8.21
『L.A.コールドケース』
毎日「暑いよ暑いよ」と部屋で一人泣いてたら8月初映画がだいぶ遅くなってしまったうえに、大阪じゃジョン・フォードなんてやってませんから、なんとなくフラッとブラッド・ファーマン監督『L.A.コールドケース』を見てみたら、色々勉強になったしやっぱりJ.デップはかっこいいしで結構満足。
90年代アメリカのHIPHOPシーン、「東西対抗」と呼ばれ加熱するレーベル同士の報復合戦の最中大スターの2パックとノートリアスB.I.Gが射殺されるという激ヤバ事件が起こるも、事件の真相は未だ闇の中。しかしそれから18年経ってもその事件を追い続けるひとりの元刑事がいた…、というストーリーはほぼ実話だそうで、でもわたくしアメリカのHIPHOPシーンなんてもちろん詳しくないし、ほとんど初めて知る事実ばかりで、途中、次々と登場するラッパーの名前、射殺事件、潜入刑事たちに「え、結局誰がいつどこで誰に殺されたの??」と混乱しまくったりしたけれど、まあそれはそんなに重要じゃなく(もちろん音楽通の人は正確に把握できるんだろうけど)、現役刑事の頃から真剣に事件を追い、家族を犠牲にしてでもL.Aの真実を明らかにしようとするラッセル・プールを演じるJ.デップが、実際に御本人の思いに忠実に、真摯な人間像を真摯に演じきってるのが良かった。久しぶりにスーツ着て拳銃を構える姿は歳をとってもやっぱり痺れるほどかっこ良く。裁判勝ってよかったね。映画全体も「わあ久しぶりの地味なクライムサスペンス!」と静かに興奮できる渋い作りで好感好感。
しかしこれ実話でしょLA市警怖過ぎる…と震え上がるも、黒塗りの資料、自分たちに都合の悪い事実は完全に封殺する。どこかで聞いたような話や。