1.20
『はたらく細胞』
昨日見た映画より1億倍は面白かったし感動もしたし勉強にもなった、武内英樹監督『はたらく細胞』(『テルマエ・ロマエ』一作目は嫌いじゃない)。大ヒット原作漫画のことは全然知らなかったけど海外でも評価されてるそうで。
人体に37兆個あるという細胞を擬人化、主に主人公の芦田愛菜の体内で働く永野芽郁演じる赤血球と佐藤健演じる白血球が楽しく働いたり、愛菜ちゃんの父親であり不摂生な生活を送る阿部サダヲの体内でブラック労働させられる細胞たちの様子が描かれる。
無数の細胞を表現する大量のエキストラ、体内を表現する凝った美術や衣装、ドーパミンや肛門括約筋の見事なくだらなさ(爆笑した)、そこに福田雄一的悪ふざけ感が皆無で、見てて感心するほどしっかり作られている。『はたらく細胞』という映画を作るために本気で大人が頑張っている、「はたらく映画スタッフ」というプロの仕事を見せて頂いた気分。安心して親子で見に行ってほしい。
内容的にも普通に勉強になって、「そうか、私の体に佐藤健が不足してるから戦闘力が低いのか…イケメン不足か」と納得したり、何回も経験してるくせに初めて正確に輸血の意味を理解したりしました。どうもありがとう。
闇堕ちした白血球が白血病細胞になるという展開は面白く、あの抗がん剤や放射線治療の表現はちょっとびっくりしたし、細胞同士の戦闘アクションも気合い入ってた。キラーT細胞(山本耕史)が出てくるたび笑ってしまったけど。
そして物語の軸である芦田愛菜と阿部サダヲの親子の物語。芦田愛菜ちゃんって本当にすごいね(もちろん阿部サダヲもやけど)、このふたりのやりとりに本気でウルウルしてしまったのは想定外過ぎたぜ。歳かな。
世界での公開も決定しているそうで、これは日本以外でもヒットしてほしい。