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1.14

『バンクーバーの朝日』

上映前に今一番恐れている映画の予告を目撃してしまいイヤな気分になって、そのまま本編を見たのが悪かったのか石井裕也監督『バンクーバーの朝日』にはまったく乗れず。さすがにこのセットや美術はすごいなあと感心したけどさ。
戦前のカナダで酷い扱いを受けながらも逞しく生活し野球を通してひとつになっていく日本人たちの姿を、こんなツルツル素肌の役者たちとツルツル画面の撮影で見せられても、なんだかねえ。野球映画としても男たちの友情映画としても中途半端な気がして(さすがに深夜の素振りだけで勝ち続けることは無理だと思うんだけど)、この、監督の石井氏と主演の妻夫木と撮影の近藤氏を、マッチョにも文化系にもなりきれない中途半端なミスチル系男子と名付けることにする。
いくらなんでもこの佐藤浩市は野蛮人過ぎて酷くないかとか、高畑充希ちゃんがドラマ「ごちそうさん」そのまま過ぎないかとか、池松くんもうちょっと大事にしてやってよとか、思いながらも、BL映画としてはちょっとありかと。出演してるどの女優よりも美しい亀梨和也くん(映画のためにせめて眉毛くらい生やしてほしかったが)。