど、こんな状況になったらそりゃ神も頼るよね。
左腕がなくなった姿は結構グロテスクで、そんな娘にミロのヴィーナスの画像を見せて励ます母親ってどうなのよとちょっと突っ込みたくなったが、ヘレン・ハントとデニス・クエイドが両親って時点でなんか許せる。主人公を演じるのは『チャーリーとチョコレート工場』のバイオレットちゃん、あのクソ生意気な少女はすくすくと立派に育っておりました。