5.12
『ラッカは静かに虐殺されている』
映画ばっかり見てないでたまには世界情勢でも勉強するべとマシュー・ハイネマン監督『ラッカは静かに虐殺されている』を見て、ブルーになりました。
冒頭一見華やかなジャーナリズムの授賞式から始まるも、受賞者らしき若者の顔はまったく晴れず。映画が進むにつれて彼らが住むラッカの現状が明らかになるにつれ、「そりゃ笑顔になんかなれないわな…」と陰惨な気持ちに。
シリアの内戦下に勢力を伸ばし始めたIS、過激な武力で拡大する彼らに対抗するために秘密裏に結成された市民ジャーナリスト集団RBSSとの文字通り命がけの戦い。スマホやSNSを武器に、海外メディアが伝えられない現実を訴えるたび、殺されていく身内や仲間。それでも諦めず、いつか故郷に帰ることを夢見みながらドイツやトルコで活動を続ける普通の若者たちの、「まともな死に方をしたい」というセリフが叶う日は来るのかい。
銃殺されたり公開処刑されたりする市民の姿がばんばん映って、恐ろしい。しかしやっぱり幼い子どもたちが無邪気に武器を持つ姿が強烈過ぎた。