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7.05

『泣き虫しょったんの奇跡』

9月7日から公開らしい豊田利晃監督『泣き虫しょったんの奇跡』をお先に拝見。大変爽やかな青春映画で、感動した。

なんというか、今までの豊田監督から勝手にイメージしがちな観念の空回り(失礼)っぽさがなくなって、清々しいまっすぐな男の子映画。潔いほど色恋が絡んでこないのも良し。幾つか見た最近の将棋映画とは比べものにならないんじゃないでしょうか。何より、パチパチ将棋を指すシーンが音楽や音も含めめちゃくちゃかっこいい。
実話だという原作の、瀬川晶司棋士のことは詳しく知らず、奨励会の年齢制限問題についてもぼんやり聞いたことある程度の認識だったのだが、丁寧に描かれる子ども時代を通して、プロの世界を目指す残酷さ、諦める辛さ、しかしこんな私でも最後には「夢を諦めないって大事…」と思えました。
プロにもアマチュアにもサラリーマンにも馴染まず無表情に苦悶する松田龍平の、でもこんな感情的な姿は珍しいような。改めて凄い俳優だなと思った。親友役の野田洋次郎は、初めて顔を認識した。少年時代のあの男の子が窪塚の息子とは知らなかった!。
映画館で見て損はない作品だと思うので、公開の際には是非〜。将棋は入院中何回チャレンジしてもよくわからなかったけど…。