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1.21

『薄氷の殺人』

うっかりサービスデーの午後に行ったら超満員だった、ディアオ・イーナン監督『薄氷の殺人』
ベルリンでグランプリ受賞も納得の大変立派な映画、その辺の日本映画と比べても百倍はよくできた作品、だとは思うんだけど、あまりにもよくでき過ぎなところが難点なのか、殺人ミステリーとしても男と女の哀しい物語としても中途半端に乗り切れず。監督さんが真面目な映画好きなんだろうなってことはわかったけど、109分と決して長くないはずなのに、一定のかっこよさに途中で飽きた。唐突に馬が現れるとか謎の3D映画とかをぶち込んでくる厚かましさは嫌いじゃなかったけど。
しかしまあ全篇とにかく寒い。見てるだけで息が白くなるんじゃないかってくらい。中国って普通の道がスケートリンクになるのかと新たな発見。そしてそんな極寒の空気が似合う、線の細い幸薄そうな(=自分と真逆)ヒロインは中々良かった(主人公の男性は日本の某監督に似てるなと思ったんだけど)。