BLOG

4.18

『サンブンノイチ』

先日某悪魔から「見たあと寝込んだ」との感想を聞き、そこまで酷いって逆に気になって、品川ヒロシ監督『サンブンノイチ』 を見てみたら、これは確かに寝込みレベル。実は、品川監督の過去の二作品は、奇をてらってない感じがそんなに悪くないんじゃないのと密かに思ってしまっていた私がいたんだけれど、今回はてらいにてらってすべてが空回りしまくって、目も当てられない結果に。
タランティーノ好きの監督が、タランティーノ好きの青年を主人公にしてテンションの高い強盗映画を撮って、気の利いた(つもり)のカメラワーク、気の利いた(つもり)の無意味な会話、辛い。いくらなんでも海原ともこにルーシー・リューは無理やと思うし、個人的にクリスチャン・スレーターの最高傑作は『今夜はトーク・ハード』だと思うけど、そんなことはまあ失笑レベルで頑張って耐えた。が、窪塚洋介演じるイカれたヤクザ(『愛の渦』のときも感じたけどみんな窪塚のキャラに頼り過ぎ) が突然シネフィル批判を始めたところでマジでドン引き。「映画はお前たちだけのもんじゃねーんだよ!」って、いや、私のもんやしと言いたくなりましたよ。脚本も終盤ぐだぐだ過ぎ。
池畑慎之介がキチガイのレズビアン、って設定はちょっと笑ったけど、全篇通して中島美嘉の体の細さと滑舌の悪さが一番スリリングだった。

ということで、私も明日から土建屋の受付嬢になります。