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9.30

『ビートルジュース ビートルジュース』

改めてwikipediaで確認したら、88年『ビートルジュース』以降の監督作は全部見てるんですよ。ただ、9歳の私がスルーした映画を45歳まで知らずにいてしまって、いきなりティム・バートン監督『ビートルジュース ビートルジュース』を見たんですけど、こんなに面白くていいのかってくらいに面白くてびっくり。ティム・バートンが天才だってことを忘れてましたすんません。マイケル・キートンを初めて良いと思った。
前作とどこまで繋がってるのかわからないけど「ビートルジュース」の説明はそこそこに(今でも誰なのかよくわかってない)、霊媒師の母(ウィノナ・ライダー)と反抗的な娘と芸術家の祖母はあっという間に死後の世界に。そこから無事脱出するまでに次々と問題が起こるのだが、とにかく映画が自由でハチャメチャにぶっ飛んでて、アナログにグロいけど可愛くて、本当に楽しい。楽しい映画。見てる間超笑顔間違いなし。
久しぶりに『マーズアタック』を思い出すキャラたちがキュート、ウィリアム・デフォーがおもろ過ぎる、「ソウルトレイン」がしょうもないくせに盛り上がっててヤバいし邪魔で最高。久しぶりのティム・バートンお得意のゴスっぽい雰囲気だったが、それはただ自分の好きな女(モニカ・ベルッチさま)の顔をツギハギしたいという欲望のためだったんじゃないかという気もしなくはない。それで全然オッケーなんですけど。ウィノナの恋人であるTV業界の男が絶妙〜〜〜なウザさで、ティム・バートンにもこういう俗人をウザいって感じる普通の感性があるんだな…と意外な発見があった。映画は生の世界も死後の世界もごちゃ混ぜにしてもいいんだと、なんかだか安心までできて。
そして最後の最後まで洒落が効いてて大満足。お久しぶりのウィノナ・ライダーに思うところがなくもないが、写真立ての中の若い頃の写真が可愛過ぎるので全然オッケー。こんな映画を撮る66歳、ティム・バートンがいる限り「オタクはモテる」という世界は存在する。