9.08
『新感染』
ほぼ満席の観客も納得の面白さだった、ヨン・サンホ監督『新感染 ファイナル・エクスプレス』。
走行中の釜山行きの特急列車内に突如ゾンビが大量発生する密室パニック、という出落ちネタだけに収まらない、細かい人間ドラマまで計算の行き届いた、とてもよくできた感動パニックゾンビ映画(?)でした。特に奇をてらうわけでもない演出にもかかわらず、キレるハンメには気持ちよく爆笑し、あのラストにはまんまと落涙した。
途中で「ああ、これは例のあの事件のことか…」となんとなくわかったものの、オタク臭しかしない日本の怪獣映画やゾンビものと全然違って、現代の韓国でこのゾンビ映画が撮られる意味がきちんと伝わりました。(でも監督は元々アニメの人だそうな)。だいたい、二枚目でもないデブのおっさん(人気俳優らしいけど…)を本気でかっこよく見せる時点で韓国映画すげーなーと。しかし主演はめちゃイケメン。
ゾンビの描写が、めっちゃダッシュしたり、致命傷がはっきりしなかったりと、こだわり派の方々には文句があるかもしれませんが、これは見てもらいたい。