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2.20

『アウトロー』

そう言えば最近トム・クルーズ不足(『ロック・オブ・エイジズ』も見逃したまんま)だわと、クリストファー・マッカリー監督『アウトロー』 を見に行って、とりあえずトム様欲は十二分に満たされたので、満足。いや映画自体も、冒頭の狙撃シーンからドキドキさせられ、ほとんどCGも使われない中でのひたすら妙な緊張感と妙なゆるさのバランスが中々たまらない面白い作品でございました。
しかしやっぱり、登場のファーストカットはどうやらゆきずりの女とやった直後らしいし、おっさん検事と刑事にわーわー言われて超不機嫌だったくせに巨乳のパツキン弁護士が現れた途端ニヤニヤしだすトム様、その弁護士とふたりきりになった途端無駄に上半身裸のトム様、てっきり女たらしキャラかと思ったら事件に巻き込まれた未来ある若い女の子に「男なんかに利用されてちゃ駄目だ」と本気で諭すトム様、ものすごい経歴の持ち主のくせに肝心な場所でうっかり武器を落としてしまうトム様、に尽きるかな。トム様のおかげで「え、脚本的にこれどうなの…?」と感じた部分もなんとなく許せた。ほんと、変な役者よねと改めて(今ふと思ったけど、次回は是非ハーモニー・コリンと組んで欲しい!)。
トム様以外にも、地味だけどずばりとしか言い様のキャスティング、と思いきや唐突にロバート・デュバルが大活躍で泣かせるのとか、痒いところに手が届く感じで、全体的に思わせぶりな描写が過ぎるのと、色々詰め込み過ぎで尺が長いところがちょっと気になったけど、久しぶりにこういうかっこのつけ方な男の子アメリカ映画を見たなあって感じで、『ドライブ』的なスタイリッシュさよりは断然好み。でもド派手なカーアクションより、この映画の最大のクライマックスは俄然地味なあのバス停。
今までビジュアルを知らなかったんだけど、登場した瞬間ひと目でこいつがヘルツォークだとわかった時には笑った(でもあいつが最終的に何をしたかったのかはさっぱりわからなかった……)。