『チャレンジャーズ』
ルカ・グァダニーノ監督『チャレンジャーズ』、あたしゃ許さないよ!と久しぶりにミッチーサッチー騒動の浅香光代を思い出すくらいに許せなかった。いくらなんでもテニスというスポーツにリスペクトがなさ過ぎるでしょ。
私はまあまあなテニス好きでね(勿論見る専)。まあ、今年の全米オープンは現地まで行こうとしたけど旅行会社に見積もり頼んだら3名1週間で600万って言われたから日和ったくらいのチキンファン円安コロス程度やけど、でも二十代の頃フェデラー様のプレイに恋に落ちて以来グランドスラムくらいはずっとチェックしてるんです。
で、この映画。百歩譲ってこれが地元テニスサークルのドリカム編成(〜2002年までの)な男女3人物語ならここまで怒らない。でもこれ仮にも主人公がグランドスラムで何回も優勝してる(全米だけが出来てない)超一流プレイヤーの話でしょ?テニス舐めんのもいい加減にしろよとマジで見ながらムカついた。ジュニアの試合とはいえ決勝前に女のとこ行って酒飲んで騒ぐとか、スポーツの世界でも巨人の選手くらいやろそんなことするの。下品よ。
そのあとも、大人になっても勝った方が好きな女と付き合えるとか女のために簡単に優勝を譲るとか、男と男と女は全員テニス選手なのに全員テニス以外のことしか考えてない。まさかとは思うけど、監督さんイタリア人なのに今のシナー(イタリア初ランキング一位選手)の試合も見たことないのか?もしくはテニス映画の隠れた名作『ボルグ/マッケンロー』(17年、スウェーデン)も見てないのか?個人競技のトップ選手の孤独、それに打ち勝った者だけがグランドスラムを手に入れるんでしょうが。3PだのBLだので喜んでる場合か。
VFXを多用したとかいう試合のシーンも全然面白くない。あのふたりのプレイの何が凄いのかまったく伝わってこないし、テニス用語であるところの「ショット」と「切り返し」をもっと真面目に撮れ。ふざけるな。
まあこの題材がテニスじゃなかったらもうちょっと印象変わったのかも知れないけど、でもたとえこれが料理人対決の話でも、料理人が料理じゃなくて女のことばっかり考えてる映画って普通に失礼やんね。
今年ウィンブルドンの客席にいたゼンデイヤちゃん(かわいい)、雄叫びの意味に気づいてくれてたら嬉しい。