2.18
『トワイライト・ウォーリアーズ』
流行り物には乗っかる派なので、ソイ・チェン監督『トワイライト・ウォーリアーズ 決戦!九龍城砦』を見に行ったら若い女性ひとり客が多くてびっくりした。ええこっちゃ。
映画のノリやテンションとしては『バーフバリ』とか『RRR』みたいな感じか、80年代香港を舞台に、女を傷つける奴は許さない男衆たちの勧善懲悪と信じられないようなアクションの連続、義理と仁義と人情と友情、最近の日本人はこういうのが好きなのね。もちろん私も大いに楽しませてもらいました。敵の武器が気功って、そんなん有りかよと爆笑。てか信一役の俳優さん、超かっこよくない!?テレンス・ラウさん要確認。
主人公となる密航者の根無し草と、仲間となる3人の男たちとのさりげない友情が美しく、こういうのって女性の場合はシスターフッドって言葉があるけど男性の場合は何なんだろう、連帯とかかな、こういう関係はあまり映画で見たことがなかったので新鮮で良かったし、これは萌える。
10億近くかけて作られたという九龍城のセットも圧巻で、あそこで働いている人たちが本当の住人に見える細かな演出が何気に泣ける。肉とか饅頭とか旨そう過ぎる。そこで繰り広げられるアクションの監督は『るろうに剣心』の日本人の方だそうで、そういう意味では『はたらく細胞』と同じとも言えるであろう。
香港には20年くらい前旅行で行ってめちゃくちゃ楽しかった記憶があるのだが、そのあと『理大囲城』(22年)なんかを見ると以前とはすっかり変わった街になってしまったのか…と心配だったのだけど、このラストシーンを見るとやっぱりちょっと切なくなるわね。