3.24
『女王陛下のお気に入り』
どうにも見る気が起きずズルズルしてたけどアカデミー賞とか獲ってたしとようやく重い腰を上げ、ヨルゴス・ランティモス監督(初体験)『女王陛下のお気に入り』を見てみたが、結果、やっぱり別に見なくてよかったかな…って感じだった。
18世紀初頭のイングランド、孤独と痛風を抱えたアン女王、その幼馴染で強気に国と女王を支配するサラ、そこに現れた上流階級から没落した若い娘アビゲイル。子どものように気ままに振る舞うアンの寵愛を得るため、サラとアビゲイルの嫉妬と野心はメラメラと燃えていく百合映画が、古典的なコスプレ劇ながら広角レンズを多用した映像や、摩訶不思議なダンスシーンなどで色々工夫されているが、結局は、癒しきれない心の傷があるとはいえただのバカな女、権力欲にしがみつくバカな女、自分のことしか考えてない腹黒いバカな女の、えらいミソジニックな話にしか感じられず(出てくる男もみんなバカだけど)、だいぶ呆れてしまった。個人的にはこういう個性派な映画は何が面白いのかさっぱりなんですけど、人気なんですよねこの監督…。大嫌いななんちゃらかんちゃらレフンを思い出したり。