4.12
恋の愛の渦
ようやく、大根仁監督『恋の渦』と三浦大輔監督『愛の渦』 を両方見れたんですけどね、個人的には恋派でした。
両作ともポツドール三浦大輔の戯曲が原作、数人の若い男女が集まって、セックスを巡ってああだこうだしてる間に隠されてた人間の本音や嘘くさい駆け引きがずるずると漏れていく。『恋の渦』は一見仲良しのギャル&ギャル男たちの世界が舞台で、『愛の渦』は乱交パーティーの一室が舞台。
本当にセックスすることにしか興味のない若者たちのバカさ加減を、そのまんま映して空っぽな映画にして、清々しいほどどうでもいい『恋の渦』に対し、『愛の渦』は、その先に何かあると思わせぶりが過ぎる。劇中の窪塚洋介のセリフ「ここには意味ありげでかっこいいことなんかねえよ」って言葉をそのまんまこの作品に返したいなと思いました(そしてその思わせぶりだけど意味がないこともわかってるアピールが意味ありげで面白くない)。だいたい、乱交パーティーに集まる人間の本音、って、語るほどのもんか…?肝心な乱交シーンもエロくないし。
三浦大輔氏の演劇や映画は数本しか拝見したことないけれど、改めて、この露悪的な感じがほんとに苦手だと痛感。最低な人間が最低なことをするって、現実でお腹いっぱいやから映画でくらい夢見させてよとお願いしたい。
って、そんなことはどうでもよくて、『鉄人28号』の頃から贔屓にしていた池松壮亮くんが(まだパンフレットも大事に持ってる)素っ裸で女とヤリまくってる姿にわたしゃ普通にショックだったわけよ。いつのまにこんな子になったの。