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4.15

『クラウド アトラス』

先に見た人たちが何故かちょっと恥ずかしそうに「実はよかったんだよね…」とこっそり告白してくるトム・ティクヴァ&ウォシャウスキー(いつのまにか性転換してたのね)姉弟監督『クラウド アトラス』 、見てみて、なんかその理由がわかった。
21世紀最大の小説、と言われてるらしい原作は未読、現代過去未来、6つの時間と場所が交錯しやがて繋がる、そんな無茶なイントレランス的世界をそんな無茶なという人気俳優たちによるひとり複数役(トム・ハンクスの作家コスプレがかなり笑える)を演じ、とにかく大袈裟に色々見せてくれるんだけど、172分壮大な世界を描いた結果、言いたいことは「犯罪者の餌食になるな!」というごもっともな反核メッセージと、革命によって世界は変えられるという熱い思い、あと、困ったときは素直に周りに助けを求めよう!としごく当たり前のことばかりで、結局そんなことかいと特に深くも目新しくもないことばかりなのに、そのまっすぐさが妙に感動的で、ナウシカと化したぺ・ドゥナの涙に、つい泣いた。正しいとはいえあまりにもペラペラだし、色々ケチをつけたいことろはあるんだけどね、それでも多分いい映画だと思います。見てみて下さい、と言ってる間によほど客が入らなかったのか既に上映終了間近になってますが。
しかしまあこんな映画に出演する、役者ってほんとに大変だなーと改めて感心。大活躍のトム・ハンクスはもちろん、あの看護婦が女装だとか、ヒュー・グラントが老けメイクなのかほんとに老けたのかわからないとか、それを見てるだけでもちょっと面白い。ぺ・ドゥナさまは相変わらず拝みたくなるほどの美脚&美乳でございました。