7.10
『先生を流産させる会』
内藤瑛亮監督『先生を流産させる会』 とはなんともショッキングなタイトルですが、これが実際に起こった事件が元になってるって言うから恐ろしい!鬼畜!とか言ってこれ小学生のときやってるんですよね私。二回程。もちろん一生罪を背負って生きる覚悟でございます。マジで。
なので、ちょっとやそっとのことじゃ驚かない鬱陶しい観客として鑑賞、田舎の女子中学生たちが退屈しのぎに妊娠した女教師の給食に毒を混ぜたり椅子のねじを外したりする姿を微笑ましく見せて頂きました。この少女たちが、流産させる会を結成するきっかけがまったく説明されてないのとか、リーダー格の女の子が最後まで執拗に先生を攻撃する理由を問われ「知らん!」の一言で済ますあたりは、ほんとそういうことだよねと納得できてよかった。ほぼ素人という中学生たちの存在感や女教師演じる宮田亜紀の眼力も非常に効果的だった。だから、前半もうちょっと丁寧に撮ればもっと良かったのにという悔いが残った(めちゃくちゃ細かいことだけど冒頭の横移動にクレジットが被るの残念過ぎないか)。
がしかし、このラストはどうなんだろう。本当に流産させてしまってこういう終わり方はちょっと無責任が過ぎるというか62分しかないこの映画には荷が重過ぎる感じがした。意図的なのだろうけど今回は『アメイジング・スパイダーマン』と真逆でまったく父親の存在に触れてないけど、こんなこと起きたら旦那が黙ってないだろうし。女子中学生=ピュアというロリコン図式じゃないのは好ましいが、逆に女の狂気に幻想抱き過ぎなのかなと。どっちも迷惑。そして、いくら田舎のガキでも制服姿であんな派手に万引きするアホおらんやろ。私は私服のときしかしなかったよ。