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12.04

『ばしゃ馬さんとビッグマウス』

麻生久美子演じる主人公の「脚本家になりたい!」という強固な「夢」のモチベーションが、どうしても書きたいものがあるのかその職業に憧れてるだけなのかが最後までわからず(多分「夢を諦める」ってことがキーになる脚本なんだろうけど、要介護の親も元気そうやし、本当に好きなら田舎に帰っても続けられるやろと思ってしまった)単なる映画の周りにいる若者あるある映画に見えなくもなかった吉田恵輔監督(初体験)『ばしゃ馬さんとビッグマウス』 ですが、ジャニーズ主演のアラサー青春映画としてはまあいいんじゃないんでしょうか。関ジャニらしい安田章大くんも悪くなかった。
とにかく「夢」を叶えたいらしい脚本家志望の主人公、34歳にしては、「才能」って言葉を連発したり何度もシナリオ講座に通ったりゲストの映画監督に必死で食いついたりする行動はちょっとバカ過ぎるんじゃないかと思ったけど、メンヘル感ゼロだったのは好感度高し。だからダメだって言う人もいるだろうけど。せっかくの秋野暢子をもうちょっと活躍させて欲しかったのと、終盤のふたりが脚本を書いてる時間が流れるところの音楽が謎のダサさだったのが残念点。しかし吐瀉物をうつせば映画に深みが出るとも思いませんが。老人ホームの描き方は『任侠ヘルパー』の勝ち。
最近の麻生久美子は痩せ過ぎで、中谷美紀的美しさに近づきつつあるので、そろそろどこにでもいる地味に可愛い女子を演じるには限界な気がした(でも今作で初めて可愛い人やなと思ったけど)。