2.22
『ハスラーズ』
やっぱこの世で最強なのは女に優しいクソビッチやな!と改めて叫びたくなる、ローリーン・スカファリア監督『ハスラーズ』でございました。監督は78年生まれの女性とのことですが、まさか2020年のアメリカ映画で森崎東が見られるとは。
お話的には『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で浮かれまくってた男たちにリベンジするストリッパーたち、かな。しかしレイプドラッグ使ってレイプしても平気な顔してるようなこの国の男に比べて、クスリ使ってお金奪うくらい全然かわいいもんかと。
冒頭、圧巻のJ・Loのポールダンスとそのあとコンスタン・ウーに施すダンスレッスンで、この映画がストリッパーという職業をきちんとプロの仕事として捉えている姿勢に涙、そのままひたすらやり過ぎなくらいの移民で水商売な女たちのシスターフッドで突き進む110分に涙々。またこの女たちが金を稼ぐと貯金もせずにすぐ「自己投資」するところとか、バッグは大きさ至上主義なことことか、憎めないバカさが泣けて笑える。
今作がオスカーにかすりもしなかったことが一部で問題になってるらしいが、ここまで男が徹底的にバカ扱い、豚以下の存在みたいな描かれ方をしてる映画、そりゃアカデミー賞が嫌うに決まってるやろ…むしろこれを褒めてる男の神経なんなん……と思うけど。