『ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して』
他にも見るべき賢こ系映画がいっぱいあるとはわかってるけど、やっぱりベン・スティラー製作総指揮という文句には抗えず、デイビッド・フランケル監督『ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して』 を見に行ってしまう残念なあたし。
しかしですよ、この監督(『プラダを着た悪魔』)で、ジャック・ブラック&オーウェン・ウィルソン&スティーブ・マーティンがメインキャストで、アンジェリカ・ヒューストンまで出演してるって言うんだから密かにかなり期待に胸を膨らませていた、のですが、これがもう「微妙…」としか言い様のない映画で。ばりばりのコメディって程笑えるわけじゃないし、おっさんたちの自分探し感動ストーリーに心打たれる程感動作なわけでもないし、どこで盛り上がればいいのか彷徨ってる間に終わってしまった、残尿感ムービー。つまらない、ってわけじゃなかったんだけど。ハイウェイの空撮あったし。
探鳥家と呼ばれる、貴重な鳥を肉眼で見ることに命をかけてる人たちの間では「ビッグイヤー」という、一年間に何羽鳥を見たかを競う一大イベントがあるらしく、主演の3人はお金も私生活もかけてその大会に優勝するため奮闘してるんだけど、 まずその競技のルールが、見た鳥を写真に撮ったり鳴き声を録画したりと証拠を残す必要はなく、完全な自己申告で、なんかおかしな世界。理解不能な人たちやなあと思いつつ、でもいかにマニアックな作品を見たかとか一年間の鑑賞数を自慢し合う映画オタクと同じかとも思いつつ。やたらと派手な服を着こなして嫌われ者を演じるオーウェン・ウィルソンを見てるだけで満足できる部分もあったけど、せめて主演の3人がもうちょっとがっつり絡むとか誰か一人のキャラクターに重きを置くとか、ポイントとなる要素がほしかったかな。最前列に座っていたタイガーマスクおじさん的にはどうだったんだろう。
久しぶりに見たスティーブ・マーティンが、顔いじり過ぎでやばいことになっていた。結論、ベン・スティラーは監督業に専念すべき。