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3.18

『プリデスティネーション』

バリバリのSF作品だと思ってマイケル&ピーター・スピエリッグ監督『プリデスティネーション』 を見に行ったら、時空を超えたひとりの人間のセックスとジェンダーを巡るクィアな映画だったので、大変驚いたのでした。ちょっと泣いた。セクシュアリティの専門家から見ると突っ込みどころありまくりだろうけど、でもこんな設定を映画に出来るってすごくないか。
冒頭数分は一応謎めいた雰囲気漂うタイムトラベルものの体を成すものの、それ以降はほとんど地味な酒場で男ふたり(?)がしっぽり語ってるだけと言えなくもなく(鍵となるタイムマシーンもボロボロのヴァイオリンケースとだいぶお手頃)、でもそれが悪くなく、最終的には笑ってしまうようなオチが待っているものの、ネタの奇抜さだけに頼ったトンデモ映画とは全然違うかと。ラスト10分の種明かしもかなりあっさり、全体的に97分ってのもよろしい。
冷静に考えるとほとんど活躍してないイーサン・ホークに対し、やっぱりこれはオーストラリアでは有名らしいサラ・スヌークの映画であろう。役柄のせいか、途中からジョディ・フォスターにしか見えなかった。